「KOTARO NUKAGA 六本木」で、ロサンゼルスを拠点に活動するアーティスト、コア・ポア(Kour Pour)の個展が開催。じゅうたんの構造を器として、複数の視覚的伝統を一枚の画面に重ね合わせる「Poly Painting」シリーズの新作を発表する。
イギリス生まれのポアは、イランから英国へ渡り、じゅうたんを商っていた父の下で育った。2009年、サファヴィー朝の「アルダビール絨毯」と出合ったことをきっかけに、じゅうたんをモチーフとした制作を始め、現在に至る。
ポアにとって、文様も技法も、そして名前さえも、一つの場所だけを源泉とするものではない。じゅうたんに包まれて運ばれ、海流や偏西風に乗り、翻訳を重ねながら往還してきたイメージ。その移動の経路と、時代ごとに入れ替わってきた「出入り口」の位置そのものが、画面上に並置されている。
制作では、絵の具を削り落として下層を露出させ、失われた図像を補完しながらも、その継ぎ目をあえて隠さない。断片や痕跡を残したまま画面を作るその方法には、断片と推測によって編まれてきたじゅうたんの歴史、ひいては歴史記述そのものへの応答も含まれている。
※11時30分〜18時/休廊日は日・月曜・祝日(11月8日は開廊)/入場は無料




