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神田・神保町を代表する書店の一つ「書泉グランデ」。「趣味の本屋」として、鉄道やミリタリー、アイドル、プロレスなどフロアごとに各ジャンルに特化した書籍を揃える。その3階に、西洋中世の歴史・文化の書籍を主軸とする「書泉グランデ ヒストリ屋-das Schloss」(以下、ヒストリ屋)がある。2023年に同店がリニューアルされた際に誕生した。
歴史コーナーはもともと別のフロアにあったが、現在はライトノベルやゲーム本のコーナーに隣接。中世の歴史と真正面から捉えると堅苦しいが、RPGの『ドラゴンクエスト』の世界観と言えば入りやすいかもしれない。担当者・大内学のこうした日ごろの気づきや発見からヒストリ屋は成り立っている。
その名を高らかに知らしめたのは、デビューして間もない頃のこと。大内の熱意と買い切りによって復刊が実現した白水社の『中世の旅』3部作シリーズは、同店だけで3万部以上を売り上げ、書店・出版業界を驚かせた。
グッズの展開も、ヒストリ屋をオンリーなものにしている。西洋の鉄かぶとや甲冑(かっちゅう)、人類最古の醸造酒ともいわれる蜂蜜と水でできた「ミード」、羊皮紙まで販売している書店は同店だけだろう。イベントも奮っている。2024年当時、書泉グランデ限定で『中世のパン』が復刊された際、中世のパンを再現し客に食べてもらう試みを催し大いに沸いた。
中世ヨーロッパファンの枠を超えて、客に訴えかけられるのがヒストリ屋の強さである。中世史の魅力に開眼する読者を、さらに開拓していってほしい。
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