Hila the Killa Earth
Photograph: Duncan Ballantine @mylifeincelluloid

ニューヨークのアースデー、地球コスプレのエコなラッパーに注目

ヒラ・ザ・キラーが目指すものとは

Shaye Weaver
編集:
Shaye Weaver
翻訳:
Time Out Tokyo Editors
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ニューヨークは、「誰にでもなれる街」であり、自由に振る舞える場所だ。その素晴らしさがあるゆえに、この街は、それなりの数の「キャラ」を有している。

例えば、ネズミの被りものを着けて地下鉄の乗客を怖がらせるBuddy the Rat、全身緑のコスチュームに身を包んだthe Green Lady of Brooklyn、ブリーフ姿のカウボーイであるthe Naked Cowboyなどだ。

このラインアップに加えるべき「新キャラ」がもう一人いるのだが、分かるだろうか。そう、地球のコスプレをする「エコなラッパー」、ヒラ・ザ・キラー(Hila The Killa)だ。

32歳のヒラ・ペリー(ヒラ・ザ・キラー)は、地球儀に見立てたスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)で覆われた球体を纏い、地球について、そして気候変動や汚染から地球を救う方法についてラップしている。ペリーは自分の活動について、我々にこう話してくれた。

「世の中には、カーディ・Bやメーガン・シー・スタリオンなど、キャッチーで楽しく踊れる素晴らしい曲をリリースしているアーティストがいます。一方、教育的な音楽の多くは、セックスや人間関係についての歌ほど楽しく聴けるものではありません。私はそれらの橋渡しをしようとしているのです」

TikTokでの拡散

なかなか無視するのが難しそうな、彼女の活動の一部をもう見ている人は多いかもしれない。タイムズスクエアでカーディ・Bの『WAP』をパロディーした『Wet Ass Planet』をラップする動画がTikTokで拡散されたからだ。

さらにHouse of Yesというライブハウスで、天井からつるされたひもを持ち、ステージ上に浮いた地球のごとく回りながら『Wet Ass Planet』を披露していた彼女が、握力を失って観客の中に倒れ込むという動画もバズった。ペリーはこれまでHouse of Yesのほか、Caveatなどのライブハウスやイベントスペースにおいて、地球の姿でパフォーマンスした経験を持つ。

彼女は「(地球の衣装は)一般の人が思っているよりずっと難しもの」と認め、「とても大きいので、常に何かにぶつかってしまいます。私の手は思うように動かないし、中はちょっと暑いんです」と言う。

House of Yesでの文字通り「崩壊」まで経験しているペリー。この仕事に就いてからの時間はそう短くはない。

オリジナル楽曲もリリース

2017年に発表した『I Am Plastic Man』では、パートナーであるネイサン・オグルスビー、アキール・アポロ・デイヴィスらを起用したミュージックビデオも制作。小道具やセット、衣装は全てニューヨークの路上や海岸で見つけた廃棄プラスチックで作ったという。

その曲の中でペリーはこうラップしている。「私のお尻チェックするやつもいる/私のガラスコップをチェックするやつもいる/私はコーヒーでゴミを出さない/リフィルしてもらい、再利用する/プラスチックのレジ袋は、優しく断る/消費を減らすために、自転車に乗ることにした」

「真実に沿うときは、素早くプラスチックを拒否する/埋め立てられてしまう前に修理する/広大な丘を見つめ直す/行動に変化を及ぼす/人間の命はほんのわずか/何世代もの人間が私たちを追い越す/未来と過去はプラスチックのちりの世界を見る」

それ以来、彼女とオグルスビーは、アストリアの有名なパグをフィーチャーした、コンポストについてのキャッチーな曲『Compost (feat. DiorNoel)』、ポップソング『Plastic Free Party』、役に立つエコラップ『20 Climate Solutions in 4.5 Minutes』など、多くのオリジナル曲を世に送り出してきた。

さらに路上や公園での市主催のイベント、ハドソンヤードのThe Shedでもパフォーマンスを披露。今年のアースデイでは路上ライブをこなし、Rubuladでのイベントではトリを務める予定だ。

大事なのは地球

ペリーは、ヒラ・ザ・キラー(14歳のときにサマーキャンプで付けられたニックネーム)としてパフォーマンスをしている時に観客が集まるのは、彼女が表現しているようなことに人々が興味を持ってくれている証拠だと考えている。

「私にとっては、地球が全て。人々には私を『地球アイドル』として見る以上に、地球のためにしたいことは何でもできるという自信を持ってほしい。だから、何か素晴らしいことをするためには、教育がとても重要になります。それは私たち、コミュニティー、街についての教育です」

「私は自分の故郷であるここニューヨークにいることに情熱を持っています。そして、この街をエコシティに変えることができると信じていますし、そのプロセスを始めることができるかもしれないと思っているのです」

ブッシュウィックが地元に住むペリーは、ニューヨーク大学の映画学科に進学。ゴミのポイ捨てが許されないイベント、バーニングマンに参加して、環境に配慮した生活の重要性を実感したそうだ。ゴミがあふれているロウアー・マンハッタンで青春時代を過ごした人にとって、それは目覚めの一撃だっただろう。

やがて彼女は、Center for BioRegional Livingでパーマカルチャーのコースを受講して、2018年には助成金を獲得。今はなきTrans Am Cafeの裏庭でコンポストシステムを促進し、1500ポンド(約680キログラム)の生ごみを使用可能なコンポストに変えた。

この夏、彼女は『The Earth Show』というオンラインテレビ番組プロデュースする。『Bill Nye the Science Guy』に似た雰囲気を持ちながら、MTVと『Saturday Night Live』のテイストを取り入れたバラエティー番組で、音楽とアートを通して視聴者に情報を提供し、ニューヨークに焦点を当てるという。

この番組について彼女は、「ワクワクしています! ニューヨークの木々にインタビューして、彼らが見てきたおかしいことについて聞くつもりです」と語っている。

環境に配慮するための4のヒント

最後に、今年のアースデイに向けて、彼女に環境に配慮するためのヒントを聞いてみた。

1. コンポスト
(コメントなし)

2. 外に出る
「アウトドアを楽しみ、それを生活の主軸にしましょう」

3. 植物を育てる
「観葉植物でもいいから、常に物を育てることを意識しましょう。植物を育て、それらが生きている姿を見るようになると、考え方が変わってきます」

4. ゴミを減らすためにカップを持参する
「私はカップライフが大好きです」

原文はこちら

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