「アーティゾン美術館」で、昭和を代表する詩人であり美術批評家の瀧口修造(1903~1979年)に焦点を当てた展覧会「瀧口修造 書くことと描くこと」が開催。石橋財団が所蔵する瀧口作品163点のうち、半数あまりを一挙に公開する。
1920年代にシュルレアリスムの影響を受けて詩作を始めた瀧口は、その後、ポール・セザンヌ(Paul Cézanne)から同時代の美術に至るまで幅広い思索と著述を重ね、「書く」ことを通じて芸術と向き合ってきた。一方、1960年頃からは、自ら「デッサン」と呼ぶ造形作品の制作にも本格的に取り組むようになる。
一見すると異なる営みに見える「書くこと」と「描くこと」。しかし瀧口にとって両者は切り離されたものではなく、自然な連続性を持つ表現だった。本展では、初期の詩作や美術評論、展覧会の企画資料、他の作家との交流をたどりながら、「書く」行為から「描く」行為へと至る思考の軌跡を紹介する。
また、多彩な実験的手法による瀧口の作品に加え、パウル・クレー(Paul Klee)、マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)、ジョアン・ミロ(Joan Miró)ら関連作家の作品約140点も展示。1958年に初めて渡欧した瀧口は、パリでアンドレ・ブルトン(André Breton)やアンリ・ミショー(Henri Michaux)らと対面したのに加え、ミロやデュシャンとの交流はその後の新たな創作へと発展した。
詩人、美術批評家、そして表現者としての瀧口の多面的な活動を読み解く機会となりそうだ。
なお、本展の鑑賞料金で、同時開催の展覧会「エットレ・ソットサス —魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」も鑑賞できる。
※10〜18時(金曜は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は月曜(7月20日・9月21日は開館)、7月21日、9月24日/料金はウェブ予約1,200円、窓口販売1,500円、学生無料(要ウェブ予約、中学生以下は予約不要)






