ホドロフスキーの新作はドキュメンタリー、クラウドファンディングで制作資金を募集

Mari Hiratsuka
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Mari Hiratsuka
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チリ出身の映画監督アレハンドロ・ホドロフスキーの最新作の制作費を募るプロジェクトが、フランスのクラウドファンディングサイトウルル(Ulule)にて実施されている。当初の目標金額10万ユーロを達成し、現在は15万ユーロを目標に資金を募っている。2014年に23年ぶりの新作『リアリティのダンス』、2017年にはその続編『エンドレス・ポエトリー』を発表したホドロフスキー。気になる新作は、ドキュメンタリー作品の『サイコマジック(英題:Psychomagic, an art that heals)』だ。

 映画『サイコマジック』のビジュアル

サイコマジックとは、ホドロフスキーが独自に提唱する心理療法。芸術や禅、神秘主義、近代哲学を融合した思想で、心の問題を癒すことを目的としている。 本作では、実際にホドロフスキーのもとに悩み相談に訪れた人々が出演し、サイコマジックがどのように実践され、作用しているのかを描く。

プロジェクトは、2018年4月23日(月)6時59分(日本時間)まで制作費の募集を実施する。日本からも支援可能だ。金額は、5ユーロから2,500ユーロまで選ぶことができ、価格に応じてサイン入りカチンコや、幻のSF映画『デューン』のシナリオのコピーなどの特典が贈られる。さらに、ホドロフスキーが制作を準備している『エル・トポ』の続編『エル・トポの息子』、デヴィッド・リンチを共同プロデューサーに迎え、ニック・ノルティ、マリリン・マンソン、ウド・キアーが出演するはずだった幻の西部劇『King Shot』のシナリオPDFパッケージなど、貴重なアイテムも用意されている

 映画『エル・トポ』のワンシーン

ホドロフスキーはビデオメッセージで、「今回の作品では、現在の映画業界の要素が一切ないものを作ります。お金のために魂を売ったり、金もうけのために社会情勢を利用して作品を作ったりする日和見主義ではなく、人間の本質的な美しい魂が映し出されるような、本来の人間の美しさに気付けるようなアートを作りたい」と意気込みを語っている。

クラウドファンディングページはこちら

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