青山の骨董通りから路地に入った場所にひっそりとたたずむ、筆記具の専門店。小さな庭のようなアプローチを抜けると、静かなミュージアムのような非日常の空間が広がっている。
美しくディスプレイされた世界各国の万年筆、「アサヒグラフ」「小学一年生」「蛍雪時代」といった昭和の古雑誌が並ぶ書棚と小さなカフェスペースは、洗練された雰囲気ながら、古い学習机などが置かれた空間はノスタルジックな空気も漂う。
忙しい毎日だからこそ、あえて手間のかかる万年筆を使い、その手入れの時間までをも愛でる。そんな静かな時の流れを楽しむ「大人のゆとり」を提唱するのが同店だ。
万年筆は、1万円から、10万円を中心価格帯に、愛好家向けの珍しい限定品や蒔絵など、上は250万円までの3000本が揃い、海外からも顧客が足を運ぶ。美しいペンに加え、オリジナル製品も含むインクやペンケースなどが並ぶ棚は、見ているだけでも優雅な気分になる。自分や誰かへのギフトに、あるいはいつか手にしたい1本をゆっくりと探すには最適な店だ。
※カフェは当面の間休業中
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