公共施設の冷房27度以下は「ダメ」、スペインが法令で規制

エネルギー消費量の削減が目的

Ed Cunningham
テキスト:
Ed Cunningham
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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この夏、スペインへ行くなら、いつもより少し暑い中を過ごさなければならないことを覚悟しよう。スペイン政府は最近、多くの公共施設でエアコンを27度以下に設定することを違法とする法令案を可決したのだ。

このルールは空港、バル、映画館、鉄道駅、ショッピングセンター、劇場などの公共施設に適用される。法令の対象外ではあるが、国民は家庭の冷房も同じ設定温度にするよう奨励される。

このスペインの新法令が対象とするのは、夏のエアコンだけではない。冬には、公共施設では暖房を19度以上に設定することを禁止とし、店の窓の明かりは22時までに消すことも義務付けられている。

この新法令の目的は、スペイン政府が第一のこととして考えている、エネルギー消費量の削減。スペインもほかのEU諸国と同様、エネルギー消費量を7%削減し、ロシアの石油やガスへの依存度を下げることを約束済みなのだ。

我々の多くが引き続き電力源を化石燃料に依存することは変わらない。しかし、エネルギーの消費を減らすことで二酸化炭素の排出量も抑えられるなど、ほかのメリットもある。

スペインの新しいエネルギー政令は2022年8月9日(火)に施行され、2023年11月まで適用される予定だ。

そんな中、7月に2度の熱波を経験するなど、スペインはまさに猛暑の真っただ中。スペインの「灼熱(しゃくねつ)の夏」は、このウェブページで実感することができる。

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Spain is banning people from setting their air-con below 27C(原文)

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