隕石が落ちた犬小屋、オークションで4万ドル超で落札

2019年のコスタリカに落下、犬は無事

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Time Out Tokyo Editors
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地球に落下する隕石(いんせき)のほとんどは海上などに落ちるため、民家など人が暮らす地域で発見されることはまれだ。ロンドンのオークションハウス、クリスティーズによれば、これまでに見つかっている隕石の総量は、全世界の年間金産出量よりも少ないという。

その中でも、唯一無二とさえいえる非常に珍しい資料が、同社が2022年2月9〜23日に開催したオンラインオークション『Deep Impact: Martin, Lunar and Other Rare Meteorites』に出品された。なんと、隕石が落下した犬小屋(Lot 4)だ。

同社の説明によると、この犬小屋は、コスタリカの都市アグアス・ザルカス(Aguas Zarcas)へ2019年4月23日21時7分に落下した隕石の直撃を受けた。幸いなことに、当時犬小屋にいた飼い犬のロッキーは無事だったという。

落下の痕跡はトタン屋根の右側に残っているが、画像で見る限り意外なほど控えめにも見える。しかし、この隕石にはアミノ酸などの有機物が含まれているため、今や世界中の研究者が研究対象としている破片の一つとなっているという。こうした事情を考えると、犬小屋に落下した隕石自体の重要性は明らかで、それが落下した犬小屋も貴重な科学史の資料ともされるのだ。

この犬小屋のエスティメイトは20〜30万ドル(2280〜3420万円)だったものの、気になる落札価格は4万4,100ドル(502万7,400円)という意外な結果に。エスティメイトは今回の出品されたうち、2番目に高かったが、エスティメイト15万ドル以上の出品物の中では最も低い落札額となった。こうしたギャップは、この犬小屋がオークションハウスが値段を見積もるのが困難なくらいレアであることを皮肉にも裏付けている。

なお、今回は犬小屋に落下した隕石自体(Lot 8)も出品されている。こちらはエスティメイトは4〜6万ドル(456〜684万円)のところ、2万1,240ドル(242万1360円)で落札されている。

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