ニュース

ヴァージン・ギャラクティック、宇宙旅行チケットの一般販売開始

90分の飛行で約5,200万円

Ed Cunningham
テキスト:
Ed Cunningham
翻訳::
Time Out Tokyo Editors
広告

(今のところ)これは、巨額の資金を持つ人たちのためのニュースかもしれない。10年以上にわたって着実に宣伝を続けてきたヴァージン・ギャラクティック社は、ついに一般の人々に宇宙へ行くチャンスを提供することになった。「世界初の商業宇宙飛行機」のチケットが、2022年2月16日から販売されている。

「一般の人々」といっても、実際には「とんでもない富裕層」を意味する。この宇宙船のチケットはなんと45万ドル(約5,200万円)からで、これはどう考えても「天文学」的な金額だろう(ギャグを許してもらたらうれしい)。飛行時間は90分。つまり、1分当たりに換算すると5,000ドル(約58万円)、1秒当たりだと83ドル(約9,600円)となる。

念のために記しておくが、ニューメキシコ州にあるスペースポート・アメリカから今年中に旅立つこの宇宙旅行は、もちろん「往復」だ。乗客は船内の17の大きな窓から地球の素晴らしい景色を眺め、さらに少なくとも数分間は席を離れて無重力状態を体験することができる。

このチケットは、単にフライトを楽しむためのものではない。購入者は「未来の宇宙飛行士」のコミュニティーにも参加でき、​​宇宙をテーマにしたイベントなどに招待されるという。また、飛行前のトレーニングや宿泊も含まれている。

我々がとやかく言うことではないかもしれないが、なぜ宇宙へ行きたいと思うのだろうか。宇宙旅行は素晴らしい景色を見たり、無重力状態を体験できる一方、大きな経済的コストがかかるだけでなく、環境に壊滅的な影響を与える可能性があるとも言われる。幸いなことに、そうしたジレンマに直面する人はほとんどいないとは思うが……。

いずれにせよ宇宙産業が、(超裕福な)一般の人々にきちんと門戸を開いていることには意義を感じる。ヴァージン・ギャラクティック社は、2014年に宇宙旅行のチケットを一般に販売したことがあったが、致命的な墜落事故により募集を一時停止していた。

2018年からは、宇宙空間と定義される場所(上空80キロメートル)への試験飛行を実施。昨年には同社の創設者であるリチャード・ブランソンも、その旅を体験している。

もしあなたが大金持ちで、このフライトを予約したいと思っているなら、手付金として15万ドル(約1,729万円)が必要だ。詳しくはヴァージン・ギャラクティックの公式ウェブサイトで確認を。

原文はこちら

関連記事

NASAが宇宙空間にいる気分を味わえる音を公開

浮遊都市は我々の未来になるのか

イタリアンアルプスの氷河に、近未来的な展望台がオープン

地球上で最も天体観測に適した場所は、南極のドームA

家から世界を旅できるベストバーチャルツアー10選

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら 

最新ニュース

    広告