

土や星や
「小山登美夫ギャラリー京橋」で、染谷悠子の個展「土や星や」が開催。岡山県の日置谷へ制作拠点を移して以降に手がけた新作を中心に紹介する。
身近な風景や自然、生と死の循環を主題に、動植物が混在する幻想的な世界を描いてきた染谷。本展では、山や谷、土に囲まれた環境での暮らしを通して生まれた作品を発表する。畑仕事を始めたことで土や生き物との距離が変化し、「土の中にも宇宙的多次元が展開されている」と感じるようになったという作家は、土と星、自然と人とのつながりを新たな視点で見つめている。
また、制作方法にも大きな変化が見られる。設計図のような下絵やキャンバス上での構成を離れ、和紙そのものを支持体とすることで、紙のしわやうねりといった素材の表情を生かした表現へと移行。キャンバスの制約から解放されたことで作品は過去最大規模へと発展し、土や星、樹木などのモチーフがより自由で伸びやかに広がる画面を生み出した。
山や谷に囲まれた環境での暮らしは、作家に新たな余白をもたらし、その中で育まれた鋭い感性が、作品に確かなリアリティーを与えた。新作には、内面的な変容と呼応するように、柔軟な空間性と大らかさが表れている。
※11〜19時/休廊日は日・月曜・祝日、8月9〜17日/入場は無料
