1. Cyborg Butterfly: Threshold
    キービジュアル | 「Cyborg Butterfly: Threshold」
  2. Cyborg Butterfly: Threshold
    中村馨章《Cyborg Butterfly 2》2026、27.2 × 22.0 cm、アクリル絵の具・和紙・銀箔・染料・本朱・銅線・ホログラムパウダー・カーボンファイバー・骨伝導スピーカー・蛍光塗料 | 「Cyborg Butterfly: Threshold」
  3. Cyborg Butterfly: Threshold
    中村馨章《Cyborg Butterfly 4》2026、60.6 × 50.0 cm、アクリル絵の具・和紙・銀箔・染料・本朱・銅線・ホログラムパウダー・カーボンファイバー・骨伝導スピーカー・蛍光塗料 | 「Cyborg Butterfly: Threshold」
  4. Cyborg Butterfly: Threshold
    中村馨章《Cyborg Butterfly 3》2026、27.2 × 22.0 cm、アクリル絵の具・和紙・銀箔・染料・本朱・銅線・ホログラムパウダー・カーボンファイバー・骨伝導スピーカー・蛍光塗料 | 「Cyborg Butterfly: Threshold」
  5. Cyborg Butterfly: Threshold
    中村馨章 | 「Cyborg Butterfly: Threshold」

Cyborg Butterfly: Threshold

  • アート
  • ホワイトストーンギャラリー銀座新館, 銀座
Written by Time Out. In association with whitestonegallery
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タイムアウトレビュー

描かれたチョウに指で触れた瞬間、絵から「音」が立ち上がるーー。中村馨章による個展「Cyborg Butterfly: Threshold」が、「ホワイトストーンギャラリー銀座新館」で開かれる。「Cyborg Butterfly(サイボーグ・バタフライ)」と「Threshold(閾値)」の2つのシリーズを通して、未知の知覚とコミュニケーションの境界を探っていく。

中村の表現の根底にあるのは、聴覚や視覚といった感覚の境界を見つめ直し、自己や他者との新たな対話の可能性を切り開くこと。幼少期から感音性難聴を抱え、2000年には一度完全失聴を経験したが、2012年に人工内耳を装用したことで、音や視覚、さらには時間の知覚にも劇的な変化が訪れた。モノクロームだった世界は、より多層的で彩りに満ちたものとして迫ってきたという。

本展の「Cyborg Butterfly」は、「異なる感覚間の対話の可能性」の探求を、絵画表現からさらに発展させたもの。全作品には骨伝導スピーカーが内蔵されており、描かれたチョウに触れることで、視覚的な残響としての「音」が立ち現れる。人工内耳によって作家自身が経験した感覚の変容を、視覚・聴覚・触覚を横断しながら体感できる。

一方、「Threshold」は、鑑賞者の内省を促す参加型インスタレーション。作品そのものの形式よりも、鑑賞者との関係性や相互作用に重きを置き、リレーショナルアートの可能性をさらに押し広げていく。

日本画に音響的要素を取り込みながら、「身体の変容」「音と沈黙」「日本的な美意識」をテーマを探求する中村。予定不調和な知覚の在り様と微量な揺らぎと、その境界が静かに開かれていく過程を体感してほしい。

なお、620日(土)15時からは、中村と美学者・伊藤亜紗によるトークイベントが会場で実施される。実際に作品に触れながら話を聞くことで、作品や制作背景への理解がより深まるだろう。

参加費は無料で、定員は20人。申し込みはメール(cs@whitestonegallery.jp)で受け付けている。作家本人の言葉とともに、身体感覚を通して作品を感じてみては。

11〜19時日は日・月曜/入場は無料

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