人口の10%を超える障害者人口
世の中で「人口減少・少子高齢化」と叫ばれて久しくなる。今年の出生率は1.42となり過去最低を更新し、日本の総人口は直近5年間で81万人も減少した。その反面、2025年には「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となり、その数が2000万人を超えてくるのだ。
あまり知られていないが、実は障害者人口(身体、知的、精神障害)も増加の一途を辿っている。この5年間で約150万人も増えており、2020年には、その数が1000万人を超えるともいわれている。近いうちに日本全人口の10%を超え、障害者はマイノリティーの領域を脱することになる。
こうした事実を知ると、「多様化の時代」をお題目ではなく、リアリティーのあるものとして感じられるのではないだろうか。だからこそ、現在多くの企業にとって、障害のある人が感じる困難さをさまざまなサービスやモノ(プロダクト)で解消していくことが、「社会的に良い」だけではなく、「ビジネス上賢い」と捉えられる状況が生まれている。