この夏、「トゥーワン トゥーワン デザインサイト(21_21 DESIGN SIGHT)」にプリント工場が登場する。「いいもの」を探求し、遊び心にあふれたプロダクトを提案し続ける「GOOD GOODS ISSEY MIYAKE」と、前例のないものづくりに取り組み続けるエンジニア集団・nomenaによる企画だ。
「プリント」という言葉には、図柄や印刷という意味以外に、痕跡や印を残す行為も含まれる。例えば、曇った窓ガラスに指で模様を付けることや、自転車のタイヤの跡が思わぬ軌跡を描くことなどだ。本展は、そういった偶然や創造の瞬間が重なって生まれる魅力的なプリントのための工場なのである。
会場には、独自の技術で生地にプリントを描き続ける装置「GOOD PRINTER」が設置。鑑賞者は、稼働中の装置に触れることができる。その好奇心や創造性、あるいは無意識の動きによって、描かれる図柄は常に変化し、重なり合い、布に記録され続ける。同じ図柄が再びプリントされることなく、生地はそのまま会場内で乾かされ、後にプロダクトに使用される予定だ。
「いいもの」とは一体何だろうか。工場という現場に立ち入った体験や記憶が、物の見え方や価値観を変えるかもしれない。そんな疑問や驚きの瞬間を、自身の手で確かめ味わってみてほしい。
なお、装置の稼働時間は13〜19時なので、注意してほしい。
※10〜19時/休館日は火曜/入場は無料