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近寄って見てこそ楽しめる展示4選
日本一の名刀の刃文、クリヴェッリ『聖エミディウスを伴う受胎告知』の豊かな装飾や陰影表現、沖潤子がインスピレーションのまま紡いだ糸など
コロナ禍の最中、ソーシャルディスタンスが求められる時勢。人同士に限らず、作品と鑑賞者の間にも同じことが求められる。屏風やインスタレーションなどは作品と鑑賞者の間にも適切な距離をとってこそ全体像が見えてくるというものだ。しかし、離れて見るのではなく、近くに寄ってこそ分かる魅力もある。
今回は、東京国立博物館常設展の日本最高峰と謳われる『大包平』、太田記念美術館の月岡芳年の「血みどろ絵」に凝らされた巧妙な技法、沖潤子による刺繍を織り成す糸の有り様など、近づいて見て、うっとりできる作品のある展示を紹介する。
東京国立博物館
見どころ:包平『大包平』
日本最古にして最大の博物館で11万件以上を所蔵している同館。常設展では現在、古備前の刀工包平による『大包平』を見ることができる。この刀は名品という言葉でしか形容できない名品だ。真偽は不明ながら、マッカーサーが欲しがったときに自由の女神と交換ならば、と関係者が応じたという逸話も伝わっている。
その刃文と地鉄(じがね)の美しさは他に比類がない。夢中になって見ていると、全身が目になって深淵を覗き込むような気持ちになるものだ。しかし、この作品の場合はそのように身体感覚を失っている最中に、突然深みから引き戻され、自分自身が刀に奪われるようなゾクゾクするトリップ感を体験できることだろう。その感覚を覚える瞬間が、この刀を美しいと思えるポイントだ。
大ぶりでありながらほかの刀剣に比して軽い重量は作刀技術の高さをも示している。一生に一度見るべき刀があるとすれば、それがこの作品なのだ。
緊急事態宣言下でも楽しみたい舞台映像7選
2021年1月に二度目の緊急事態宣言が出されてから1カ月。以前のようには劇場に足を運べない人、劇場に行きつつさらに舞台を楽しみたい人に、今おすすめの舞台映像を紹介しよう。
※配信日時は、各国の現地時間で表記』
「メセナ大国」日本のコロナ以降
社会の在り方を大きく変容させた新型コロナウイルス感染症。連載シリーズ『ニューノーマル、新しい文化政策』では、アートプロデューサー、森隆一郎(合同会社渚と代表)のディレクションのもと、コロナ禍が文化政策に及ぼす影響を探っている。第2回は、企業が行う文化活動に長年携わってきた若林朋子に、企業メセナを中心とした民間による文化支援について聞いた。
コロナ禍が問い直す文化の本質的価値
アートプロデューサー、森隆一郎(合同会社渚と 代表)のディレクションの下で、「新しい文化政策」を軸に「ニューノーマル」を考える。第1回はニッセイ基礎研究所研究理事の吉本光宏が語ってくれた。
国内初公開、ダグ・エイケンの作品がエスパス ルイ・ヴィトンで展示中
アメリカのアーティスト、ダグ・エイケン(Doug Aitken)の展示『New Ocean: thaw』が、表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京(Espace Louis Vuitton Tokyo)で開催中だ。同展示はこれまで未公開のフォンダシオン ルイ・ヴィトン(Fondation Louis Vuitton)の所蔵作品を、東京、ミュンヘン、ベネチア、北京、ソウルのエスパス ルイ・ヴィトンで展示する『Hors-les-murs(壁を越えて)』プログラムの一環であり、国際的なプロジェクトを通じて、より多くの人々に触れてもらう機会を提供することを目指しているという。
STAGE CROSS TALK 第1回(前編)
舞踊・演劇ライター高橋彩子が、何かしらの共通点を持つ異ジャンルの表現者
50年後も残る若手は誰だ? 鬼頭健吾ら参加のアートイベントが開催
2021年初春、京都府で『ARTISTS' FAIR KYOTO:SATELLITE 2021』が開催される。これは、『ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021』のサテライトイベントで、協賛した企業が、このアートフェアに過去に出品した作家とコラボレーション、展覧会を開催するものだ。
村上隆の10メートルの金色新作彫刻が六本木ヒルズ前に登場
2020年11月26日、六本木ヒルズ前の66プラザで、現代美術アーティスト村上隆による金色に輝く新作彫刻作品『お花の親子』が公開された。高さは約10メートルという巨大さで、コロナ禍にあっても六本木ヒルズからアートの力で元気や希望を世界に届けようという思いから、設置に至ったという。
ソプラノ歌手、森谷真理がオペラにかける思い
日本を代表するソプラノ歌手の一人、森谷真理。28歳でオペラの殿堂、メトロポリタン歌劇場(Metropolitan Opera House、以下MET)でデビューを果たし、欧米で活躍後、昨年帰国。同年11月に『天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典』で国歌を独唱して改めて注目された。
その彼女が、日生劇場の『ルチア~あるいはある花嫁の悲劇~』に主演する。当初上演予定だったオペラ『ランメルモールのルチア』を90分に凝縮して送る舞台だ。新たな公演を前に聞く、森谷の歌手人生と今の思いとは。
東京、無料で入れる美術館・博物館16選
無料で美術館やギャラリーが東京には一定数ある。今回セレクトするのは、質の高い国内外の作家を紹介する資生堂ギャラリーや明治期洋画の重鎮、黒田清輝の作品を展示する黒田記念館から、目黒寄生虫館やおりがみ会館といった変わり種まで16館だ。
会館時間が変更になっている場合もあるので、事前に公式ウェブサイトを確認してから訪れてほしい。