

Flowers of Memory
イスラエル出身でニューヨークを拠点に活動する現代アーティスト、ニール・ホッド(Nir Hod)による個展「Flowers of Memory」が、「KOTARO NUKAGA 天王洲」で開催。。彫刻・映像・絵画など多様なメディウムを横断しながら、美しさと退廃、セクシュアリティー、喪失、そして失われゆく純粋さといったテーマを探求してきたホッドによる「100 Years Is Not Enough」シリーズを発表する。
本シリーズの絵画は、リネンやキャンバスに油彩とクロームを重ね、酸やアンモニアによる化学反応を経て独特の表情を生み出す。銀色に輝く鏡面には花々が咲き誇る楽園のような情景が浮かび上がり、鑑賞者自身の姿や気配もまた作品の一部として映し込まれる。風景画というジャンルを起点としながら、絵画の表面を光と記憶が降り積もる場として再構成する試みだ。
こうした制作の在り方の背景には、美と崩壊が同じ画面の中に共存するというホッドの一貫した関心が息づく。作品は鮮やかな美しさをたたえながらも、どこか不穏な気配を漂わせ、時間や記憶、喪失といった感情の影を忍び込ませる。その相反する要素の共存こそが、初期作から現在のシリーズへと連なる表現の核となっている。
作品は単なる風景表現を超え、鑑賞者の内側に眠る記憶を呼び覚ましながら、見るという行為そのものに新たな視点をもたらすだろう。
※11時30分〜18時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料