渋谷区立松濤美術館

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タイムアウトレビュー

神泉駅から少し歩いた閑静な住宅街に、ひっそりと建っている渋谷区立の美術館。絵画をはじめ、彫刻、工芸など幅広い分野の特別展を入れ替わり制で定期開催している。

建物中央に位置する噴水を取り囲むように展示室が円形になっている独特な建築意匠に、つかの間の非日常感を味わうことができる。また、渋谷区に関連する展覧会や公募展、講演会や美術教室などさまざまな催しも行う。

展示替期間は休館になるので、公式ウェブサイトをチェックしよう。

詳細

住所
東京都渋谷区松濤2-14-14
Tokyo
アクセス
京王井の頭線『神泉』駅(西口)徒歩5分
営業時間
10時00分〜18時00分、金曜は20時まで(入館は閉館の30分前まで)/土・日曜・祝日は日時指定予約制/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)・祝日の翌日(土・日曜の場合は開館)

開催中

黙然たる反骨 安藤照 ―没後・戦後80年 忠犬ハチ公像をつくった彫刻家―

渋谷駅前のモニュメント『忠犬ハチ公像』の初代作者、安藤照(1892〜1945年)の個展が、「渋谷区立松濤美術館」で開催。没後80年を記念した本展は、彼の彫刻家としての活動を網羅的に紹介する初の展覧会だ。 数々の彫刻家がしのぎを削った昭和時代の彫刻界で、活躍を期待された存在であった安藤。1921年の彫刻家としてのデビューから、数々の賞を受賞し、早くから頭角を現した。 1934年には『忠犬ハチ公像』、1937年には『西郷隆盛像』と、現在も語り継がれるモニュメントを制作し、彫刻家としての地位を築く。しかし、その道半ばの1945年5月、渋谷区代々木の自宅兼アトリエが空襲にさらされ、安藤もその犠牲となった。 本展では、誰もが知る『忠犬ハチ公像』の影に隠れ、これまで語られる機会の少なかった安藤の生涯について迫るもの。戦火を逃れた現存作品約30点や関連する作家の作品が集合する。 激動の彫刻界、そして戦争に向かう不安定な時代の中でも「ただ黙々と仕事をして居ります」 と語った安藤の作品は、時世の雰囲気に逆らうかのごとく、素朴で静寂だ。激しくうつろう社会を生きる現代の我々にとって、時代と黙然と戦った安藤の彫刻は新鮮に映ることだろう。 ※10~18時(金曜は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は月曜(7月21日、8月11日は開館)、7月22日、8月12日/料金は1,000円、学生800円、60歳以上・高校生500円、中・小学生100円(土・日曜・祝日・夏休み期間は中・小学生無料、金曜は渋谷区民無料)
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