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2018年に東京芸術祭が本格始動、野外劇の出演者を公募オーディション

東京芸術祭2018

突然だが『東京芸術祭』と聞いて、どういうイベントなのか、しっかりとイメージが描けるだろうか。2016年にスタートした同芸術祭だが、率直に言って東京都民にとってもまだ馴染みが薄いだろう。しかしながら、「東京」という大きな名前を冠した芸術祭だけに、いつまでも見過ごしているわけにもいかないはずだ。この記事では、2017年11月29日に行われた、『東京芸術祭 2018』の記者会見を受けて、同芸術祭についてのおさらいと、いよいよ本格始動が見えそうな2018年の動向、そして舞台関係者に耳寄りなオーディション情報について、簡単に紹介したい。

そもそも1つのイベントではない
東京都の提案により始まった『東京芸術祭』だが、そもそも1つの統一したイベントではない。2016年以前から続く『フェスティバル/トーキョー(F/T)』をはじめ、東京芸術劇場などを中心に開催される4つの異なる舞台芸術系の事業をまとめて『東京芸術祭』と呼んでいるのが実情だ。それゆえ、「豊島区池袋エリアをメイン会場とした国際舞台芸術祭」というのが、同芸術祭のひとまずの説明として妥当なところだろう。

総合ディレクターは『マハーバーラタ』の宮城聰
各イベントがそれぞれに個性的であるため、統一したイメージを描きづらかった。その点を克服するために、2018年からは総合ディレクターの役職が設けられる。2018年から2020年まで同職を務めるのが、演出家の宮城聰(みやぎ・さとし)だ。宮城は、静岡県舞台芸術センター(SPAC)の芸術総監督としても活動しており、同地で開催される『ふじのくに⇄せかい演劇祭』でも実績を上げてきた。宮城がインドの古代叙事詩をもとに演出した『マハーバーラタ』が世界中で絶賛され、歌舞伎作品として翻案されたのも記憶に新しい。

宮城聰宮城聰

プランニングチームには東京デスロックの多田淳之介も
会見で宮城は、2016〜17年を移行期間と位置付け、既存イベントの蓄積をいかしつつも、既存のものだけではまだ規模が小さいとして、拡大発展を目指すと意気込んだ。あわせて、各事業のディレクターたちによるプランニングチームの発足を発表し、イベント間の協働と連携を強調した。注目の劇団、東京デスロックを主宰する多田淳之介(ただ・じゅんのすけ)も、『アジア舞台芸術人材育成部門(APAF)』のディレクターとしてプランニングチームに名を連ねている。

多田淳之介多田淳之介

『三文オペラ』の全キャストをオーディション
記者会見では、2018年のプログラムの1つとして上演される野外音楽劇『三文オペラ』についても、興味深い発表があった。現代イタリア演劇を代表する演出家、ジョルジオ・バルベリオ・コルセッティ(Giorgio Barberio Corsetti)が演出する同劇の全キャストを、公募によるオーディションで決定するという。日本語での歌唱能力や舞台経験こそ問うものの、ネームバリューなどは一切考慮せずコルセッティ自らが選考するという。東京で名を成すことを目指す若手俳優にとっては、願ってもないチャンスではないだろうか。エントリー期間は2017年11月30日(木)〜12月10日(日)。詳細は『東京芸術祭』のニュースページを参照してほしい。

東京芸術祭ジョルジオ・バルベリオ・コルセッティ

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