東京手仕事プロジェクト、2017年度に生まれた10のプロダクトを発表

テキスト:
Shiori Kotaki
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江戸職人の匠の技と心意気によって磨かれてきた伝統の技に光を当て、その魅力を国内外に発信する取り組み「東京手仕事プロジェクト」の商品発表会が5月29日、日本橋三井ホールで開催された。当日は、伝統工芸品の制作者とデザイナーがタッグを組み、2017年度に開発された10のアイテムを初披露。都知事賞、東京150周年記念賞、中小企業振興公社理事長賞の3つの賞も発表された。

今回、都知事賞に選ばれたのは『ゆらぎ盆栽』。盆栽をかたどったモビールで、職人の岡田雄二と、デザイナーの平田ことこ、竹本真実の3人が手がけた。受賞後、岡田は「東京手仕事プロジェクトに参加して、素晴らしいデザイナーに出会うことができました。支えてくれたスタッフや妻に感謝したいです」と喜びを語った。

『ゆらぎ盆栽』

東京150周年記念賞を受賞したのは『双慶』。刃先から柄まで鉄が一体となって、自然と木の部分に繋がっていくという、新しいデザインの東京打刃物だ。中小企業振興公社理事長賞には、手ぬぐいで作られた、吸水性と耐久性に優れたおくるみ『東京本染 手ぬぐいおくるみ』が輝いた。

『双慶』
『東京本染 手ぬぐいおくるみ』

最後は、都知事の小池が祝辞。「伝統の技術と新しいデザインが融合した形で、素晴らしい製品を編み出してくれた」とコメントした。価値が見直されつつある伝統工芸品だが、その魅力を知らない人はまだまだいるだろう。新しい姿で現代の生活に馴染み、技術の高さや機能性が新しい世代へも伝わっていけば嬉しい。

各賞を受賞したプロダクトをはじめ、今回披露された10の商品は、5月30日(水)より日本橋三越本店5階にて展示販売される。確かな技術とスタイリッシュなデザインの両方が揃ったアイテムを、実際に手に取ってみてほしい。

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