訪日観光プラットフォームMATCHAが4カ国語対応支援サイト開設

三つのクラウドファンディングが進行中、海外から自国通貨で支援可能

テキスト:
Sato Ryuichiro
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訪日観光プラットフォーム『マッチャ(MATCHA )』は、レリック(Relic)と協業して日本の観光産業の未来を作るために、来る訪日外国人と観光事業者をつなぐ越境クラウドファンディングサイト『Japan Tomorrow』を2020年10月1日から開始した。

マッチャは訪日旅行者へ日本の情報を発信、観光などを総合的にサポートするウェブメディア。現在、10言語にて1万記事以上を展開し、月間PV(ページビュー)600万以上のアクセスを誇る。同プラットフォームには、コロナ禍でインバウンドマイナス99.9%ともいわれる状況にもかかわらず、日本への渡航を望む声が途切れることがなく届いているという。

Japan Tomorrow
Japan Tomorrow

こうした状況を受け、マッチャは「想いなら、海を越えられる」をキーワードに、世界の「行きたい」と日本の「来てほしい」をつなぐ、このクラウドファンディングプラットフォームを立ち上げたという。

現在の状況こそが、日本の知られざる魅力に光を当て世界に伝えるチャンスととらえ、このプラットフォームを通して、次の来日時に素晴らしい文化や伝統に触れてもらうことを目指す。その特徴は以下の通りだ。

クラウドファンディングを支援する人向けとして

・クラウドファンディングには、一生忘れられない日本旅行になるような「人生を変えるような体験」を提供するプロジェクト、「世界からの災害支援」や「日本×世界のコラボレーション」を応援するものなど多彩な体験がそろっている

・関心のあるプロジェクトを見つけたら日本でも海外でも、自国にいながら自国の通貨でプロジェクトを応援購入できる。リターンがアクティビティなら日本へ行ったときに体験でき、モノの場合は海外を含む自宅に郵送される

・日本語、英語、中国語繁体字、タイ語の4カ国語に対応

クラウドファンディングのプロジェクトを起案する人向けに

・マッチャのノウハウを生かし、海外に刺さるコンテンツの作り方をサポートしながらプロジェクトの成功をサポートする

・月間660万PVという日本最大級の規模を誇るマッチャ自体がJapan Tomorrowと連携、各プロジェクトに相互送客を行う

こうした特色を備えつつ、現時点で紹介されているプロジェクトは以下の三つだ。 

1. 人口700人の小菅村に点在する100軒の空家を客室に改修

Japan Tomorrow
Picture courtesy of NIPPONIA 小菅 源流の村

起案者の「NIPPONIA 小菅 源流の村」は、村全体をひとつのホテルにするプロジェクトを進行中。都心からわずか2時間、人口700人の山梨県小菅村で、点在する100軒の空家を客室に改修するための資金を募っている。リターンは、メイン棟の築150年の古民家に宿泊し、村の自然や暮らしを体験できるというユニークなものだ。

詳細はこちら(日本語)

2. 世界遺産、熊野古道の巡礼道の保全、継承に参加

「田辺市熊野ツーリズムビューロー」が起案するのは、世界遺産、熊野古道の維持保全プロジェクト。その巡礼道は、各国から多くの旅行者が訪れる人気の観光地にもかかわらず、度重なる風水害で損傷を受けてしまっているという。このプロジェクトではその損傷の調査、補修や熊野古道ルートマップの作成などを支援できる。

詳細はこちら(日本語)

3. ガイドブックには載っていない東大阪市、布施のディープな日常を体験

Japan Tomorrow
Picture courtesy of SEKAI HOTEL Fuse

街全体を「まちごとホテル」として一つのホテルに見立て、街に点在する民家をホテルとして運営する「SEKAI HOTEL Fuse」が起案するのは、ありきたりな観光スポット巡りではなく、ディープな日本を感じたい人に向けたツアー。場所は大阪の下町、東大阪市の布施だ。クラウドファンディングを通して海外の人々に街に関心を持ってもらい、商店街を活性化させるための資金を獲得したいという。リターンには、商店街のオンラインツアーなどを予定している。

詳細はこちら(日本語)

アフターコロナと言える状況になっても、Japan Tomorrowが目指すところには意味があるはずだ。遠く離れた相手に何かを伝えたいときに、プロジェクトによって手元に残された選択肢は、それだけで安心や連帯感をもたらしてくれるのだから。コロナ禍の収束がなかなか定まらない現在だからこそ、一度のぞいてみるのもいいかもしれない。

Japan Tomorrowの詳しい情報はこちら

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