

本橋成一・広川泰士 作品展「原点―若き写真家がとらえた筑豊」
「日本カメラ博物館」の「JCIIフォトサロン」で、写真家・本橋成一と広川泰士による作品展「原点―若き写真家がとらえた筑豊」が開催。1960年代から1970年代にかけて、両者が福岡県筑豊の炭鉱地帯で撮影したモノクロ作品78点が一堂に並ぶ。
1960年代後半から1970年代初頭にかけて、駆け出しだった本橋と広川は、それぞれ単身で筑豊へと向かった。当時、面識もなく互いの存在すら知らなかった二人は、時期こそ前後しながらも同じ土地で人々と向き合い、それぞれの視点でその姿を記録していた。後に異なる領域で写真家として活躍することになる二人にとって、本展に並ぶ作品はその原点を示すものだ。
また両者は、当時ベストセラーだった『追われゆく坑夫たち』の著者であり記録文学者・上野英信と深く関わりながら筑豊を撮影していた。互いを知らぬまま、同じ人物に導かれ、同じ場所を記録していたという事実に、広川は「不思議な縁」を感じたという。
展示されるのは、若き日の二人が現地で撮影したオリジナルプリント。人々と真摯に向き合う中で培われたそれぞれのまなざしは、その後の歩みへと確かに受け継がれていった。現在へと連なる二つの軌跡の出発点を、ぜひ会場で体感してほしい。
2026年5月23日(土)には、広川と武蔵野美術大学教授の菅沼比呂志、映画監督の早川嗣による3人のトークイベントも開催される。
※10〜17時/休館日は月曜/入場無料
