横浜美術館
みなとみらいにある横浜を代表する美術館で、2025年2月に全館リニューアルオープン。 無料観覧できるエリアも新設され、気軽にアートに親しめる美術館に進化した。グランドギャラリーは改修によって天窓から優しい自然光が射し込むようになり、印象が一変。丹下健三の設計が際立つようになった。
またカフェには馬車道十番館が出店し、名店の味が楽しめるほか、 横浜土産として人気の「ビスカウト」も購入できる。
タイムアウト東京 > Things to do >アートの街、横浜でしかできない30のこと
横浜のシンボルの一つである「横浜美術館」が2021年からの大規模改修工事を終えて、ついに2025年2月に全館オープンを果たした。また、新高島駅地下のアートスペースが、「Art Center NEW」として今年リニューアルオープンするなど、アートの街・横浜は活気づいている。
さらに昨年末には、3年に一度改選される「日本新三大夜景都市」に横浜が選出。朝から夜まで、同市は魅力に磨きをかけて、訪れる人々を楽しませている。
ここではアートで盛り上がる施設を中心に、横浜の注目スポットを紹介しよう。
横浜美術館
みなとみらいにある横浜を代表する美術館で、2025年2月に全館リニューアルオープン。 無料観覧できるエリアも新設され、気軽にアートに親しめる美術館に進化した。グランドギャラリーは改修によって天窓から優しい自然光が射し込むようになり、印象が一変。丹下健三の設計が際立つようになった。
またカフェには馬車道十番館が出店し、名店の味が楽しめるほか、 横浜土産として人気の「ビスカウト」も購入できる。
象の鼻テラス
横浜開港の地にある象の鼻パーク内に建つ、アートスペースとカフェを併設したレストハウス。「横浜トリエンナーレ2001」参加アーティストである椿昇による全長6メートルのシンボルオブジェクト「時をかける象(ペリー)」などのパブリックアートが常設展示されているほか、音楽・ダンスなどのパフォーマンスや映像上映などさまざまなイベントを開催している。
カフェでは、地場の食材を使ったオリジナルフードや象の顔の形をした「ゾウノハナソフトクリーム」を味わうことができる。
※営業時間は都合によって変動する可能性がある
初黄・日ノ出町地区
初黄・日ノ出町エリアはかつて違法飲食店が連なっていたが、近年劇的な変貌を遂げた。地域、警察、行政が一体となって環境浄化に取り組み、「アートによるまちづくり」が実を結んだ。
2008年から回を重ねているアートフェスティバル「黄金町バザール」のほか、世界中からアーティストが集まり、滞在制作や展示などが定期的に行われている。
また、古書店の黄金町アートブックバザールは、美術書やアーティストグッズの品揃えが充実。隣接するギャラリーではアート作品も購入できる。
旧第一銀行横浜支店
横浜のまちづくりの拠点になってきた歴史的建造物。2025年には、「(仮称)BankPark YOKOHAMA」としてオープンする。
街の新たなにぎわい創出や豊かなライフスタイルの実現に向け、「様々な人・ もの・文化が交差する明るい公園のような『 出会い、学び、育つ』場所へ」をテーマとする新施設に生まれ変わる。
工芸ギャラリーや クラフトカフェ、フラワーショップなどを展開。サーキュラーエコノミーの共創拠点ともなるシェアオフィスやラウンジを設け、子ども向けのSDGsスクールなども実施予定だ。
Art Center NEW
新高島駅地下1階には大規模なアートスペースが広がる。
2025年には、「Art CenterNEW」としてリニューアルオープンする。 展覧会や制作スタジオ、シンポジウムやワークショップなど、芸術や文化に関わる多種多様な試みにおいて、「NEW」をコンセプトとした活動を展開する。
大人から子どもまで幅広い層を呼び込んだ、より開かれた文化芸術の拠点づくりに期待が高まる。
BUKATSUDO
みなとみらいの造船ドック跡地に位置するシェアスペース。シェアキッチンやスタジオ、ギャラリー、コーヒースタンド、月額会員制と一時利用が選べるワークラウンジやレンタルスペースなどから成る複合施設である。
オフィスワーカー、居住者、来街者などが肩書きを外して集い、趣味や、街を豊かに変える活動を行う場だ。ギャラリーでは定期的に写真・美術など様々な作家による作品展を実施している。
里武士 馬車道
歴史的建造物である旧生糸検査所をスタイリッシュにリノベーションした空間で、醸造・蒸留設備を眺めながらクラフトビールが楽しめるブリューパブ。
長野県野沢温泉村のブルワリーAJB Co. が運営しており、素材の香りと風味を最大限に生かしたクラフトスピリッツなどの蒸留、カクテル開発も行う。
酒のペアリングにはスパイシーな「JFCバターミルクフライドチキン」を召し上がれ。
ホテルニューグランド
1927年に開業した横浜唯一のクラシックホテル。当時のたずまいを今に残す本館は、横浜市認定歴史的建造物に指定されており、大階段や2階ロビーは建築の美しさを物語る。
本館1階「ザ・カフェ」では、「ホテルニューグランド」で誕生し、全国に広がった「シーフードドリア」「スパゲッティナポリタン」「プリン ・ア・ラ・モード」など、数々の洋食メニュ ーが堪能できる。
酒蔵 石松
桜木町駅前の「ぴおシティ」にある人気の立ち飲み店。黒板にはぎっしりとメニューが並び、マグロをはじめ刺身類が充実している。スタンド店とは思えないほどクオリティが高く、常連客でにぎわう。
同ビルの地下2階は飲食店がひしめくはしご酒には絶好の場所だが、石松から始めても、締めても期待を裏切られることはない。
横浜マリンタワー
横浜開港100周年記念として1961年に建設された横浜のシンボルの一つ。360度大パノラマの展望フロアからは、気持ちの良い開放感とともに富士山や横浜港の景観が広がる。
夜のタワーでは、約230個のLED照明を採用した光の演出が楽しめる。2022年にリニューアルオープンし、レストランやバー、メディアアートギャラリーなども併設。吹き抜けのホールには、山下清の壁画や横浜マリンタワーが灯台だった頃に使用されていた灯具が展示されている。
横浜人形の家
100か国以上、1万点以上の人形を収蔵する人形専門の博物館。展示資料を通して、世界の民俗・風習・歴史・文化等に触れる機会を提供している。昭和初期に日米親睦の架け橋となった人形「青い目の人形」や、人間国宝の平田郷陽による「生き人形」など貴重な作品も多く展示。特に、日本全土と世界各地の郷土人形が一堂にそろった展示室は圧巻だ。
またフィギュアやアニメなど世界的に注目される新たな日本の「人形文化」の視点も取り入れた、子どもから大人まで楽しく学べる施設である。
三溪園
本牧エリアの一角にある三溪園は、古建築と自然が調和した四季折々の景色が楽しめる日本庭園だ。約17万5000㎡におよぶ園内には、京都や鎌倉などから移築された建造物が巧みに配置されている。
また、園内にある「三溪記念館」では、創設者の原三溪が支援した横山大観らが手がけた近代日本画などの芸術作品に触れられる。花見や紅葉など季節ごとのイベントも見どころだ。
隣接する本牧市民公園内には、誰もが気軽に安心して陶芸を楽しめる「陶芸横浜市陶芸センター」もある。
OTABISHO 横浜能楽堂
横浜能楽堂が休館期間中、ランドマークプ ラザ5階で運営する能・狂言のギャラリー&ショップ。商業施設内への能・狂言紹介施設の出店は全国初となる。「見る、知る、体験する、学ぶ」の切り口で、誰もが気軽に能・ 狂言に親しめる。
能装束、能や狂言の面、楽器、上演写真を展示するほか、ここでしか手に入らないグッズなどを販売。定期的に体験講座も開催される。「能・狂言ってなに?」 と思ったら立ち寄ってみてほしい。
Bar Bar Bar
ミュージックバーやレストラン、ギグスポットが点在する横浜は、日本のジャズ発祥の地といわれている。そんなカルチャーを感じたいなら、1984年に創業した関内の老舗ジャズレストランBar Bar Barを訪れてほしい。
2023年3月に、旧店舗から徒歩2分ほど離れた地下へ移転したが、変わらずほぼ毎夜、ジャズの生演奏とともに、おいしい料理と酒とともに楽しむことができる。
CAMBUSA
横浜駅の喧騒(けんそう)から目と鼻の先にあるれんが造りのレストラン。看板は出ていないが、来店客は後を絶たない横浜界隈(かいわい)ではいわずと知れたイタリアンの名店だ。
ナポリで修行を積んだ高田太郎が手がける窯焼きのピッツァや、農家を訪れて目利きした良質な旬の食材を用いたコース料理など、食通をとりこにするハイレベルなメニューは必食だ。
KAAT 神奈川芸術劇場
横浜で上質な舞台芸術を楽しむことができる劇場。2021年から、劇作家で演出家・俳優としても活躍する長塚圭史が芸術監督を務める。最大約1200席を有する大ホールや大スタジオから成り、演劇、ミュージカル、ダンスなど多彩な作品を上演している。
館内には、 託児室や車椅子スペースを完備(取り扱いは公演により異なる)。多様な人々が観劇を楽しむための環境が整備されている。
テフ テフ
「テフ テフ(tef tef)」は、中華街にあるアジアン雑貨のセレクトショップ。ネパールやインドネシア、中国など各国から買い付けたアイテムには、オーナーのセンスが光る。2匹の看板犬が身に着けている、ネパール製のフェルト玉でできたオリジナルの「BONBONネックレス」も人気だ。
2階では本格的なシンガポールチキンライスが食べられる。
BAR 崖と階段
店名通り「崖と階段」に囲まれた場所にひっそりとたたずむ一軒家の小さなバー。日が暮れ始めると、あかりがともったユニークな看板に気付くだろう。
小さなアート複合施設の一角にあり、曜日ごとに異なるアーティストやキュレーターがカウンターに立つ。また店内には、現代アートの作品や書籍などが所狭しと並んでいる。
夜もアートな空気感に浸りたいならいちおしだ。最新の営業日はSNSで確認 してほしい。
JICA横浜
ここは地域の国際協力の拠点であると同時に、日本人の海外移住の歴史も学べる場所だ。館内には著名な現代アーティストによるインスタレーション作品が常設展示され、図書館も併設されている。
3階にある多国籍レストラン「ポートテラスカフェ(Port Terrace Cafe)」では、ハラルやベジタリアン用メニューを含む国際色豊かなメニューを提供。晴れた日には、テラス席から横浜赤レンガ倉庫や横浜ベイブリッジが見渡せる。
シネマ・ジャック&ベティ
若葉町で、1991年に開館した2スクリーンのミニシアター。「ジャック」と「ベティ」の2つのスクリーンがあり、単館系の新作ロードショーを中心に、インディペンデント系などシネコンで上映の機会が少ない良質な映画を、ジャンルを問わずセレクトして上映している。また、監督・俳優特集や映画祭なども積極的に行っている。
THE BAYS
「Sports×Creative」をテーマとして新たなライフスタイルや産業を生み出す複合拠点「THE BAYS」。1928年に建設された横浜市指定有形文化財である「旧関東財務局横浜財務事務所」を活用したものだ。横浜スタジアムを本拠地に活躍するプロ野球チーム・横浜DeNAベイスターズが運営している。
日常に野球をプラス(+)するライフスタイルショップ 「+B」では、人気キャラクターや人気ブランドとコラボレーションした洋服や雑貨などが並ぶ。
また球団オリジナルの醸造ビールが楽しめるクラフトビアダイニング「&9」も併設している。
華蔵
個性あふれる飲食店が軒を連ねる横浜・野毛エリアにたたずむ店。炭焼きの香ばしい香りが食欲をそそるこの店では、旬の酒と本格備長炭で焼き上げる串焼きが楽しめる。
秋田から直送されたジューシーな比内地鶏串や、新鮮な国産鶏の白レバーは大人気だ。焼き鳥のほか、魚串も提供する。季節に合った日本酒や焼酎とともに堪能しよう。
丸々1羽をさばいた鶏ガラスープの「鶏そば」を締めに食べるのを忘れずに。
豚の味珍
横浜駅西口にある小さな横丁飲み屋街「狸小路」の誕生時から存在する「豚の味珍」。ここは、1956年創業当時の雰囲気を色濃く残す、貴重な一軒だ。
メニューは醤油ベースの秘伝のスープで2日間煮込んだ豚の珍味たち。頭、耳、舌、胃、足、尾の6種が楽しめる。いずれも臭みがなく、絶品だ。
からしと酢で作る特製のたれに付けて、なみなみ注がれた焼酎とともに味わおう。
横浜赤レンガ倉庫
明治末期から大正初期に模範倉庫として建設されたレンガ造りの歴史的建造物であり、横浜のシンボルの一つ。1号館のホール&スペースではダンス・演劇・音楽・ 美術などを通して横浜の今を、2号館では、ショッピングとグルメなどフロアごとに異なるシーンを楽しめる。
「横浜ベイブリッジ」や「大さん橋」を一望できるロマンチックなロケーションも人気を集める要因だ。屋外広場で開催される四季折々の多彩なイベントも楽しい。
原鉄道模型博物館
原信太郎が製作・所蔵した世界一ともいわれる鉄道模型のコレクションが鑑賞できる。
館内には一番ゲージの室内施設としては世界最大級のジオラマがあり、忠実に再現した鉄道模型を走らせている。模型は架線から電気を取り、鉄のレールを鉄の車輪で走行。本物と同じサウンドにも驚かされるだろう。
原のあふれんばかりの鉄道愛に満たされた博物館だ。