「Yutaka Kikutake Gallery Roppongi」で、片山真理の個展が開催。イギリスの「ヴィクトリア&アルバート博物館」に新たに収蔵された作品を含む新作群を、日本で初めて発表する。
精巧に手縫いされた布のオブジェを起点に、自身の身体性を中心的なモチーフとして、写真・映像・アートプロジェクトなど多領域にわたる作品制作を続ける片山。その作品は自伝的でありながら、社会が個人に課す「役割」や「かたち」が、私とあなたの境界、そして正しさをいかに形づくるのかを問いかけ、普遍的な共感を呼び起こしてきた。
本作「tree of life」は、片山自身が構築した鏡張りの空間で、自ら被写体となって撮影した10点に及ぶ写真作品だ。手縫いのオブジェに囲まれ、鏡面に反射するその輪郭は曖昧さを増し、そこに映るのが鏡像なのか実像なのかも判然としない。天と地、現実と虚像、内と外、自己と他者。鏡が生み出す反射はあらゆる境界を揺るがし、イメージが無限に増殖していくような感覚を立ち上げる。
キャリア初期から片山が抱き続けてきた、デジタルイメージの可塑性や複製性、終わりのない更新性への意識を深く反映した本作は、彼女がたびたび語る「所有されない身体」への希求にもつながっている。
※12〜19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料

