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渋谷区立松濤美術館

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タイムアウトレビュー

神泉駅から少し歩いた閑静な住宅街に、ひっそりと建っている渋谷区立の美術館。絵画をはじめ、彫刻、工芸など幅広い分野の特別展を入れ替わり制で定期開催している。

建物中央に位置する噴水を取り囲むように展示室が円形になっている独特な建築意匠に、つかの間の非日常感を味わうことができる。また、渋谷区に関連する展覧会や公募展、講演会や美術教室などさまざまな催しも行う。

展示替期間は休館になるので、公式ウェブサイトをチェックしよう。

詳細

住所
東京都渋谷区松濤2-14-14
Tokyo
アクセス
京王井の頭線『神泉』駅(西口)徒歩5分
営業時間
10時00分〜18時00分、金曜は20時まで(入館は閉館の30分前まで)/土・日曜・祝日は日時指定予約制/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)・祝日の翌日(土・日曜の場合は開館)

開催中

空の発見

「渋谷区立松濤美術館」で、さまざまな年代の「空」に焦点を当てた展覧会が開催。「空」の表現の変遷を通じて、そこに映し込まれる意識の揺らぎを浮かび上がらせる。 近世まで「空」を現実的に描こうとする意識が希薄であった日本美術の中では、空が「余白」のような位置づけであった水墨画や、金雲などが描かれた障屛画(しょうへいが)を紹介。写実主義の西洋美術の中からは、風景画で名を成すイギリスのジョン・コンスタブル(John Constable)などを中心に、西洋美術と日本美術の視点を比較する。 明治以降は、西洋画教育や気象観測の導入を受け、変化する雲や陽光を写しとろうとする画家が登場。また、自画像に、個性的な色合いの雲を描き込んだ萬鉄五郎(よろず・てつごろう)など、空に自身の心象を託すようにもなった。 江戸時代には、天体観測の様子が描かれている葛飾北斎の『富嶽百景』《浅草鳥越の不二図》などから、宇宙の認識が見てとれる。さらに、池田遙邨(いけだ・ようそん)が1923年の関東大震災時の体験をもとに描いた『災禍の跡』などを通して、カタストロフィーによってあらわになる空の姿も追う。 現代からは、最新のデジタル技術によって一瞬をとらえるAKI INOMATAなど、空を主役に据えることで、アート自体を揺さぶろうとするアーティストたちに注目する。本展を通じ、あらゆる空の表現と出合ってほしい。 ※10~18時(金曜は20時まで)/入場は閉館の30分前まで/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,000円、学生800円、60歳以上・高校生500円、小・中学生100円(土・日曜・祝日は小・中学生無料)、金曜は渋谷区民無料、団体10名・渋谷区民は2割引  

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