900円でミシュランスターをすすろう、新宿のラーメン店が星を獲得

Lim Chee Wah
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Lim Chee Wah
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東京のミシュランスター付きレストランといえば、寿司やフレンチ、懐石、焼き鳥がほとんど。しかし、ラーメンは少し評価が難しいカテゴリーのようだ。2007年の『ミシュランガイド東京版』以来、ビブグルマンを得ているラーメン店は多くあるのに、星を得た店は2015年までなかった。

2015年、巣鴨の小さなラーメン店ジャパニーズ ソバ ヌードル 蔦が、世界で初めてミシュラン一つ星を獲得。歴史的快挙を成し遂げた。鳴龍がこの後に続き、担々麺で2017年に一つ星を獲得している。

そして今年、栄誉ある格付けに、仲間入りを果たしたラーメン店がある。新宿の路地裏にひっそりと店を構える、ソバハウス 金色不如帰(こんじきほととぎす)だ。同店は、『ミシュランガイド2019』に掲載されている、新しく一つ星を獲得した29のレストランのうちのひとつ。世界で3軒目の一つ星を獲得したラーメン店でもある。

名物の『醤油そば』は、3種の出汁にこだわったラーメン。ブタの骨からとった透明な出汁を、和風だしとハマグリの出汁でブレンドしている。最後に、ポルチーニのオイルとそれをから炒りした自家製フレークが加えられ、大胆な旨味を感じる逸品である。

編集部がすすめたいのは『塩そば』。ベースのスープに2種類の塩(モンゴル岩塩と沖縄海塩)を組み合わせており、これがハマグリとマダイのスープの甘みを完璧に引き立てている。

イタリア産の白トリュフオイル、ポルチーニのデュクセル、パンチェッタのベーコンビッツ、そしてインカベリーソースで仕上げた同店の『塩そば』は、味全体に深みがあり、夢中になってスープを最後の一滴まで平らげてしまった

英語の説明シートもあるため、海外の知り合いにもすすめやすい

店内には、カウンター7席しかない。今月何度か足を運んだ経験から考えると、行列に並ばずに入れる日の方が少ないだろう。しかし、暖かい服を着込んで辛抱強く待つ価値はある。なにしろ、ミシュランのクオリティをもつこのラーメンは、たった900円で味わえるのだから。

ソバハウス 金色不如帰の公式サイトはこちら

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