for Cities Week 2021
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都市をテーマにした移動する国際展覧会が池袋と京都で開催

10月23日から、世界中の「自己表現としての都市生活術」を紹介

テキスト:
Genya Aoki
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2021年10月23日(土)から、これからの都市を考えるための実践を学び、体験できる移動型展覧会『for Cities Week 2021』が東京、京都、台北の3拠点で開催する。同イベントは、都市をフィールドに活動する世界中のアーバニストが交流し、「自分たちの手で都市の暮らしを作っていく」をテーマに互いの実践知を交換、検証、実践することを目的にしたもの。

1週間ごとに移動し、3都市それぞれの土地でユニークな活動を行う拠点とコラボレーションしながら、地域の現場に介入していく形式。参加者は常設の展示鑑賞、ワークショップ、町歩き、グッズやフードの購入といったアクティビティが体験できる。ここでは、特に東京会場で楽しめることについて、重点的に紹介しよう。

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東京の舞台は池袋にある複合施設、ニシイケバレイ。31日(日)までの間、5つの常設展示とワークショップ、トークセッション、夜のまち歩きツアーを実施。常設展には、ベルリン在住イラストレーターのニッパシヨシミツによる、「NIPPASHI’S TOKYO PAVILION」と題した古さと新しさの楽しい共存の仕方をテーマとした6つの作品が並ぶ。そのほか、オランダのアーバンデザイナー、Prisca Arosioが15カ国から集めた100個のコロナ禍で再定義され得るホームオブジェクトなども鑑賞できる。

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作品展示イメージ「Wall Stretching」(画像提供:一般社団法人for Cities)

ミャンマー、マレーシア、中国という3つの異なる国や文化のメンバーで構成される、建築デザイナー集団のStudio Plizが手がける「Neo Ergonomic Culture」もユニークな展示。これは、屋外会場全体に9つのエレメントを設置することで、歩行者はジャンプしたり、見上げたり、ストレッチしたりしながら進んでいく道をデザインしたもの。街の中で「違和感のある動き」を促し、普段の生活の延長線上に人々が身体を動かして運動する状況を作り出している。

このほか、ニュージーランド出身アーティストのChris Berthelsenによる、都市の中のおいて政府に統治されていない「小さな場所」を紹介していく作品など、世界中の刺激的なアイデアばかり。

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City Exercise/パルクールのイメージ画像(画像提供:一般社団法人for Cities)

ワークショップでは、パルクールチームのX TRAINと共にデモンストレーションやエクササイズ体験が行われるほか、美術家の北澤潤が2019年十和田市現代美術館で発表した作品『LOST TERMINAL』で、インドネシアで親しまれている三輪タクシーの「ベチャ」の試乗会などを実施。参加すれば、一風変わった都市の視点を獲得できるだろう。

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北澤潤『LOST TERMINAL』2019年、十和田市現代美術館 (Photo: Kuniya Oyamada)

「こんな場所があればいいのに!」「どうしても、この建物は気に食わない」そんな率直な街に対する感覚を共有しながら、街に対する願いや思いを語らいながら、夜な夜な街歩きをするナイトツアーも注目したい。急速に変化を続ける池袋という街を肌で感じながら語り合う一夜は忘れがたいものになるに違いない。

東京会場の常設展は11〜19時(24日(日)のみ13時開場、28日(木)と31日(日)の常設展は17時まで)、そのほかの各プログラムの詳細は公式ウェブサイトで確認してほしい。入場料は1,500円。特設予約ページで購入できる。新たな都市の暮らしを体感しに行こう。

『for Cities Week 2021(Tokyo)』の詳細情報はこちら

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