前代未聞のクオリティー、葛飾北斎のバーチャル展示が無料公開中

10月10日まで『北斎づくし』、オンラインショップも

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Time Out Tokyo Editors
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六本木で公開され、その展示空間と圧巻の作品で話題を呼んだ『北斎づくし』の特設バーチャル会場が、2021年10月10日(日)23時59分まで無料で公開されている。同展示は東京ミッドタウンホールで7月22日〜9月17日に開催。葛飾北斎の『北斎漫画』『冨嶽三十六景』『富嶽百景』の全点、全図、全ページを一堂にそろえた展示によって大きな話題となった。コロナ禍でも中断することなく会期を終了したが、来場できなかった人やもう一度楽しみたいという人に向けて、今回のバーチャル会場公開が実現したという。

生誕260年記念企画 特別展 北斎づくし
「冨嶽三十六景 甲州三坂水面」 山口県立萩美術館・浦上記念館蔵(チコチンコレクション)

会場は最先端の3Dカメラを用いて展示空間を記録。作品鑑賞はもちろん、建築家の田根剛とブックデザイナーの祖父江慎が手がけた展示空間も体験できる。永青文庫副館長の橋本麻里によるキャプションが日英2カ国語対応で見られるなど、きめ細かな配慮もうれしい。

生誕260年記念企画 特別展 北斎づくし
生誕260年記念企画 特別展 北斎づくし

ちなみに本展は、北斎のコレクターとしても著名な古美術商浦上蒼穹堂代表、浦上満の全面協力によって実現している。読者の中には、この先ほかの展覧会で『北斎漫画』などを目にしたり、ネットオークションで購入する機会があるかもしれない。しかし、これほどの質と量を兼ね備えたコレクションに出合えることはおそらくないはず。当たり前のように当時の姿のままで見ることができる展示作品だが、このように良好な保存状態のものはほとんど現存しないことにも注意して観てほしい。

また、会期中人気を博した『デジタル北斎(DIGITAL HOKUSAI)』も堪能できる。凸版印刷の技術協力の下、『北斎漫画』や『富嶽三十六景』などから採った庶民や妖怪などの画像を組み合わせて3つの壁面と高さ2メートルの和紙製スクリーンに投影、北斎が描き出した世界を体感できる没入型映像作品だ。

バーチャル会場内では音声ガイド(600円)も販売中。橋下の監修の下、本展公式アンバサダーを務めた俳優の町田啓太がナビゲーターを担当するほか、祖父江や田根、浦上によるボーナストラックも収録されている豪華版だ。

町田啓太
町田啓太

なお、オンラインショップではそば猪口などのグッズも購入できる。併せてのぞいてみてほしい。

特別展『北斎づくし』特設バーチャル会場の詳細はこちら

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