24時間営業で、店主が駅まで迎えに来てくれる!?異色の「ホームショップ」を訪ねてみた

テキスト:
Shiori Kotaki
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5月末の頃だっただろうか。ペインターとして活動するTOWN BOY(君)のInstagramに「期間未定ショップオープンしました。お越しの際はDMにてお気軽に連絡して下さい。駅まで迎えに行きます!」という言葉を発見した。どうやら、TOWN BOY(君)が描いたキャラクターを用いたグッズや、趣味で収集した雑貨などを集めたショップらしい。筆者が、TOWN BOY(君)を知ったのは昨年の夏のこと。TOWN BOY(君)の描くイラストのファンなので、定期的にその作品やグッズに出会えることを喜んだ。しかし、「店主が駅まで迎えにくる」「24時間営業」など、それ以上に突っ込みどころが多すぎる。一体、どんな空間なのか。早速連絡をとり、足を運んでみた。

噂のTOWN BOY(君)とは

ユーモアと愛嬌たっぷりのイラストで、じわじわとファンを増やしているTOWN BOY(君)だが、そもそもどんな人物なのか。まずは、簡単にプロフィールを紹介しよう。

青いキャップを被った少年は、自分自身を投影したというオリジナルキャラクターの『BOYくん』

 名前:TOWN BOY(君)
「〇〇さん」と呼ばれることが嫌で、名前に「(君)」まで付けたが、その思いとは裏腹に「TOWN BOY(君)さん」と呼ばれてしまうこともしばしば。シティボーイへは、若干の対抗心がある
出身:美しい星を眺められることで有名な岡山県B-TOWN
職業:ペインター。加賀美健や平山昌尚らとともに、TRENDY ART CLUBの一員としても活動している

幼い頃からキャラクターのイラストを描くのが好きだったTOWN BOY(君)は、いつかは自分自身を投影したオリジナルのキャラクターを作りたいという夢を抱き、独学で絵を描いていた。しかし、絵だけで生活をしていくのはなかなか厳しく、数年前まで自動車の整備工場で働いていたのだそう。

そんなTOWN BOY(君)を、ペインターとしての人生に導いたのが、約3年前に誕生した『BOYくん』だった。いつの日かに描いていた『BOYくん』を落書き帳から見つけ出し、キャラクターとして本格的に世に出してみたところ、展示などの仕事の話が増えていったのだという。長年の夢だったキャラクターが、ペインターとしての道を切り開いてくれた。なんとも夢とロマンを感じる話だ。ちなみに、『BOYくん』はTOWN BOY(君)自身にそっくり。駅での待ち合わせに不安を感じる人もいるかもしれないが、このキャラクターを参考にすれば、なんの問題もない。

ガラクタ?それともお宝?

TOWN BOY(君)が取材日を間違えていたというアクシデントはありつつも(足を運ぶ際は、こまめに連絡をとるのが良い)、無事に駅で合流し、そこから約10分ほど歩いてホームショップに到着。いざ扉を開くと、オリジナルアイテムのほか、ZINEや絵画、ぬいぐるみ、ステッカー、ピンバッジ、キャップなどが所狭しと並び、TOWN BOY(君)の世界を堪能できる空間が広がっていた。思いもよらない場所にまで商品が置かれており、ふとした瞬間の出会いも楽しい。人によっては、ガラクタの山だと感じるかもしれないが、宝の山だと感じる人も少なくないはずだ。

雑多なのに統一感のある、不思議な雰囲気
価格は、TOWN BOY(君)の独断と偏見で付けられている

30歳で実家暮らしはかっこ悪いから...

TOWN BOY(君)が、B-TOWNからこの地にやってきたのは、実はこの春のこと。さぞ大きな野望を抱いて来たのかと思い理由を尋ねると、「30歳で実家暮らしはかっこ悪いしモテないから、モテるために家を出た」という、とてもシンプルで素直な答えが返ってきた。それどころか、「やっていけなくなったらやめます」「もう帰りたい......」という、弱音まで飛び出して来たから、思わず笑ってしまった。しかしながら、2018年7月19日(木)〜26日(木)には、東京での初個展も決定し、野望は薄くも、今のところ仕事は順調そうだ。どこか憎めないTOWN BOY(君)と、異色空間が気になって仕方がないという人は、今すぐInstagramでメッセージを送ってみよう。

TOWN BOY(君)の詳しい情報はこちら

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