東京臨海部を中心に、国際美術展「TOKYO ATLAS」がこの秋開催される。会場は「台場公園」や「お台場海浜公園」、現在利用を休止している「青海南ふ頭公園」の地下駐車場空間など、都市の風景と結びついた場所が舞台。多彩なアートを日常的な市民生活が営まれている都市空間に挿入し、街の風景と一体化させる試みだ。
アーティスティックディレクターには、建畠晢と三木あき子が就任。展覧会タイトルの「ATLAS」は、世界を支える神話の巨人・アトラスと地図帳を意味し、都市を巡りながら未知の地図をたどるように作品と出合う体験を示唆している。
台場公園では草間彌生の『ナルシスの庭』やジャオ・ヤオ(趙要)のバルーン作品のほか、イケムラレイコの巨大なウサギの彫刻『ムーンラビット・ランディング』などを展示。環境と呼応する作品が配置され、歴史的な史跡と現代アートが交差する独特の景観が生まれる。
草間の作品は、「テレコムセンタービル」のアトリウムでも鑑賞できる。『ヤヨイちゃん』と日本初公開となる『宇宙へ行って見た愛の花束』の2つのバルーン作品が、世界で初めて組み合わせて展示される貴重な機会である。
コンテナ埠頭(ふとう)に隣接する青海南ふ頭公園エリアでは、アブラハム・ポワンシュヴァル(Abraham Poincheval)によるボトル内で生活するパフォーマンス作品『La Bouteille』や、公園の芝生に2頭のヤギを放ち、ともに生活しながら地域の人たちとつながる、ヤギの目のアートプロジェクトが展開する。
同エリアでは、普段入れない場所が会場になっているのも注目してほしい。1995年の世界都市博覧会の中止以降、約30年間使われていなかった広大な地下駐車場が会場として特別開放され、イペェ・ヌル(Ipeh Nur)やケイティ・パターソン(Katie Paterson)らの国内外のアーティストの作品が展示される。
また、天王洲エリアでも、かつて都市のごみ集積場として使われていた「アイルしながわ」が会場となり、笹岡由梨子の映像インスタレーションが上映される。都市空間で作品を展開する挑戦は、国際的なアーティストたちの想像力と多様な価値観に触れる喜びをもたらしてくれる。と同時に、東京に潜む意外な側面、そして野生的なバイタリティーへと視線を向けさせてくれもするだろう。
一部イベントを除き観覧は無料、自由に鑑賞できるが、青海南ふ頭公園内の地下駐車場のみ予約が必要となる。展示作品の詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。
※10〜17時/入場は閉場の30分前まで/休場日は月曜(祝日の場合は翌日)、10月12日、11月23日は開場

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「映画の街」である日比谷を舞台に、街全体で映画を楽しむ野外シネマフェスティバルが今年も開催。入場無料で気軽に映画の世界へ飛び込める、秋の恒例イベントだ。今年のテーマは「ひたる」シネマ。笑顔・涙・ロマンスなど、訪れたときの気分や感情を起点に映画を選べる日替わりのプログラムを展開する。
メイン会場となる「東京ミッドタウン日比谷」には大型のLEDビジョンが登場し、映画上映のほか、監督や出演者によるトークセッションを実施。さらに、緑豊かな芝生の上で楽しめる「日比谷公園」のサテライト会場や、高架下の落ち着いた空間で大人の雰囲気漂う「日比谷OKUROJI」のサテライト会場など、3つのパブリックスペースがスクリーンに彩られる。
ほかにも、映画の世界を身近に感じられる巨大な「カチンコ型」のフォトスポットも登場し、観る前後の時間も含めて思い出作りを演出。イベントの終了後には「東京国際映画祭」へとバトンが渡り、日比谷の街がさらに映画一色に染まっていく。
秋の心地よい空気のなか、感情を揺さぶる映画と出合う特別な時間を過ごそう。
※時間は作品により異なる/入場は無料
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「東京オペラシティ アートギャラリー」で、自然と人工の境界が曖昧になる都市の姿を見つめ、「自然とのつながり」を考える展覧会「種と根っこ―都市の耕し方」が開催。現代美術に加え、建築やファッションなど多様な領域を横断し、「住む」「着る」「食べる」「排泄(はいせつ)する」といった人間の営みを起点に、都市と自然の関係を捉え直す。
人工物に囲まれた都市の隙間には、外来種や自律的な植生、コンクリートやプラスチックと共存する生物など、環境の変化に応じた新たな生態系が生まれている。本展では、植物・土・水・生態系・循環などをテーマにした新作が多数登場し、作品同士が呼応する会場構成によって、共同菜園や庭のような一つの風景を創出する。
参加作家は、浅野友理子、板坂留五、今村文、岩名泰岳、加藤美佳、西條茜、鈴木初音、䑓原蓉子、保良雄、山縣良和。会期中には、アーティストトークやパフォーマンス、ゲストとの対談も予定されている。
※11〜19時(入場は18時30分まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,800円、学生1,100円、中学生以下無料
フィンランド生まれのブランド「マリメッコ」は、ファッションやインテリアの枠にとどまらず、ライフスタイルそのものを提案し続けるデザインハウス。1951年の創業以来、デザイナーの思想を尊重したものづくりを通して、暮らしに彩りや喜びをもたらしてきた。これまでに生み出されたオリジナルプリントは3500種類以上に上り、再解釈を重ねながら世代を超えて愛されている。
「東京都庭園美術館」で開催される「マリメッコ展 模様のちから」では、初期の貴重な一着から現代のコレクションまで60点以上のドレスが展示。デザインが生まれるヘルシンキのヘルシンキにあるプリント工場の様子をアートユニット「plaplax」が映像インスタレーションで描き出すほか、デザイナーの皆川明がマリメッコと対話を重ねた新作インスタレーションも見どころだ。
1960年代の脇阪克二、1970年代の石本藤雄など、マリメッコで活躍した日本人デザイナーとの深い関わりも紹介される。
会場となる「旧朝香宮邸」は、1930年代フランスのアール・デコ装飾を基調に、日本の意匠も随所に配された歴史的建造物。かつて皇族が暮らしたこの邸宅そのものが模様に満ちた空間であり、そこにマリメッコの生命力あふれるプリントが加わることで、建築の装飾とデザインが響き合う。そんな特別な鑑賞体験を味わいたい。
なお、同展は日時指定予約制なので注意してほしい。
※10~18時(11月6・13・20・21・27・28日、12月4・5日は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は月曜(祝日の場合は開館、翌日休館)/料金は1,400円、学生1,120円、高校生・65歳以上700円(65歳以上は第3水曜日無料)、中学生以下無料
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ドイツ・ミュンヘン発祥の世界最大規模のビールの祭典が「東京スカイツリータウン®」4階の「スカイアリーナ」で開催。東京スカイツリーを間近に望む開放的なロケーションで、本場ドイツさながらのにぎわいやビール、グルメを堪能できる。
会場には、ミュンヘンのオクトーバーフェスト公式醸造所である「ホフブロイ」「パウラーナー」「シュパーテン」をはじめ、ドイツ代表格の「ビットブルガー」やベルギー生まれのホワイトビール「ヒューガルデン」など、幅広い銘柄が集結。飲み比べながら自分だけの一杯を探そう。
フードは定番のソーセージやプレッツェルに加え、ボリューム満点のライスプレートなど満腹感のあるメニューも充実。ノンアルコールドリンクも豊富に揃うため、家族や友人同士で気軽に秋空の下での乾杯を楽しめるのもうれしい。
※11〜21時(金・土曜、9月19日〜23日は11時〜21時30分)/L.O.は終了の30分前まで/入場は無料
「本と雑貨と飲み物と、いろいろと。」をテーマに、「上野恩賜公園」の「不忍池」南側の公園エリアから「不忍通り」にかけて、個性豊かな「ブックカフェ屋台」が集結。同イベントは不忍通りの空間再編を見据えた都市デザインの社会実験でもあり、当日は両側1車線が交通規制され、人工芝やパラソル、木製ベンチが並ぶ開放的な歩行者空間へと変貌を遂げる。
会場には、出版社や移動式書店など約35の屋台やテントが出店。さらに、読書のお供にぴったりなクラフトビールや老舗の和菓子・コーヒーなどのグルメ、型絵染の布小物やワークショップといった多彩なブースが立ち並ぶ。誰でも自由に参加できる「持ち寄り本棚」や「一箱古本市」など、本を通じた交流企画も見逃せない。
さらに今年は、「不忍池水上音楽堂」が終日無料開放され、バックヤードや楽屋を巡る予約制ツアーや、パネルトーク、朗読と音楽のステージ、岩倉高校吹奏楽部による生演奏など、豊かなカルチャープログラムがめじろ押しだ。
池のほとりでゆったりとした時間を過ごしながら、お気に入りの一冊を探しに出かけてみては。
※17日 15〜20時、18日 10〜17時/入場は無料
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ハリー・スタイルズ(Harry Styles)、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)、ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)、ケイト・モス(Kate Moss)など、英国カルチャーを彩ってきた世界的アイコンのポートレート約60点が、「CHANEL NEXUS HALL」に集結。ロンドンの「ナショナル ポートレート ギャラリー」が所蔵する約25万点の写真コレクションから、1950年代から現代までの作品を厳選して展示する。
会場では、ルイス・モーリー(Lewis Morley)、ゲレット・マンコウィッツ(Geredd Mankowitz)、エマ・ハーディ(Emma Hardy)、マーティン・パー(Martin Parr)ら、国際的に評価される写真家たちの作品を通して、英国のファッション・音楽・映画を彩ったスターたちの素顔に迫る。
作られたペルソナだけでなく、ふとした瞬間に見せる自然体の表情も捉えたポートレートたち。スターたちの知られざる一面と、時代を映し出す写真の魅力を感じてほしい。
※11〜19時(10月2日は17時30分まで、11月6〜8日は10〜19時)/入場は閉場の30分前まで/入場は無料
「NANZUKA UNDERGROUND」で、現代具象絵画の分野で異彩を放つ存在として高く評価されているアメリカ人アーティスト、ショーン・ノーヴェット(Sean Norvet)の新作個展が開催される。
高度な油彩技術をベースに、ポップカルチャーの断片をシュルレアリスム的な視点から再構築してきたノーヴェット。本展では、バス停の広告や店舗の看板、道路標識、ロゴなど、南カリフォルニアの街にあふれる商業的イメージを題材にした絵画12点を発表する。
「A Word From Our Sponsors(スポンサーからのお知らせ)」を意味するタイトルが示すように、作品には広告やサイネージといった身近なイメージが登場する。そこに果物やろうそく、工業製品、グラフィティ、奇妙な構造物などが組み合わされることで、日常の風景は次第に現実と夢の境界へと変容していく。消費文化の痕跡と自然や遺跡を思わせるモチーフが共存する画面には、ユーモアや緊張感、不確実性が漂っている。
※11〜19時/休廊日は日・月曜/入場は無料
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「東京都現代美術館」で、戦後日本において抽象彫刻家・造形作家として活躍した多田美波(1924~2014年)による大規模個展が開催。近年、国内外で再評価が高まる多田の約70年にわたる創作活動の軌跡をたどる。
戦後いち早く新しい素材に取り組み、技術や素材の研究を重ねながら表現を更新してきた多田は、同時代の前衛美術グループに属することなく、彫刻、建築、デザインの領域を横断して活動。ステンレスの彫刻や、自然の景観に溶け込むガラスやアクリルの作品、色とりどりの光を内包する「光壁」など、素材やスケールの枠を超えた多彩な表現を展開してきた。
会場では、初期の絵画をはじめ、光の反射や透過を取り入れた彫刻、作家自身が「光造形」と呼んだシャンデリアを含む照明作品など約70点が並ぶ。さらに、建築造形のパーツや写真、スケッチなどのアーカイブ資料も展示する。
また、一部を再制作・再構成した、現存しない作品や建築と不可分な照明作品にも注目したい。洗面台などで用いられるボールチェーンを素材としたシャンデリア『チェーンデリア』(1963年)は、多田が皇居・新宮殿の光造形を委託される契機となった記念碑的作品で、原寸大で復元展示される。
なお、10月10日(土)~12日(月・祝)は、中学・高校・専門学校・大学生が無料で入場できる。
※10〜18時(11月の金曜は20時まで)/入室は閉館の30分前まで/休館日は月曜(9月21日、10月12日、11月23日は開館)、9月24日、10月13日、11月24日/料金は1,600円、学生・65歳以上1,100円、中学・高校生640円、小学生以下無料
「国立新美術館」で、15世紀から16世紀にかけてヨーロッパ各地で隆盛したルネサンス美術の本質に触れる展覧会が開催。「ルーヴル美術館」のコレクションから選び抜かれた50点余りの作品を通して、「旅」「技法の革新と洗練」「古代へのまなざし」「肖像芸術の隆盛」という4つのテーマから、その豊かで複雑な芸術の魅力に迫る。
中でも注目は、レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)の傑作『女性の肖像』、通称『美しきフェロニエール』。真筆とされる作品が約15点しか現存しない中、ルーヴル美術館が所蔵する5点のうちの一つで、今回が日本初公開だ。最新の研究成果を踏まえ、その背景や表現上の特徴を紹介する。
また、サンドロ・ボッティチェリ(Sandro Botticelli)、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(Tiziano Vecellio)、エル・グレコ(El Greco)ら巨匠の作品に加え木版画や銅版画、ブロンズ彫刻、陶器、タペストリーなど多彩な作品も並ぶ。
ルネサンス美術の真髄を味わえる貴重な機会を逃さないように。
※10~18時(金・土曜は20時まで)/入場は閉館の30分前まで/休館日は火曜/料金は前売り2,200円、学生1,300円、高校生900円/当日2,400円、学生1,400円、高校生1,000円、中学生以下無料(10月1~14日は高校生は無料)
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