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武蔵新城駅北口から徒歩3分。2025年3月に閉店した渋谷の人気店「ウーピーバーガー(Whoopie Burger)」(以下、ウーピー)の元スタッフ2人が独立し、ハンバーガー店「セブンデイウィークエンド(7DAYWEEKEND)」を8月4日にオープンした。
渋谷で長年働いてきた九嶋太二と丸田真理子。武蔵新城に店舗を構えた理由は、周辺に4年ほど住んでいて、飲みに来たりラーメンを食べに来たりと、馴染み深い場所だったからだという。

自然光が差し込む気持ちのいい店内
入店すると、自然光の入る大きな窓の影響か、開放感あふれる気持ちのいい空間。ウーピーと同じくらいの面積だというが、心なしか広く感じる。自分たちで塗ったというミントグリーンの壁も印象的だ。

店内には、ウッディーなカウンター5席と2人掛けのテーブル席3つを設置。客席や棚、トイレの扉など統一感ある内装は、たまたま2人で店舗の近くを散歩していた際に、事務所のたたずまいにピンときて飛び込みで依頼したデザイン施工会社のBLACKBIRD.COが手がけている。

店名の由来は好きなスケーターの腕に刻まれたタトゥー
「セブンデイウィークエンド」という店名の由来は、九嶋の好きなスケーターの腕に刻まれているタトゥーからとられている。店舗のロゴも、九嶋が所有しているスケートビデオのタイトルのロゴをモチーフに、タトゥーアーティストのAikoがデザインした。九嶋と丸田に入っているタトゥーも、Aikoによるものだ。

取材時、店内のモニターにはスケートビデオが流れていた。また、BGMもルー・リード(Lou Reed)やバンド・LOVEなどのクラシックロックがかかっており、アメリカンカルチャー好きにはたまらないだろう。


ウーピーの系譜を引き継ぎつつアップデートしたハンバーガー
メニューは、店名を冠した「7DAYWEEKENDバーガー」(1,550円、以下全て税込み)や店内で燻製(くんせい)したベーコンを挟んだ「ベーコンチーズバーガー」(1,890円)などがラインアップ。テイクアウトにも対応する。付け合わせにはフライドポテトかマッシュポテトが選べ、後者がおすすめとのことだ。

ドリンクは、缶のドクターペッパー(450円、平日ランチタイムは220円)や生ビール(600円、平日ランチタイムは400円)を注文する人が多いという。また、夏限定のメニュー「メロンソーダ」「コーラフロート」「ドクターペッパーフロート」(各650円、平日ランチタイム400円)も見逃せない。
取材時は、7DAYWEEKENDバーガーとメロンソーダを注文。ハンバーガーと付け合わせのマッシュポテトが乗る皿は有名ハンバーガーチェーンの1970・80年代のビンテージのもので、ちゃめっ気たっぷりだ。


さまざまな部位をミックスした牛肉100%の粗びきのパティは、肉肉しくジューシー。店舗から歩いて10分ほどのパン工房にオーダーしている、ほんのりと甘いバンズともよく合う。
ウーピーの系譜をしっかりと引き継ぎつつも、パティを冷凍せずに使用したり、バンズも食感を変えたりと、その味わいはアップデートされているように感じられた。バーガーとメロンソーダを交互に口に運ぶと、うまみと甘みで延々と食べられそうな、黄金のコンビネーションだった。

渋谷から武蔵新城に移り感じたこととは
オープンしてからこれまでの所感を2人に尋ねてみると、まだ営業して2週間もたっていないからどんどん変化するのかも、と前置きしつつ、答えてくれた。
「渋谷と比べて、武蔵新城はゆったりとした時間が流れているのが印象的ですね。1人で来るビジネスマンからデートで寄ったカップル、ファミリー層など、周辺で働いたり住んでいたりする人が中心に来店してくれている印象です。ウーピー時代のお客さんたちや、ここを目指してドライブがてら来てくれる人もいて、とてもありがたく感じています。
また、期間限定メニューの施策をはじめ、ウーピーでは忙しくてできなかったことも、渋谷よりも回転数が控えめでゆったりとしている街だからこそ、挑戦するゆとりが生まれたのかなと思います」
たしかに武蔵新城は東京からほど近い場所にもかかわらず、せわしなさがない。個人店が立ち並ぶアーケード商店街などが、のんびりとしたムードを醸し出しているのだろうか。

また、同店の上階に位置するスナックの従業員たちが、「うちの店にテイクアウトメニューを置いていいよ」と声をかけてくれたというエピソードを教えてくれた。すでにローカルによく溶け込んでいる。
周辺に住む人はもちろん、ウーピーのファンだった人も、ぜひセブンデイウィークエンドを訪れてみてほしい。
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