[category]
[title]
地味な街中で異彩を放つスタイリッシュなガラス張りのビル1階に、2025年1月にオープンした「Café PA·TRI·CIAN(カフェ パトリシアン)」。店の主役は、店名の由来である「Patrician700」だ。アメリカ・エレクトロボイス社の伝説的ビンテージ・スピーカーである。
1台約150キロ、直径75センチのウーハー搭載の大型スピーカーは、Patrician=貴族の名に恥じぬ、マニア羨望の希代の逸品。店内奥に専門家の手でセッティングされ、半世紀以上経た今もみずみずしい音を響かせる。ジャズを中心に、上質なコニャックのようにまろやな深みを伴って再生される、名機ならではの迫真の音色を聴きに行くだけでも十分価値がある。
毎週水曜日の14~17時にサウンドキュレーター・中山新吉による、ジャズレコードの鑑賞会を開催。好事家が地方からも集まってくる。
しかし、同店は音楽鑑賞に特化した専門店ではない。グレーを基調とした抜け感ある室内は居心地が良く、外光の降り注ぐ広いガラス窓沿いには、植物を配して店の目印にもなっている。女性一人でも入りやすいだろう。
メニューも凝っている。8〜22時の通しの営業時間に合わせ、モーニングから酒のつまみまで、こだわりある品で幅広く対応している。まろやかな味わいがクセになるペルーの定番家庭料理「アヒ・デ・ガジーナ」(1,100円、税込み)、ビーガン仕様の和食セット、飲み物等々多彩で、一つ一つにこだわりが込められている。
地元の名店「テラサワ」の名物である食パンを厚切りにしたトースト、古代小麦のスイーツ、自家製ソフトドリンク各種にデンマークのオーガニックウォッカなど酒のセレクトもクセ者揃いだ。
会社代表の佐藤佳代は、猿若町という場所の将来性に目をつけて、あえてこの地に店開きしたと話す。浅草という場所の特性を生かしつつ、国内外のさまざまなクリエーターが集うクリエーティブな場所作りを目指す。その一環として、週末を中心に夜はジャズを中心としたライブも行われている。参加者も増えつつあり、盛況という。今後の展開が楽しみな穴場スポットだ。
Discover Time Out original video