「ニンジャバットマン」について知っておくべき10のこと

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長編アニメーション映画「ニンジャバットマン」が、6月15日から全国で上映される。同作は、近年のアメコミの映画化作品の中でも、公開が最も熱望されている映画の1つと言えるだろう。なぜファンがこれほどまでに興奮しているかが理解できない人たちのために、簡単に作品について説明しよう。

1. 「ニンジャバットマン」は、バットマンが、ゴッサム・シティから戦国時代の日本に送られてしまう設定だ。悪と戦う未来のヒーローと、日本の豊かで象徴的な時代の2つを並べることで、記憶に残るアクションシーンを生み出している。

2.トレーラー(上)は、世界の漫画雑誌コミュニティに衝撃を与えた。観る者を魅了する硬派な雰囲気の映像が、世界中のファンに歓迎された。 

3. このバットマンの最新物語は、アニメ業界の最高の才能を有するチームが生み出している。監督の水崎淳平は、アニメシリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」のプロデューサーだったし、キャラクターデザインを担当する岡崎能士は、ヒット作「アフロサムライ」で有名だ。脚本の中島かずきは、かなりシュールながら評価を集めるアクションアニメ「キルラキル」の脚本を務めた。

4. 映画はすでにアメリカで公開されているが、脚本を大幅に改訂した結果、大きく異なる2つのバージョンが存在することになった。アメリカ版の脚本を手がけたレオ・チューとエリック・ガルシアは、アメリカ向けにするために、オリジナルの脚本(中島かずき)は大幅な変更が必要と感じたのだ。

5. 日本版の公開作品は、視覚的なストーリー展開に依存しているようだ。というのも、オリジナルの脚本は6ページほどしかないらしい。何人かの映画ファンにとってはマイナス要素かもしれないが、アクションとイメージを中心とした、ある程度バットマンコミックらしい表現をするためには必要なことだ。

6. 熱心なアニメファンは、日本語版の声優が誰かすぐ気づくだろう。バットマンを演じる「やまちゃん」こと山寺宏一は、「カウボーイビバップ」のスパイク・スピーゲルの声を担当した。ジョーカーを演じる高木渉は、「GTO」の鬼塚英吉役だった。

7. 1966年、アダム・ウェストが声優のテレビシリーズ「バットマン」が日本で放映され、バットマンフィーバーが日本を席巻した。これを受け、伝説の漫画出版社の少年画報社は、DCコミックの完全な同意を得て、バットマンシリーズを出版する権利を手にした。

8. それ以来、日本のバットマン愛は続いている。2014年には、自分自身を「千葉ットマン」と称するヒーロー動画(上)が一世を風靡(ふうび)した。昼は溶接工、夜はヒーローになるこの男性は、2011年の東日本大震災後、人々を元気にするためにヒーローのコスプレを始めた。カスタム3輪「チバットポッド」を駆使して千葉県をパトロールして、子どもたちを魅了し、地元住民に笑顔を届けている。

9. これまでも、日本人作家はバットマンの物語を描いてきた。麻宮騎亜の「バットマン チャイルド・オブ・ドリームス(BATMAN CHILD OF DREAMS)」と、夏目義徳の「バットマン~デス マスク~」の2つが代表作だ。

10. 85分という短い上映時間の「ニンジャバットマン」は、長い歴史を誇るバットマンの冒険の中でも最も展開が速く、息もつかせぬ作品に仕上がっている。もしコミックファンやアクション中心のアニメが大好きな人なら、間違いなく観る価値がある。

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2018年6月15日(金)公開

Photos: BATMAN and all related characters and elements © & ™ DC Comics; © 2018 Warner Bros. Entertainment; All rights reserved.

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