
広告
「小山登美夫ギャラリー京橋」で、染谷悠子の個展「土や星や」が開催。岡山県の日置谷へ制作拠点を移して以降に手がけた新作を中心に紹介する。
身近な風景や自然、生と死の循環を主題に、動植物が混在する幻想的な世界を描いてきた染谷。本展では、山や谷、土に囲まれた環境での暮らしを通して生まれた作品を発表する。畑仕事を始めたことで土や生き物との距離が変化し、「土の中にも宇宙的多次元が展開されている」と感じるようになったという作家は、土と星、自然と人とのつながりを新たな視点で見つめている。
また、制作方法にも大きな変化が見られる。設計図のような下絵やキャンバス上での構成を離れ、和紙そのものを支持体とすることで、紙のしわやうねりといった素材の表情を生かした表現へと移行。キャンバスの制約から解放されたことで作品は過去最大規模へと発展し、土や星、樹木などのモチーフがより自由で伸びやかに広がる画面を生み出した。
山や谷に囲まれた環境での暮らしは、作家に新たな余白をもたらし、その中で育まれた鋭い感性が、作品に確かなリアリティーを与えた。新作には、内面的な変容と呼応するように、柔軟な空間性と大らかさが表れている。
※11〜19時/休廊日は日・月曜・祝日、8月9〜17日/入場は無料
「Gallery 舞台裏」で、秋山珠里と服部憲明による二人展「光の後始末<ep.3>」が開催。一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)メンバーのギャラリーが、リレー形式で展覧会を行う企画「CADAN舞台裏」の第3弾だ。
本展の「光の後始末」というタイトルには、後始末の主体が光なのか、作家なのか、あるいは鑑賞者なのかを限定できない曖昧な関係性が込められている。どれでもないと同時に、全てでもある。光、作家、作品、鑑賞者の主/客の境界が混然となることで、展示がそれらの関係や相互作用によって立ち現れる事象であることを浮かび上がらせる。
参加作家の秋山は、「勿体」をテーマに探求を続け、近年は蜜蝋(みつろう)を用いた絵画技法「エンカウスティーク」を中心に制作を展開。一方、服部は工業用レーザー加工機を用い、スプレーペイントを施したアルミ板をレーザーで削り出す独自の「インダストリアルペインティング」を手がける。
用いる素材や技法は異なるものの、両者に共通するのは、潜在するイメージを引き出すことで絵画を成立させている点だ。それぞれのアプローチを通して、絵画表現の新たな可能性を提示していく。
※11〜18時/休廊日は月曜(祝日の場合は翌日)/入場は無料
広告
「DIESEL ART GALLERY」で、メキシコ・グアダラハラを拠点に活動するアーティスト、リカルド・ルエバノス(Ricardo Luevanos)によるアジア初個展「THE SKY PROMISED NOTHING」が開催される。
ルエバノスは、デジタルドローイング、ペインティング、彫刻、インスタレーションなど多様なメディアを横断し、鳥や人物、象徴的な言葉をモチーフに、人間の感情や内面を詩的に描き出す。美しさと痛みを創作の核に、ノスタルジア、希望、喪失、切望といった普遍的なテーマを探求している。
本展では、憧れや記憶、自らの限界を超えようとする人間の衝動を提示。壊れたはしごや宙に浮かぶ平台、鳥の彫刻、顔を隠した人物像などを通して、希望と喪失、切望と可能性の間で揺れ動く姿を浮かび上がらせる。
作品の展示・販売に加え、会場限定グッズやDIESELとのコラボレーションによるTシャツも購入できる。ぜひチェックしてほしい。
※11時30分〜20時/入場は無料
「Akio Nagasawa Gallery Ginza」で、川元陽子の個展「Somewhere about here」が開催。未発表の最新作を含む、「どこかにある場所」でありながら「ここ」とも重なるような風景を描いた作品群を紹介する。
川元は1990年代後半から独学で油絵を描き始め、1999年に『illustration』(玄光社)のコンペティション「ザ・チョイス」で優秀賞を受賞。国内外で作品を発表するほか、作品集やCDジャケットのアートワークも手がけてきた。特別な場所ではなく、身近な風景や見過ごされがちな景色をモチーフに、絵画そのものを見つめる視点を探求し続けている。
「誰にも注目されない身近な風景を描くことで、絵そのものを見てもらいたいと考えてきた」と語る川元。また、長年にわたり遠くへ撮影旅行に出ることを思い描きながらも、結局は近所を歩き続けてきたことに触れ、「どこへ行っても同じような場所を探していたのかもしれない」と振り返っている。
※11〜19時(土曜は13〜14時閉廊)/休廊日は日・月曜・祝日、8月9〜17日/入場は無料
広告
「ライカギャラリー」で、小川康博の写真展が開催。長年にわたり世界各地を旅しながら撮影してきたモノクローム作品によるシリーズ『The Dreaming』と、松尾芭蕉の『おくのほそ道』へのオマージュとして制作された『Into the Silence』から作品を選出して展示する。
『The Dreaming』では、後年、作家が自身のネガを見返した時、そこに残されていたのは単なる旅の記録ではなく、夢のような記憶だった。遠い土地で出合った光や風景、雨や霧、名もない街角の気配は、時の経過とともに新たな意味を帯び、記憶の中で静かな余韻となって息づいている。
一方で、『Into the Silence』は、若い頃から芭蕉の俳句に魅了されてきた小川が、旅に取りつかれた一人の人間として北国を巡り、その風土や季節、そこに流れる時間と向き合ったもの。そこに写し出されるのは風景そのものではなく、旅の途中で感じた孤独や憧憬(しょうけい)、生への情熱だ。
2つのシリーズに共通するのは、移ろう記憶と時間へのまなざしである。「Dream / Silence ― 夢と沈黙のあいだ」という展覧会タイトルは、小川の作品に流れる旅の記憶と沈黙の世界を表現している。本展では、夢と沈黙、漂泊と静けさが交差する作品世界を体験できるだろう。
会場には、作家自身が制作に深く関わったオリジナルプリントが並ぶ。旅先で出合った光や風景、時間の痕跡は、写真という物質を通して一つの作品へと昇華される。豊かな階調と静かな余韻を持つ、小川の写真表現を堪能してほしい。
※11〜19時/休館日は月曜/入場は無料
夏の夜を彩る「『花と光のムーブメント』葛西臨海公園 マジックアワー いのちがつながる時間」が、開催。東京都が取り組む「花と光のムーブメント」は都立公園に大規模花壇を創出し、花と光の演出によって公園の新しい楽しみ方を四季折々届けている。
夏は「葛西臨海公園」を舞台に、約2万5000本ものヒマワリが迎えてくれる。日中は青空の下で鮮やかに咲き誇る黄色い花々が、夕暮れから暖色の光に照らされると昼とは全く違う幻想的な表情に様変わりし、思わず写真に収めたくなるだろう。
また、日暮れから夜、夜から朝へと空の色が移ろうマジックアワーになぞらえ、園内を進むにつれて光の色調が段階的に変化していく。同時に、入り口の「中央園路」に並ぶ木々から滴り落ちる光の「いのちの源」が、「葛西臨海水族園」の入り口前では魚をイメージした光へと変化。最後には多面体のオブジェと浅瀬をイメージした光が新たな「いのち」の誕生を表現し、全体として「いのち」の循環を描き出す。
園内のキッチンカーでは、「マジックアワーソーダ」や「ひまわりソフト」といった限定スイーツも登場。光とともに移り変わっていく刻一刻の、特別な表情を楽しんでほしい。
※10〜20時(ライトアップは18時~20時30分)/入場は無料
広告
リ・ウファン(李禹煥)は、1960年代末から始まった戦後日本美術の重要な動向「もの派」を、理論と実践の両面から牽引(けんいん)した作家。「SCAI THE BATHHOUSE」で開催される「李禹煥:Work on Paper / Sculpture」では、素材の物質性に着目しながら、立体と平面を横断して展開されてきた李の仕事を、1970年代から近年までのドローイングと彫刻を通して紹介する。
紙に木炭や水彩で描かれたドローイングには、反復する行為の痕跡が刻まれ、同時期の代表作『線より』『点より』に見られる時間性とのつながりを感じさせる。また、荒々しい筆致を残す作品には、後の『風より』『風と共に』へと展開する、揺らぎや混沌(こんとん)を含んだ表現の兆しが見て取れる。
1980年代末以降の作品では、抑制された筆遣いによって生まれる余白が大きな役割を担うようになり、2000年代以降は、わずかな筆跡とその周囲に広がる空白との関係性へと意識が向けられている。こうした「全ては相互に関係し合っている」という李の世界観は、彫刻作品にも通底する。
本展でも3点が展示される「関係項」シリーズは、作家による恣意的な表現を極力抑え、自然・人工の素材を空間に配置し、それぞれ石と異なる形状の鉄を組み合わせたもの。石の形状に呼応するように湾曲したステンレスの棒や、一辺がへこんだ鉄板は、物質同士の間に働く目に見えない力や関係性を示唆している。
こうした作品群を通して、李は「ものともの」「ものと人」「ものと場所」 との関係性を問い直す。
※12〜18時/休廊日は日・月曜・祝日、8月8〜17日/入場は無料
「OSAMU GOODS(オサムグッズ)」は、イラストレーターの原田治(1946~2016年)が1976年に生み出したキャラクターグッズブランド。イギリスの伝承童話「マザーグース」に着想を得て誕生し、1960年代のアメリカの雑誌「Seventeen」やハリウッド映画に登場する女優、身の回りの生活雑貨などをヒントとした。
原田が掲げた「かわいい」の定義は、「明るく、くったくがなく、健康的な表情であること。そこにわずかな淋しさや切なさを隠し味にすること」。その独自の世界観は、1970年代後半から1990年代にかけて女子中高生や20代女性を中心に絶大な人気を博した。
「そごう美術館」で開催される「The 50th Anniversary OSAMU GOODS展」では、2026年に誕生50周年を迎えるOSAMU GOODSを特集。当時のグッズや資料を通して、その魅力やデザイン哲学を紹介するとともに、世代を超えて愛され続ける理由に迫る。
また原田は、カルビー「ポテトチップス」の「ポテト坊や」や、ミスタードーナツのプレミアムグッズ用イラスト、崎陽軒の「ひょうちゃん」(醤油入れ)など、数々の親しまれるデザインを手がけ、日本を代表するイラストレーターとして知られる。
懐かしさと新たな発見の両方を楽しめる展覧会となるだろう。
※10~20時(入館は閉館の30分前まで)/料金はオンライン1,200円、学生1,000円/当日1,400円、学生1,200円、中学生以下無料
広告
神田エリアで開催される「神田カレーグランプリ」が、今年は「ウルトラマンシリーズ」放送60周年とスペシャルコラボレーションする。参加店舗やスタンプラリー参加スポットを、歴代のウルトラヒーローたちが盛り上げていく。
「神田カレーグランプリ」は、カレー店を巡る「神田カレー街食べ歩きスタンプラリー」と、来場者の投票でグランプリを決定する「神田カレーグランプリ決定戦」で構成されるイベント。スタンプラリーは8月1日(土)~12月20日(日)、決定戦は10月31日(土)・11月1日(日)の2日間で開催される。
期間中は、参加店舗でカレーを注文した各店舗先着250人に、ウルトラヒーロー16体をデザインしたノベルティカードをプレゼント。全32種類を用意し、ランダムで配布される。
また、コラボレーションを記念したオリジナルレトルトカレーも登場。レトルトカレー専門メーカー「36チャンバーズ・オブ・スパイス」と共同開発した、ウルトラマンをイメージした赤いキーマカレーで、ノベルティカードもランダムで封入される。8月1日(土)から「書泉グランデ」「書泉ブックタワー」「書泉オンライン」「芳林堂書店高田馬場店」で販売予定だ。
神田の街を舞台に、カレーとウルトラヒーローの世界を満喫してみては。
※時間は店舗により異なる
豪華俳優陣と実力派声優、そして人気怪談師が集結する日本最大級の怪談フェスが今年も開催。近年大きなブームを見せる怪談をテーマに、古典と現代、語りと演技をクロスオーバーさせた唯一無二のステージが体験できる。
各公演は、「朗読劇」と「怪談トークセッション」の2部制で構成される。メインとなる朗読劇では、女優の檀れいをはじめ、細谷佳正や松本梨香、三石琴乃といった豪華キャスト陣が名を連ね、三遊亭圓朝原作の『牡丹灯籠』を披露。名作怪談の登場人物たちを、日によって異なる「演じるプロ」と「声のプロ」が熱演し、毎ステージ全く違う緊張感と世界観を創り出す。
また、各公演の「怪談トークセッション」に加え、2026年8月7(金)・8日(土)に開催される、精鋭怪談師たちが一堂に会して実話怪談を語る「怪談祭公演」も見逃せない。会場でしか味わえないリアルな恐怖体験ができそうだ。
公演ごとに組み合わせが変わる豪華な日替わり制なので、詳細は公式ウェブサイトを確認しよう。暑い夏を吹き飛ばす特別な時間を堪能してみては。
※12時〜(6日は14時〜)/料金は9,800円、怪談祭公演5,500円
「ギンザ・グラフィック・ギャラリー」で、スイスのグラフィックデザイナー、活版印刷職人、作家のダフィ・クーネ(Dafi Kühne)による企画展「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―」が開催。「PDFが最終成果物としてスタジオの外に出ることはない」という信念の下、全てのポスターをアナログの活版印刷機で制作するクーネの作品と制作プロセスに迫る。
クーネは、アナログとデジタルの技術を組み合わせながら、音楽やアート、建築、演劇、映画、プロダクトなど多様な分野のポスターを制作してきた。スイスアルプスの麓に構える自身のスタジオには、総重量40トンにも及ぶ印刷機や活字をはじめとする設備が並び、それらを駆使して複雑な工程を経ながら一枚一枚を刷り上げている。
金属活字や木活字、手彫りのリノリウム版といった伝統的な素材や技法を用いる一方で、自ら活字を鋳造することもある。また、既存の道具を使うだけでなく、自作の道具や改良を加えた印刷機を取り入れるなど、伝統と現代技術を融合させながら独自の表現を追求している。
デザインから印刷までの全工程を自ら設計し、形にするクーネ。本展では、完成したポスターに加え、制作の過程で残された痕跡にも焦点を当てている。人の手によるものづくりの可能性を改めて実感できるはずだ。
※11〜19時/休館日は日曜・祝日/入場は無料
「エスパス ルイ ヴィトン東京」で、南アジア系ディアスポラのアーティスト、リナ・バネルジー(Rina Banerjee)による展覧会「You made me leave home…」が開催。インスタレーションや彫刻、絵画など、厳選した19点の作品を紹介する。
本企画は、「エスパス ルイ ヴィトン」の20周年および「フォンダシオン ルイ ヴィトン」による「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラム10周年を記念したもの。バネルジーは、約30年にわたる創作活動を通じて、現代社会における重要なテーマを探求してきた。本展では、地球規模の移動や植民地主義の遺産といったテーマの作品群を届ける。
※12〜20時/休館日に準ずる/入場は無料
Discover Time Out original video
広告























