新築町家の分散型ホテル「SATOYAMA STAY」が飛騨に開業

クラウドファンディングで先行予約を受け付け中

テキスト:
Sato Ryuichiro
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美ら地球飛騨古川の歴史的景観地区内で取得した2軒の町家を新築、再生して飛騨地域初の分散型ホテル、SATOYAMA STAYを開業した。3部屋と離れの蔵から成り、18人が収容可能。先行予約をクラウドファンディング、キャンプファイアー(CAMPFIRE)で受け付けている。

SATOYAMA STAY
メイン棟の弐之町

分散型ホテルとは、地域に点在する古民家や歴史的建造物などを再生して宿泊施設とし、地域全体を一つの宿に見立て、食事や買い物は「町」で楽しむことで、その地域全体を体験できるというものだ。

景観維持のための施設には公的資金が使われることが多いなか、必要資金の97%以上を自社調達して運営するというまれなケースであり、町並みや景観を維持継承しながら投資費用を回収するというモデルへの取り組みとして構想された。

SATOYAMA STAY
SATOYAMA STAY

2軒のうち、フロントなどを備えるメイン棟であるSATOYAMA STAY弐之町は 、300平方メートルにもわたる木造町家を新築して整備したが、このような大規模な町家の新築は珍しい。飛騨の職人たちの技術が継承される場となるように、このような大規模な新築に踏み切ったという。そのため、建具や畳からのれんに至るまで、地域の職人の手によるものが使われている。

SATOYAMA STAY
古材などを活用した調度品

持続可能な観光を視野に入れ、今回の事業においては観光分野の国際標準GSTC認証取得を目指した取り組みも実践している。

例えば、すでに述べた域内調達(備品や館内表示など可能な限り地域の事業者に依頼、調達して地域経済への寄与を目指す)のほかにも、大手家具メーカーの廃材、近隣の蔵に眠っていた食器や家具などのリユース、電力は100%自然エネルギーで賄われる電力会社から購入するなどの工夫だ。

SATOYAMA STAY
SATOYAMA STAY

このようにさまざまな取り組みの成果であるメイン棟1階には、地元の人々にも気軽に入ってもらえるように、大きく開放できる出入り口を作り、開放的な空間を設計した。キッチンスタジオも併設し、住民による料理教室など地域内外の人々が集うコミュニティー拠点となるように、インドアプログラムも充実させる予定だ。

これまでにも美ら地球は、「暮らしを旅する」をコンセプトとしたガイドツアーサービス『SATOYAMA EXPERIENCE』としてサイクリングツアーなどの体験プログラムを提供してきた。今回のSATOYAMA STAYの開業で、日本の田舎の代表的な存在でもある飛騨地域において「暮らしを旅する」滞在のトータルプロデュースがいよいよ実現する。

クラウドファンディングでは、一般予約に先行して予約を受け付けている。

SATOYAMA STAYの詳しい情報はこちら

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