ダニエル・アーシャムが想い描く1000年後のポケモンの世界

ナンヅカで「Relics of Kanto Through Time」展が開催

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Time Out editors
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渋谷の現代美術ギャラリー、ナンヅカ(NANZUKAが、6月9日(火)〜7月4日(土)まで、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、ダニエル・アーシャムの新作個展『レリックスオブカントースルータイム(Relics of Kanto Through Time)』を開催。同展は、ポケモンが現代アーティストと初めてコラボレーションするアートプロジェクトでもある。

1980年にアメリカ、オハイオ州生まれ、現在ニューヨークに拠点を置いて制作しているダニエル・アーシャムは「フィクションとしての考古学(Fictional Archeology)」というコンセプトを軸に、立体作品、ペインティング、インスタレーション、そして、パフォーマンスなどの作品を手がける現代アーティストだ。最近では、2020年春夏シーズンのDIORとのコラボレーションが記憶に新しい。

ダニエル・アーシャム
Daniel Arsham x Pokémon『Charizard Card』©Daniel Arsham Courtesy of NANZUKA ©2020 Pokémon. TM, ® Nintendo.

今回の『Relics of Kanto Through Time』では、今から1000年後に当たる3020年にポケモンを発掘するというコンセプトのもと、アーシャムは『ポケットモンスター 赤・緑』の世界を表現している。ポケモンロゴやポケモンカードゲームを引用したアートのほか、ピカチュウやヒトカゲ、ゼニガメ、カビゴン、イーブイなど、さまざまなポケモンたちが作品となった。

例えば、内部からクリスタル結晶が見える、化石化したピカチュウ像などを見ることができる。ちなみに『UT』コレクションには、今回の彫刻のスケッチとして描いた、ポケモンのドローイングのTシャツも登場する。

ダニエル・アーシャム
Daniel Arsham x Pokémon『Eevee (Black) 』©Daniel Arsham Courtesy of NANZUKA ©2020 Pokémon. TM, ® Nintendo.

なお、今回の展示は、2次元の世界で親しんでいるポケモンという存在を、化石という形を通して存在する3次元の世界で認識する試みでもある。さらに、これらの作品は、人間が化石になるのに必要な時間を想像することにより、時間という概念をも組み込んで4次元の文脈にも位置付けられるだろう。

同展はコロナウィルス拡散防止への対応策として入場は予約制。NANZUKAの特設サイトにて予約受付中だ。

『レリックスオブカントースルータイム(Relics of Kanto Through Time)』の詳しい情報はこちら

テキスト:長谷川あや

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