銀座 きた福
タイムアウトレビュー
注意! 最新情報の掲載に努めているが、通常とは営業時間が異なる場合もあるため、公式サイトなどで確認してから訪れてほしい。
靴を脱いで畳に上がった瞬間からぷりぷりのカニの最後の一口を食べ終わるまで、きた福での経験はすべてが格別だ。食事に少なくとも2時間かかるのは、4、5キロほどの大きなタラバガニの甲羅を生きたままはがし、足とはさみを順序よく一本一本さばくには最低でもそれくらい必要だからだ。取り出されたカニの身は、ゆで、炭火焼、刺身などいろいろに調理されて出てくる。ただし、すぐ気分が悪くなる人には警告しておく。カニは食べられる直前まであなたの目の前で生きている。
まるで儀式のようなコースの最初に出てくるのは、もちろん刺し身だ。北海道でカニのさばき方を修業してきた店の料理人たちは、もいだカニの足を冷水に入れ、新鮮なまま出してくれる。残りの身は、しゃぶしゃぶや炭火焼きなどいろいろな調理法で提供されるので、それぞれ異なる風味や歯触りを堪能することができる。カニの絵が描かれた陶器の皿や、炭焼きのコンロを飾る美しい書など、店の細かいこだわりも素晴らしい。
そして、料理人が客の待ちわびていたカニの心臓を差し出すとき、客は感動で沸き立つ。きた福の食事は決して安くない。しかし、ほかでは味わえない特別な体験ができることを考えたら、値段の価値は十分にある。
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