レトロエンタープライズ
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錦糸町にあるアジア唯一の8ミリフィルム現像所が存続危機、支援募る

レトロエンタープライズ、移転修復のためクラウドファンディング開始

テキスト:
Genya Aoki
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錦糸町にあるレトロエンタープライズ(通称、レトロ通販)は、8ミリ、16ミリフィルムなどの製造および輸入販売、機材販売、現像作業や旧方式で再生が難しくなったビデオテープやフィルムのフォーマット変換、デジタルアーカイブ作業などを行う企業だ。1996年から25年間、同事業の専門店として営業している。

同社は、2006年に江古田にあった映画の現像所、育映社の閉鎖にともない現像に関する機械と人材を引き継ぎ、日本はおろか、アジアで唯一の8ミリフィルムの現像所として貴重な文化を存続させ続けてきた。

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しかし、現像所が入居している木造の建物が東日本大震災などによる影響と老朽化でゆがみなどが深刻化し、2022年1月初旬にとうとう取り壊しが決定。同現像所も解体することになった。

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「8ミリの現像を存続させ、映像文化、アナログ文化を守っていきたい」という思いから、近くに新現像部門を移転させるための費用を募るクラウドファンディングプロジェクトをスタート。2022年2月に新現像所工事、暗室設置作業を行い、3月に完成予定を目指す。

集まった資金は、移転のための費用と老朽化した現像機の不具合の補修、高性能化を図るための改良費用などに当てる。また、現在働いている2人の現像担当者の年齢が70、80代と高齢になってきているため、後任募集、育成にも活用するそうだ。

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2万円のリターンの一つ『Fujica Single-8 P2』(画像提供:レトロエンタープライズ)

リターンには、現像工場見学ツアーや、実際にフィルムを接合するやり方を対面でレクチャーしてくれる「フィルム編集レクチャー」、新現像機への署名もしくはメッセージが書けるなど、体験型のものを数多く用意。さらに1980年代初頭に発売された、最小最軽量の普及型カメラとして名高い『Fujica Single-8 P2』本体も、通常よりも割引して提供している。

失ってしまうには惜しいと思ったならば、ぜひ存続のためのアクションを起こしてみてほしい。

『日本(アジア)で唯一の8ミリフィルム現像所が存続の危機です。』クラウドファンディングプロジェクトの詳細はこちら

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