Sta.神田
Photo: Keisuke Tanigawa

駅舎を改修したレトロモダンなまちの秘密基地、Sta.神田の魅力とは

マーチエキュート神田万世橋をにぎわす人気レストランの全貌を解説

編集:
Time Out Tokyo Editors
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明治時代に作られた万世橋駅をリノベーションし、2013年に嗜好(しこう)性の高い個性的なショップやカフェが連なる商業施設として生まれ変わった、マーチエキュート神田万世橋。その一角に2021年4月にオープンし、新たに注目を集めているレストランバーがエスティ―エー(Sta.)神田である。

2019年の開店と同時にたちまち話題となった渋谷にある1号店のエスティ―エーに続き、店のコンセプトは「レストラン付き、まちの秘密基地」。この場を通して会話が生まれ、自然と人が集う秘密基地のような場所をイメージしたという店内に一歩足を踏み入れると、思わず目を引く大きな大理石のダイニングテーブルが出迎えてくれる。

Sta. 神田
赤レンガの内観に大理石のダイニングテーブルが目を引く(Photo: Keisuke Tanigawa)

コロナ禍において困難になった「みんなで食卓を囲む」という形を少しでも取り戻せるようにと、対面でも間隔を空けた状態で着席できるテーブルをオーダーメイドしたそう。

駅舎だった時代の姿を生かし、「その下でさまざまな人が交差し合う場になれば」という思いから意匠を残した連なるアーチ状の壁や、クラシカルな赤レンガのインテリアは、渋谷店とはひと味違う洗練された雰囲気の空間だ。

Sta.神田
Photo: Keisuke Tanigawa

料理は「日常の中の特別」をテーマに栄養管理士が考案し、調味料から手作りしたメニューが並ぶ。初めにオーダーするなら、『自家製前菜三種盛り』がおすすめ。野菜嫌いでも食べやすいような味付けを心がけたという『人参のラペ クミンとカルダンモン風味』や薬味の香りが引き立つ『ミョウガとじゃこの和風ポテトサラダ』のほか、信州みそを使用した肉みその甘辛さが癖になる『生ピーマンとたっぷり肉味噌』など、思わず箸が進むラインアップである。

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『自家製前菜三種盛り』(Photo: Keisuke Tanigawa)

前菜メニューには、料理の味を邪魔しない『生レモンサワー』を合わせるのがベスト。爽やかなレモンの風味に八角や五香紛などのスパイスが程よいアクセントをプラスしてくれる。

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『生レモンサワー』(Photo: Keisuke Tanigawa)

そして、同店を訪れたら必ず頼みたいのが、神田店でしか味わえない『こもきん豚の焼売 自家製ラー油添え』。ジューシーで柔らかく、甘みが強い肉質は雌の『こもきん豚』を厳選しているからこそ。シナモンやアニスが香る自家製のラー油も美味なので、ぜひしっかり堪能してほしい。ペアリングするなら、肉の甘みをより引き立ててくれる『宮ザキ園のわ紅茶を使ったお茶ハイ』をチョイスしよう。

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『こもきん豚の焼売 自家製ラー油添え』と『宮ザキ園のわ紅茶を使ったお茶ハイ』(Photo: Keisuke Tanigawa)

レモンやパクチーの清々しい香りが食欲をそそる『鶏とパクチーの手作り水餃子 ピーナッツだれ付』も押さえておきたい料理の一つ。付け合わせのピーナツだれはナッツの甘みと香ばしさが餃子の味を引き立て、パクチーの苦みを軽減してくれる。

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『鶏とパクチーの手作り水餃子 ピーナッツだれ付』(Photo: Keisuke Tanigawa)

デザートには看板メニューの『四角いチーズケーキ』はいかが。酸味のある滑らかなチーズ と、パリッとした極薄のタルト生地との食感の対比が楽しめる逸品だ(14時から販売スタート)。

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『四角いチーズケーキ』(Photo: Sta.)

毎日食べても飽きのこない料理を意識しているという同店のメニューは、肩肘張らずに食べられるものばかり。空間が上質な分、ほっとできる味わいは良い意味でギャップを生み、「またここに来たい」と思わせてくれるきっかけにもなるだろう。

Sta.神田
(外観とデッキから見える神田川)Photo: Keisuke Tanigawa

人が交差する「駅」を意味する「Sta.」。古くから人々の往来とにぎわいを記憶する駅舎を改修したレストランにふさわしい名前だが、ここで出合う温かな料理や特別なひとときは、次の新しい駅へと進む原動力をくれるに違いない。

なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響で営業時間などは変更している場合がある。訪れる際は事前に公式Instagramを確認してほしい。

エスティーエー 神田の詳細情報はこちら

テキスト:中村友美

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