文化財でライトアップイベントが開催、ナイトタイムエコノミーの可能性を探る

Mari Hiratsuka
テキスト:
Mari Hiratsuka
広告

ナイトタイムエコノミーの可能性を探る実証実験として、竹芝の旧芝離宮恩賜庭園で5月25、26両日、閉園後の公園(18時〜21時)を開放し、音楽やライトアップが楽しめるイベント『Night Garden in 旧芝離宮恩賜庭園』が行われた。

旧芝離宮恩賜庭園は、江戸初期の大名庭園のひとつで、東京都が所管する公園だ。イベントは、竹芝エリアマネジメントが主催し、近隣の就業者や訪日観光客へ向けた、ナイトライフコンテンツ活用の実証実験として開催。地域のシンボルであるこの庭園が選ばれた。当日は、ジャズバンドによるライブや、キッチンカーの出店、庭園のライトアップとプロジェクションマッピングが行われた。

庭園のすぐ近くには、東急不動産と鹿島建設が共同で開発中の、業務棟と住宅棟からなる施設(竹芝地区開発計画)が2020年に竣工予定。両社は、海辺でビールを味わいながらライブなどのコンテンツも楽しめる納涼イベント『竹芝夏ふぇす』を2015年からスタートさせるなど、イベントの開催や実験的な取り組みを通じて、新たな地域活性化を目指してきた。

イベントを主催した竹芝エリアマネジメントに所属する、東急不動産の都市事業本部ビル事業部の花野修平は、「都立公園の許可をとるということ自体が、大変難しかったです。許可が出てからも、庭園は文化財なので、クリアにしないといけないことが多かったです。園の景観を壊さず、園にあった演目や、事故が起こらないような配慮が必要でした」と苦労を明かした。

今後の取り組みついて花野に尋ねると「竹芝エリアの浜松町駅は空港に直結する電車が通っていて、外国人が東京に来る際の入り口でもあります。日本に来た時に寄ってもらえる街として、地域の人々や都と協力して、こうした試みを進めていけたらと考えています」と力を込めた。

関連記事東京、ビアガーデン2018

最新ニュース

    広告