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2024年8月に完結を迎えた、大人気漫画『僕のヒーローアカデミア』。本展の原画展が、「クリエーティブ ミュージアム トーキョー(CREATIVE MUSEUM TOKYO)」でスタートする。
本展では、作者・堀越耕平の直筆原稿に加え、ここでしか見られない貴重な資料類が多数公開される。本展のために描き下ろされたキービジュアルを使用したオリジナルグッズも販売予定だ。本作で繰り広げられた熱戦を、ミュージアムで体感してみては。
グッズ付きチケット(3,900円、税込み)も販売。チケットを購入した18歳以上の入場者1人につき、未就学児1人まで無料で入場することができる。詳細は、公式ウェブサイトを確認してほしい。
※10〜20時(入場は19時30分まで)/料金は2,200円、高校生1,400円、小・中学生900円
「森美術館」で、「藤本壮介の建築:原初・未来・森」が開催。「2025年大阪・関西万博」の会場デザインプロデューサーを担当するなど、今最も注目される日本の建築家の一人である藤本壮介の初の回顧展だ。
藤本は東京とパリ、深圳に設計事務所を構え、個人住宅から大学、商業施設、ホテル、複合施設まで、世界各地でさまざまプロジェクトを展開している。2010年の「武蔵野美術大学美術館・図書館」、近年ではフランス・モンペリエの集合住宅「ラルブル・ブラン(白い樹)」やブダペストの音楽複合施設「ハンガリー音楽の家」など、高い評価を得たプロジェクトを次々と完成させた。
本展では、活動初期から世界各地で現在進行中のプロジェクトまで主要作品を多数紹介し、四半世紀にわたる建築家としての歩みや建築的特徴、思想を概観する。また、模型や設計図面、記録写真に加えて原寸大模型やインスタレーションなども展示される。
藤本建築のエッセンスを視覚的にも空間的にも体験してほしい。
※10~22時(火曜は17時まで)/入館は閉館の30分前まで/料金は未定
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「GYRE GALLERY」で、グループ展「永劫回帰に横たわる虚無 三島由紀夫生誕100年=昭和100年」が開催。国内外の現代美術家によって、三島由紀夫(1925~1970年)の遺作『豊饒の海』をテーマに、戦後日本美術の空虚と再生を見つめ直す。
フランスの哲学者、ロラン・バルト(Roland Barthes、1915~1980年)は、「表徴」があふれている中心のない空虚な日本に注目し、それを「意味の帝国」に対し「表徴の帝国」と表現した。天皇・都市・女形・すき焼き・礼儀作法・パチンコ・学生運動も表徴であって、意味から解放された日本文化の自由度を描写した。
本展では、バルトが語った「表徴の帝国」としての日本と、三島が自決する数カ月前に遺した「空虚な国」という視点を手がかりにする。そして、アーティストたちが「意味」から解放された表現を通して、中心なき美の風景を浮かび上がらせる。
参加アーティストは、中西夏之、ジェフ・ウォール(Jeffrey Wall)、杉本博司、アニッシュ・カプーア(Anish Kapoor)、池田謙、森万里子、平野啓一郎、友沢こたお。ぜひ足を運んでほしい。
※11〜20時/休館日は8月18日/入場は無料
企画:飯田高誉(スクールデレック芸術社会学研究所 所長)
「Akio Nagasawa Gallery Ginza」で、デジタル作品や油彩・アクリル画の制作を続け、精⼒的に作品を発表するTORAJIROによる個展「Boys Just Want to Have Fun」が開催される。
自身の制作について、「セクシュアルマイノリティーとして、子どものころから感じていた孤独や不安をテーマに絵を描いている」と話すTORAJIRO。これまで社会問題を背景に、内面の葛藤や孤独、動物や自然との共存の重要性を表現し続けてきた。
本展では、「声⾼な主張はない『静かなレジスタンス』の集積」として、沈黙と⾊彩を通して感情の痕跡を残す、新作を含む作品群を展観する。
政治的スローガンを叫ぶ代わりに、沈黙と色彩を通して、より深い真実を語る絵画。本展を通じて、「日々を楽しむこと」「誰かを愛すること」「自分に正直になること」といった、ごく当たり前で、だからこそ奪われやすい行為の尊さを再確認してほしい。
※11~19時(土曜は13~14時閉館)/休館日は日・月曜・祝日/入場は無料
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「プーさん」の愛称で親しまれ、日米を股にかけて活躍したジャズピアニスト・菊地雅章が75歳で亡くなってから10年。今も彼を敬愛するプレイヤーは多く、その功績をしのぶイベント「Masabumi Kikuchi 10th Memorial Concert」が開催される。
名盤とされる作品は数多いが、特に先日音楽ストリーミングサービスで解禁となった1981年リリースのアルバム『ススト』に収録されている8分の7拍子のベースラインが反復する曲「CIRCLE/LINE」は、菊地成孔率いるバンド・DCPRG結成のきっかけともなった。
本公演には、菊地と深い交流を持ち、多大な影響を受けたと公言する須川崇志が出演。さらに椎名林檎らとの共演で知られる林正樹、ジャズ界を牽引(けんいん)する存在となった石若駿、NHKドラマ『あまちゃん』の音楽でも知られる大友良英をはじめ、豪華なメンバーが集まる。
菊地の10周忌を演奏はもちろん、対談やDJなど、さまざまな形でたたえる2日間になるだろう。彼を知る人もそうでない人も、足を運んでほしい。
※5日 18時〜、6日 17時〜/料金は1日券前売り8,800円、当日9,900円/2日通し券1万6,500円(別途1ドリンク)
スタジオジブリ作品の魅力に迫る展覧会「ジブリの立体造型物展」が、天王洲の「寺田倉庫 B&C HALL/E HALL」で開催。2003年に始まった本格的なスタジオジブリ展の原点である「立体造型物展」が、進化を遂げて22年ぶりに東京に帰ってくる。
今、世界中で観られているスタジオジブリ作品。その背景には、長い時間をかけて届けようとした人々がそれぞれの国や地域にいた。
本展では、「海を渡った熱風」をテーマに、海外のパートナーたちがどのように作品を届けていったのかをたどる。併せて、『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』など、数々の映画からの名場面が立体造型物となって展示される。
注目は、『紅の豚』に登場する飛行艇「サボイアS.21」。「もしも本当にあったら」という想定で作られる迫力満点の飛行艇は、今にも飛び立ちそうに見えるだろう。
また、 宮﨑駿がかつて「三鷹の森ジブリ美術館」の企画展示用に制作した短編アニメーション『空想の空とぶ機械達』が特別上映。大空に憧れた人々がかつて空想した「空とぶ機械たち」を描く。さらに、会場隣接の水上施設「T-LOTUS M」では、『崖の上のポニョ』に出てくる「あのハム入りラーメン」が味わえる。
ジブリの世界に飛び込める本展。帰り道は、きっとジブリ作品が観たくなっているだろう。
※9時30分~20時(5月27日は15~20時)/入館は閉館の1時間前まで/料金は1,900円、高校・中学生1,600円、小学生1,200円、未就学児無料
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「ジャズライブはチャージが高い!」と嘆く学生諸君に朗報だ。東京で一番コストパフォーマンスがいいライブは「新宿ピットイン(PITINN)」の平日の昼の部、これ一択である。1,430円(税込み)で1ドリンクが付くとは、この物価高騰の世の中、最も良心的な料金だと思う。
平日の昼だからと多数の来客を期待せず、演奏に注力するミュージシャンもいるようだ。ぜひこれを読んだあなたが来店して、プレイヤーを驚かせてほしい。
この日のライブは立ちながらのドラム演奏とポリリズムで、スガダイローや纐纈之雅代といった先輩を驚かせる秋元修のカルテットが登場。King Gnuの常田大希が率いるMILLENNIUM PARADEにも参加するトランペッター・石川広行も出演する。4人のプレイヤーが奏でるアンビエントなサウンドを楽しもう。
※14時〜/料金は1,430円(1ドリンク込み)
「浅草寺」と上野を結ぶかっぱ橋本通りで、地元商店街による七夕祭りが開催。約1.2キロメートルにおよぶ通り沿いが、色とりどりの七夕飾りや笹飾りなどで飾られる。
2025年7月5日(土)、6日(日)は、メインイベントとして通りが歩行者天国に変貌。5日は地元の小学生や幼稚園児、警視庁の白バイ隊、音楽隊によるパレードを実施。6日には阿波踊り、佐渡おけさなどの流し踊りが披露されるほか、夕方まで通りのあちこちでストリートパフォーマンスが繰り広げられる。
商店街各所には笹竹を設置し、短冊に願い事を記入できる。地元商店会員による模擬店も並ぶので、食べ歩きながら夏のにぎわいを楽しんでほしい。
※メインイベントの7月5、6日は10〜19時
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映画界の巨匠、ジャン=リュック・ゴダール(Jean-Luc Godard)の映像表現の革新性をひもとく日本初の展覧会が、新宿・歌舞伎町の「王城ビル」で開催。ゴダール最後の長編作品であり、「カンヌ映画祭」で映画祭史上初の「スペシャル・パルムドール」を受賞した『イメージの本』を、映像インスタレーションとして再構成する。
『イメージの本』は、歴史・戦争・宗教・芸術などの変遷を、さまざまな映画の引用でコラージュし、振り返る映画作品。本展では、映画上映の時系列的な束縛を打ち破り、視覚・空間的にゴダールの世界を体感する。映像や音の断片を通じて、ゴダールの思考に入り、彼の眼で世界を見つめる観察者となっていく。
キュレーターは、2010年の映画『ゴダール・ソシアリスム』から撮影・音響・編集を手がけ、晩年のゴダールの右腕であったスイスの映画作家、ファブリス・アラーニョ(Fabrice Aragno)。これまでドイツ、スイスなどで、会場の特徴を生かした展示が行われてきた。
また、クラウドファンディングも実施しており、リターンの一つには、『イメージの本』の制作ノートや先行販売チケットなどが用意されている。
新しい形で映画とアートの鑑賞体験を提供し、ゴダールの芸術性を極限にまで拡大させた本展。チケットの発売は6月から。往年の映画ファンはもちろん、ゴダールを知らない若い世代もぜひ足を運んでほしい。
※12〜20時/料金は2,200円
「TOTOギャラリー 間」で、「2025年日本国際博覧会」(以下、大阪・関西万博)の休憩所ほか設計業務の公募型プロポーザルで選ばれた、1980年以降生まれの20組の建築家たちによるグループ展が開催。会場を埋め尽くす図面や模型などの資料と言葉を通じて、彼らの奮闘を追う。
20組の建築家は大阪・関西万博の休憩所・トイレ・サテライトスタジオなどの施設の提案に当たり、仮設建築物を造るという前提の下、社会や建築に対する問いを立てた。そして、自らの仮説を手がかりに試行錯誤を続けてきた。
本展は、彼らがどのような問題を提起し、複雑な状況に向き合いながら、どのように案を実現させてきたのかに迫るドキュメンタリーだ。また、彼らの実践から、新しい建築の当事者像を浮かび上がらせる試みでもある。
現実社会の中で建築を実現させるために奔走する全ての人々と共有し、これからの建築について議論していく場となることを願う本展。ぜひ足を運んでほしい。
※11~18時/休館日は月曜・祝日、8月11〜18日/入場は無料
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