昭和から平成のラブホテル文化を独自の視点で記録しているフォトグラファー・那部亜弓による個展「JAPONICA LOVEHOTEL」が開催される。人間の欲望と大衆文化が交差するラブホテルを「歴史的遺産」として捉えた同展。アートやカルチャーの枠組みを超え、豪華絢爛(けんらん)な楽園の表層と、奥に潜む生々しい文化的背景にどっぷりと浸かれる。
大学在学中の親の死をきっかけに廃虚に目覚めた那部は、現在はメディア出演や見学会など多岐にわたり活動する気鋭のフォトグラファーだ。廃業したホテルから「回転ベッド」を自宅へ移設するほど深い愛着を抱く彼女が、日本固有の美意識が詰まった空間の価値を、写真を通して広く世に問いかける。
回転ベッドやネオン装飾といった、独自に進化した日本各地のホテルを記録し続けてきた一方で、解体された後のホテルの姿にも着目している。欲望や快楽を過剰に投影した建造物が遺物へと変貌していく過程を写し出す写真を見れば、生と死が隣り合うような感覚が漂うだろう。
※12〜18時/休廊日は月〜水曜/入場は無料
