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シンガポールの独立系書店、ブックスアクチュアリーが実店舗を閉店

オンラインのみの営業、ブックイベントは継続

Delfina Utomo
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Delfina Utomo
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シンガポールを代表する独立系書店、ブックスアクチャリー(BooksActually)が、ティオン・バルの実店舗を閉店した。しかし、これは「永遠の別れ」ではない。同店のオーナーであるケニー・レックは、オンラインで営業を続けるとFacebookで発表している。

ブックスアクチュアリーは2005年、レックと共同オーナーであるカレン・ウェイにより創業。最初の店舗はテロック・エアにあったが、その後アン・シアン・ヒル、さらにティオン・バルへと移転していた。特に多くの人に愛されたのは、シンガポールについての読み物やニッチな雑誌、厳選された国際的なベストセラーのセレクション、そして、レモン、ピコとケーキという3匹の看板猫だ。

同店ではここ数年、店舗家賃の高騰に悩まされていたが、営業を続けるための資金調達の成功により、一時はなんとか閉店危機を回避。2年前には、移転の心配がいらない新しい常設スペースを確保する目的で、200万シンガポールドル(約1億5,000円)を目標とした資金集めを実施して、記念のレンガオブジェを1個50シンガポールドル(約3,800円)で販売していた。

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シンガポールがロックダウンしていた時、ブックスアクチュアリーはオンラインでの展開を拡大し、売上は向上。レックはFacebookの投稿で「パンデミックは大打撃でしたが、我々はその間にオンラインの波を乗りこなしていくすべを得ました。約半年のオンラインだけで営業した結果、オンラインでのビジネスを進めていく準備が整ったわけです」と語っている。

店は完全にオンライン化されたが、ブックスアクチュアリーがこれまで通りシンガポール文学シーンの中心にいることは変わらない。毎年開催される朗読会『#BuySingLitストリートパーティー』など、イベントの開催は継続していく予定だ。

原文はこちら

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