「浅草寺」で人々の肖像を捉えた膨大なシリーズ「PERSONA」で知られる、写真家の鬼海弘雄(1945〜2020年)。鬼海は、プロの写真家として世に名を馳せる以前の1976年に、歌舞伎役者の五代目坂東玉三郎を写した。「フジフイルム スクエア」では、その貴重なビンテージプリントと厳選されたモダンプリントの計25点が、初公開される。
1976年、玉三郎が26歳、鬼海は31歳。歌舞伎役者として既に不動の名声を獲得していた玉三郎は、精力的に西洋の古典や近代劇に取り組み、舞台人としてさらなる地平を切り開いていた。プリントは長い間封印されていたが、病床の鬼海が再びそれらと向き合い、サインを施したのは撮影から実に40年を経てのことだった。
本展では、今もなおその名演が語り継がれる「マクベス夫人」や、三島由紀夫の『近代能楽集』における若き玉三郎の姿を堪能できる。そして鬼海の代名詞である「PERSONA」に至るビジョンを探り、その魅力を再発見していく。
※10〜19時(3月31日は16時まで)/入館は10分前まで/入場は無料



