

CARCAÇA -カルカサ-
ポルトガルを拠点に活躍する気鋭の振付家、マルコ・ダ・シルヴァ・フェレイラ(Marco da Silva Ferreira)によるフィジカルシアター作品『CARCAÇA -カルカサ-』が、「KAAT 神奈川芸術劇場」で上演。10人のダンサーと2人のミュージシャンが限界まで身体を鳴らし、ポルトガルの歴史とアイデンティティーを鮮やかに描き出す。
「CARCAÇA」とは、はるか昔に絶滅した動物の骸骨を意味するポルトガル語。この言葉を歴史や記憶の象徴と捉え、フェレイラは今のポルトガル、そして世界を鮮烈にあぶり出す。
アフロ、ブレイキング、フラメンコ、ヴォーギング、クドゥーロといった、エネルギーあふれる多彩なステップが、身体そのものが叫び出すかのように踊り継がれ、やがて舞台は一変。力強い歌と踊りで、独裁政権や植民地支配の記憶が浮かび上がる。社会や歴史への鋭い批評性を内包しながらも、観る者の心を揺さぶり、圧倒的な熱量を持つ傑作だ。
グルーヴ感あふれるダイナミックなダンスが、現在と未来の世界を躍動的に浮かび上がらせる本作。ステージに響き渡る満身の一作を、ぜひ目撃してほしい。
※24日 19時〜、25日 14時〜/料金は6,800円、65歳以上6,300円、神奈川県在住・在勤者6,000円、24歳以下3,400円、高校生以下1,000円