すみゆめ
『どんどこ!巨大紙相撲〜両国すみゆめ場所』(2019年10月13日)

すみゆめ 2020で注目のアートイベント5選

鈴木康広の「ファスナーの船」など「隅田川 森羅万象 墨に夢」の見どころを紹介

Written by Time Out Tokyo. Paid for by Sumida River Sumi-Yume Art Project.
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近年東京ミズマチのオープンなどでにわかに注目を浴びている墨田区だが、アートイベントも活発に行われている。中でも着目したいのは、『隅田川 森羅万象 墨に夢』(通称:すみゆめ)だ。

このイベントは、葛飾北斎が90年の生涯を過ごした隅田区を中心に、あらゆる表現を行っている人たちのつながりを目指すアートプロジェクトで2016年から続いている。開催期間中はプロジェクト企画や街中や隅田川を舞台とする主催企画を行うほか、すみゆめ参加者らが集う『寄合』(毎月開催)などで交流する場を創出する予定となっている。

本記事では、このイベントの見どころを紹介していく。関心のあるイベントを見つけたら、積極的に飛び込んでみてはどうだろうか。思わぬ縁が生まれるかもしれない。

EAT & ART TARO「江戸野菜のくすり箱」(すみゆめの七夕)
TARO

EAT & ART TARO「江戸野菜のくすり箱」(すみゆめの七夕)

食をテーマに活動するアーティストのEAT & ART TAROが、江戸の頃に重宝されている砂糖で漬けた野菜や西瓜糖、北斎が自ら考案した長寿の薬を制作する。寺島ナス、キュウリ、スイカなど墨田区内のたもんじ交流農園で栽培した野菜が材料だ。また、江戸の食にまつわるトークイベント『江戸の食を探る』も開催される。

なお後日、『TAROさんのおやつの時間』としてZoomでオンライン配信も行い、参加希望者には野菜の試食セットをあらかじめ届け、オンライン上で一緒に食べるという。

日時:8月9日(日)15時45分~17時、出演:牛久光次(寺島・玉ノ井まちづくり協議会事務局長)、山田順子(時代考証家)、EAT&ART TARO

『TAROさんのおやつの時間』

日時:9月12日(土)15~16時(Zoomにて)

初代高砂浦五郎の地歌「相撲もの」をつくる
すみゆめの七夕

初代高砂浦五郎の地歌「相撲もの」をつくる

今に続く高砂部屋の開祖である力士、初代高砂浦五郎にちなんだ地歌の新作『初代高砂浦五郎~高砂浦五郎を賜るの段』を初披露する。地歌の原作は松田哲博、作曲は野村誠、地歌三味線に竹澤悦子を迎える。

日時:8月9日(日)14~15時30分、トーク出演:松田哲博(元一ノ矢、高砂部屋マネージャー)、野村誠、地歌三味線、竹澤悦子、会場:すみだリバーサイドホール(後日オンライン配信予定)

「すみゆめの七夕」演奏会 by 北斎バンド
Photo: Makoto Nomura

「すみゆめの七夕」演奏会 by 北斎バンド

世界各国で活動する作曲家の野村誠が『北斎漫画』に描かれる楽器の音色をリサーチ、結成した北斎バンドが公開収録を行う。

日時:9月6日(日)15~16時30分、出演:野村誠(作曲家、ピアニスト、鍵盤ハーモニカ奏者)、尾引浩志(ホーメイ、口琴、イギル奏者)、片岡祐介(打楽器奏者、作曲家)、竹澤悦子(地歌箏曲家)、元永拓(尺八奏者)、会場:すみだリバーサイドホール(後日オンライン配信予定)

 Opening the River ー「ファスナーの船」 鈴木康広
隅田川を開く『ファスナーの船』

Opening the River ー「ファスナーの船」 鈴木康広

アーティスト鈴木康広の代表作『ファスナーの船』が隅田川を運航する。この作品は2018年からすみゆめに登場し、大きな話題となってきた。

吾妻橋から桜橋の間を往復する船の引き波は、まるで水面をファスナーが開いているようにも見える。そのため、毎年そのユニークな姿が人々の注目を集めているのだ。

隅田川の映像を募るウェブギャラリーも展開する予定。

日時:10月31日(土)~11月8日(日) 12〜14時、場所:隅田川(吾妻橋~桜橋の間を往復)

KOSUGE1-16『どんどこ!巨大紙相撲 〜 北斎 すみゆめ場所』
Photo: KOSUGE1-16

KOSUGE1-16『どんどこ!巨大紙相撲 〜 北斎 すみゆめ場所』

美術家ユニットKOSUGE1-16は、『どんどこ!巨大紙相撲大会』というパフォーマンスを全国各地で開催してきた。今回はこのパフォーマンスを『北斎すみゆめ場所』と称し、北斎が描いた力士などをモチーフに取り入れて両国など区内各所で展開する。

区内各地区に設けられた「部屋」で『巡業』と称するワークショップを行い、個性豊かなダンボール製の巨大力士を制作する。各部屋からダンボール製の力士が参集して、最強力士を選ぶ『本場所』も開催。

また、元力士や呼出しによる太鼓の披露や親方による解説なども経験できる。

さらに、オンラインでも『電子どんどこ!巨大紙相撲・全国大会』を開催、全国各地から広く力士のアイデアを募集し、代理対戦による本場所をライブ中継する予定だ。

巡業(力士制作ワークショップ)

日時:2021年1月23日(土)、24(日)、30(土)、31 日(日)、会場:東向島、キラキラ橘、亀沢、東駒形(町会会館やコミュニティー施設ほか)

本場所

日時:2月7日(日)13時30分~17時、会場:YKK60ビルAZ1ホール

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