パリのルーブル美術館、7月6日から再開

Huw Oliver
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世界のほとんどの国が都市封鎖をしていなかった3月初旬、パリのルーブル美術館は健康への懸念から、ヨーロッパの主要美術館の中でも最初に一時閉館に踏み切った施設の一つとなった。しかし、フランスの人気スポットの段階的な再開とともに、世界で最も多い来館者を誇る美術館であるルーブル美術館も、7月6日(月)から再び一般客を歓迎すると発表した。

ルーブル美術館では、来館者にマスクの着用、社会的距離の確保を求めることを想定している。また、新しい予約システム(チケットを事前購入が必要になる見込み)を導入し、館内での安全性の向上も図る。来館者同士が分かりやすく距離を取るため、新しい看板も設置される予定だ。

同美術館の館長であるジャン=リュック・マルティネズは、「ロックダウンの最中、ルーブルの宝物をバーチャルに見ることができた。しかし、作品の前に立って得られる感動に勝るものはない。それこそが美術館の存在意義である」と述べた。うっ積したルーブル美術館への需要は大きく、昨年1年間の1400万人に対して、今年の3月12日から5月22日の間に1000万人以上が同美術館のウェブサイトを訪れている。

ルーブル美術館再開の発表は、先週フランスの文化大臣であるフランク・リースターが発表した声明に続くもの。その中で、フランスの主要な史跡、美術館や博物館が、6月初旬から7月中旬にかけて徐々に再開されることが表明されていた。

ルーブル美術館のほか、フランスでは以下の施設も再開を予定している。

・6月5日(金)シャンボール城(ロワール渓谷)
・6月6日(土)ベルサイユ宮殿
・6月9日(火)ケ・ブランリ美術館 
・6月23日(火)オルセー美術館 
・7月1日(水)グラン・パレ(ポンペイがテーマの展覧会がスタート)
・7月1日(水)ポンピドゥ・センター

Palace of Versailles
Photograph: Mister_Knight / Shutterstock.com

もうすぐ、フランスの愛すべき文化に再び浸ることができる。あとはフランスがさらに前進し、以前のように自由に入国できるようになるのを待つだけだ。

原文はこちら

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