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「小山登美夫ギャラリー京橋」で、韓国のアーティスト、アン・ジサン(Ahn Jisan)による日本初個展「昼、夜」が開催。新作ペインティングが発表される。
アンの絵画は、閉塞(へいそく)や抑圧、混沌(こんとん)、恐怖といった不穏な感情をたたえながらも、緻密な構成とドラマティックな光の表現、力強い筆致によって見る者を強く引き付ける。幼少期に過ごした釡山・保守洞の書店街での記憶や、父のアトリエに漂う陰影のある空気、政治ドラマにおける拷問の映像体験など、個人的な経験が普遍的な感覚と混ざり合い、彼が紡ぎ出すさまざまなイメージは深い世界としてキャンバスに繰り広げられている。
世界の真実か虚偽か、現実か仮想か、実体か幻影か、内面を貫く暗さにどんな真実が含まれているのか。イメージの背後に立ち上がるリアリティーは、鑑賞者に新たな感情を呼び覚まし、またどこか既視感を伴いながら、無意識の中の記憶を呼び起こす。
制作においては、事前に綿密な構想が重ねられる点も特徴的だ。浮かんだアイデアは鉛筆によるドローイングとして記録され、一部はアトリエ空間で実際に検証される。また、多くの作品が写真コラージュを起点としたドローイングから発展している。
昼と夜が繰り返されるように、揺らぎ続ける世界の見え方を問い直す本展は、日常に潜む新たな視点を提示する。
※11〜19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料
「MAHO KUBOTA GALLERY」で、若手アーティストの髙橋健太による新作個展が開催。日本画や版画といった自身の学んだ技法や様式を、コンテンポラリーアートの序列に回収することなく並置し、現代から未来へと接続する思考と現在の座標を示す10点の作品を発表する。
本展は、作家が日常的に触れているハイブリッドな文化の成り立ちへの問いから出発。「もし既存の文化や様式が別の形で展開していたらどう見えるのか」という「Allohistory(異なる歴史)」の視点を軸に展開される。
アーティストは、西洋由来のアートの概念や価値観、あるいは日本画における素材性が工芸として分類されてきたことへの違和感を手がかりに、複数の価値体系が交差する可能性を探る。
※12〜19時/休廊は日・月曜・祝日/入場は無料
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高橋留美子原作の人気漫画『らんま1/2』。テレビアニメ版をテーマにした初の展覧会が、「サンシャインシティ」で開催される。
会場には、乱馬とらんまの特別コラボレーションによる等身大スタンディ、名場面を紹介する大型パネルなど、迫力満点の展示が登場。物語の主な舞台の一つ「天道家のお茶の間」と、乱馬とあかねの甘酸っぱいシーンを再現したフォトスポットでは、登場人物の気持ちで撮影を楽しみたい。
乱馬役の声優・山口勝平によるドラマ仕立ての音声ガイドとともに、アニメの雰囲気に浸りながら楽しいひとときを過ごそう。
特典付きのチケットも販売。詳細は公式ウェブサイトで確認してほしい。
※10〜19時(入場は18時30分まで)/料金は前売り2,000円/当日2,200円、未就学児無料
「DIESEL ART GALLERY」で、ジョージア・トビリシ出身のアーティスト、アントン・レヴァ(Anton Reva)による日本初の個展が開催。本展は、相互に連関する2つのプロジェクト「NERVOUS」と「WATGT」を、「圧力」という概念の下に一つの知覚的フィールドとして統合する試みだ。
レヴァは、写真や映像、コラージュ、プリント、インスタレーションを横断するマルチディシプリナリーな表現を展開するアーティストでありビデオディレクター。ヨーロッパを拠点に、デジタル環境における知覚のゆがみやアイデンティティーの断片化、記憶と現実の間に生まれる緊張をテーマとしている。
会場では、「NERVOUS」を軸にした知覚体験として構成され、鑑賞者の感覚を揺さぶる空間が立ち上がる。その中で、奥行きやつながり、対話といった要素は次第に希薄化していく。言語化にあらがう感情の在り方に焦点を当て、意識や身体の中に確かに存在しながらも言葉として捉えきれない感覚、そして自己と世界の間に生じる微細なズレを浮かび上がらせる。
※11時30分〜20時/入場は無料
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「小山登美夫ギャラリー六本木」で、現代ブラジルを代表するアーティストの一人、エルネスト・ネト(Ernesto Neto)による個展「Dreaming Beings(夢見る存在たち)」が開催。新たな立体シリーズとドローイング作品が紹介される。
ネトは1980年代後半からソフトスカルプチュアを発表し、その後、大型インスタレーションへと展開。1990年代には、伸縮性のある薄い布を用いて、皮膚や臓器を想起させる有機的なフォルムの体感型インスタレーションに取り組んできた。特に、天井からつり下げた布の中に鑑賞者が入り込める「ネーブ」(ポルトガル語で「宇宙船」の意)のシリーズは、世界中から注目を集めた。
本展での新作「SymbioZooEthicalBeings – SZEBs」は、約40年にわたる制作の延長線上に位置づけられるシリーズ。綿糸によるかぎ針編みの網やひも、竹といったシンプルな素材を用い、空間に張り巡らされた構造体は、壁や天井との緊張関係の中で、繊細なドローイングのような広がりを生み出す。
併せて展示されるドローイングは、土を素材として2024年に制作された「In Search of a Happy Path(幸福への道を求めて)」シリーズ。筆を握る身体の動きとともに、呼吸するかのように生まれた線は、行為の痕跡であり、時間の蓄積であり、さらにはダンスでもあるとネトはいう。
これまで、物質や存在の間にある関係性を主題に、生命とその概念について表現してきたネト。本展の作品群は、あらゆる生命への愛と、地球への賛歌を、より素朴かつ根源的な形で示している。
※11〜19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料
「Ginza Sony Park」で、現代日本の礎を築いた昭和が今年で満100年を迎える節目に、その時代の移ろいをたどる企画「100.80.60.展」が開催。「銀座100年、ソニー80年、ソニービル60年」を軸に、時代を映してきた街・銀座の100年を10年ごとにひもとき、「銀座と、モダン。」「銀座と、まぶしさ。」「銀座と、衣替え。」といったキーワードで再構成する。
会場には、ヒコロヒー、皆川明、いとうせいこう、又吉直樹、俵万智、川島小鳥、柴田聡子ら11人の作家・アーティストが書き下ろしたエッセーや詩、小説を展示。言葉と空間が緩やかに連なり、まるでプロムナードを歩くように、歴史の散策を体感できる。
さらに地下1階では、ソニービル建て替えの意思決定から2025年のグランドオープンに至るまでの思索と実践を記録した書籍『Document of Ginza Sony Park Project』の一部を先行公開。1966年に開館したソニービルから現在のGinza Sony Parkに至るまで、この場所が重ねてきた60年の歩みを振り返る。
※11~19時(入場は18時30分まで)/入場は無料
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「青山蜂」で行われている、朝6時からスタートするレギュラーイベント「Asa-Hachi」の特別回が開催。前夜のパーティー「NIGHT CLUB ~Remembering REMI & ROUSH BDB~」からシームレスにつながり、一夜の熱狂をそのままにアフターアワーズが楽しめる。
出演するのは、DJ KENSEI、悪魔の沼、KURI(Black Forest)をはじめとする手練ればかり。一晩踊り明かすもよし、朝から同イベントを目指して来るもよし。昼過ぎまでしっかりと遊んでほしい。
※6時〜/料金は当日2,000円
「日本カメラ博物館」の「JCIIフォトサロン」で、写真家・本橋成一と広川泰士による作品展「原点―若き写真家がとらえた筑豊」が開催。1960年代から1970年代にかけて、両者が福岡県筑豊の炭鉱地帯で撮影したモノクロ作品78点が一堂に並ぶ。
1960年代後半から1970年代初頭にかけて、駆け出しだった本橋と広川は、それぞれ単身で筑豊へと向かった。当時、面識もなく互いの存在すら知らなかった二人は、時期こそ前後しながらも同じ土地で人々と向き合い、それぞれの視点でその姿を記録していた。後に異なる領域で写真家として活躍することになる二人にとって、本展に並ぶ作品はその原点を示すものだ。
また両者は、当時ベストセラーだった『追われゆく坑夫たち』の著者であり記録文学者・上野英信と深く関わりながら筑豊を撮影していた。互いを知らぬまま、同じ人物に導かれ、同じ場所を記録していたという事実に、広川は「不思議な縁」を感じたという。
展示されるのは、若き日の二人が現地で撮影したオリジナルプリント。人々と真摯に向き合う中で培われたそれぞれのまなざしは、その後の歩みへと確かに受け継がれていった。現在へと連なる二つの軌跡の出発点を、ぜひ会場で体感してほしい。
2026年5月23日(土)には、広川と武蔵野美術大学教授の菅沼比呂志、映画監督の早川嗣による3人のトークイベントも開催される。
※10〜17時/休館日は月曜/入場無料
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神田神保町の「書泉グランデ」で、リアル異変探しゲーム「嘘の本屋2026」が開催。店内で起こっている数十個の異変を見つける好評のイベントが、今年も趣向を変えて実施される。SNSで話題になった「ガイドが嘘しか言わない『嘘のツアー』」を浅草や日本橋で運行している、「マニアな合同会社」の新作だ。
一見、日常の光景が広がる店内を目を凝らして見てると、「この本棚、何かがおかしい……」「あの店員、動きが妙だ……」「こんなもの、本屋に置かれているはずがない……」と、いたるところでおかしなことが起きている。参加者は50〜55分程度の規定時間内に全ての「異変」を発見していく。難易度に応じて点数が付いているので、違和感を放置せずに高得点を目指して店内をくまなく観察しよう。
イベント終了後にはウェブサイトで異変の一覧が公開されるので、答え合わせが楽しめる。 20時以降の閉店後は、無人の本屋がお化け屋敷と化す夜の特別回「閉店後の嘘の本屋」を行うが、チケットはすでに完売。3回に分けて開催される日中のチケットも残りわずかなので、興味がある人は早めにチェックしてほしい。
※13時10分~14時20分、15時~16時10分、16時50分~18時/料金は3,800円
「ふるさと飯」をコンセプトに、全国各地の食材や名物を生かしたギョーザと唐揚げが集まる食のイベントが開催。第2回となる今回は、17店舗が「ご当地色」豊かなメニューを提供する。
からあげメニューは、しっかりと味を染み込ませた食べ応えのある「北海道ざんぎ」や、甘辛い味付けと香ばしさが魅力の「名古屋名物・手羽先唐揚げ」など、ビール片手に楽しみたくなる絶品メニューが味わえる。
ギョーザも、天然マグロのうまみを生かした「三浦三崎天然鮪水餃子」や、味噌のコクが広がる「札幌味噌餃子」など、全国各地の個性を包んだ食べ比べしたくなるラインアップだ。そのほか、ジェラートやチュロスなどのスイーツも用意される。
有料のライブエリアでは、アイドルグループなどによる音楽ライブも実施。ゴールデンウィークに、「ご当地」の味を一度に楽しんでほしい。
※11〜20時(5月7日は18時まで)/入場は無料
1970年代後半から80年代にかけて、既存のイメージを引用・再構築し、メディアが作り出す虚構やステレオタイプを暴いた「ピクチャーズ・ジェネレーション」。その中心人物の一人、ロバート・ロンゴ(Robert Longo)の展覧会「Angels of the Maelstrom」が「Pace Gallery」で開催されている。
日本では30年ぶりの個展となる同展。ニュース写真やインターネット上の抗議活動、戦争のイメージといったメディアに現れるイメージをテーマに木炭で緻密に描き、その背景を浮き彫りにした新作や近作が並ぶ。
本展のハイライトは、「ロサンゼルス・ドジャース」の大谷翔平を描いた『Untitled (American Samurai)』。アメリカを象徴するスポーツにおいて歴史的存在となった大谷の姿が、両国の文化を象徴するものとして描かれている。
同展の着想源の一つとなっているのが、パウル・クレー(Paul Klee)の絵画『Angelus Novus』(新しい天使)だ。作品を所蔵していた哲学者のヴァルター・ベンヤミン(Walter Benjamin)は、同作に描かれている天使を「過去を見つめながらも、抗えない力によって未来へと押し流されていく存在」として読み解いた。
ロンゴの作品もまた、激動する時代に抗えない歴史のうねりの中で私たちがどこへ向かうのかを問いかける。ぜひ足を運んでほしい。
※11~20時(日曜は18時まで)/定休日は月曜/入場は無料
「東京ミッドタウン デザインハブ」で、サインデザイン分野では初となる展覧会が開催。「過去・現在・未来」という時間軸を軸に、サインデザインが社会の中で果たしてきた役割と、その進化の軌跡をひもとく。
都市や建築、公共空間、商業施設、文化活動など、あらゆる場面において、人と人、人と場所、人と社会を結びつけてきたサインデザイン。その本質は、「環境における新しい価値観を、情報によって創出する」ことにある。
会場では、人類が古来より用いてきた情報伝達手段としてのサインを、11のコンテクストに分類。時代を象徴する77のプロジェクトに焦点を当て、コンセプトや写真、映像、模型、モックアップなど多角的な資料を通して読み解いていく。
さらに、サイン関連企業10社が同一形状の矢印サインに挑戦した展示では、それぞれの技術開発のプロセスと熱意を壁面展示として紹介。加えて、五十嵐威暢が手がけ、かつて「松本PARCO」の外壁に掲出されていたネオンサイン「P」の実物も公開される。
サインデザインが持つ多面的な魅力と、その可能性を体感できる機会となりそうだ。
※11~19時(6月7日は16時まで)/入場は無料
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「ギャラリー小柳」で、クリスチャン・マークレー(Christian Marclay)による個展「LISTENING」が開催。マークレーのオリジナルコラージュで構成される本展では、新作シリーズ「Concentric Listening」と「Eccentric Listening」を発表するほか、彼のアイコンといえるレコードジャケットを用いたシリーズ「Oculi」の最新作も展示される。
マークレーは1979年、レコードとターンテーブルを楽器として用いたパフォーマンスを開始し、実験音楽の分野で先駆的な存在となった。1980年代以降は即興的なパフォーマンスに加え、聴覚と視覚の関係を探る作品を、映像・写真・彫刻・絵画・版画など多様なメディアを横断しながら制作している。
コラージュは一貫してマークレーの創作の基盤にある。映像やサウンド、紙媒体の作品において、DJのように音楽や映画、漫画、雑誌などポップカルチャーの断片をサンプリングし、重ね合わせ、切り取り、再構成することで、新たなイメージを立ち上げてきた。
本展の新作シリーズは、「LISTENING」すなわち「聴く」という行為に焦点を当てている。音を聴く行為は、長年にわたりマークレーの創作活動を形作ってきた要素であり、音と映像の境界を曖昧にしながら、それらを一つの知覚の領域として提示してきた。
本展を通して、マークレーの現在地を感じてほしい。
※12〜19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料
毎年4月30日から5月6日にかけて、東京都府中市の「大國魂神社」で行われる例大祭。ゴールデンウィークの府中をおよそ80万人の人出でにぎわせる、多摩エリアを代表する祭りの一つだ。
都指定無形民俗文化財に指定され、武蔵国の国府祭を起源とする1000年以上の歴史を持つ。かつて、街の明かりを消した深夜の暗闇の中で行われていたため「くらやみ祭」と呼ばれるようになった。
2026年5月3日(日・祝)には、旧甲州街道で4頭の御神馬が200メートルを3往復する「競馬式(こまくらべ)」を実施。4日(月・祝)には地元の青年会が競う「萬燈大会」や日本最大級の大太鼓が鳴り響く「太鼓の響宴」、22台の山車が巡行する「山車行列」などが行われ、祭りの熱気を一段と高める。
5日(火・祝)には、8基のみこしが本殿から御旅所へ渡御する「神輿渡御」でクライマックスを迎える。神輿が白い装束に身を包んだ威勢の良い担ぎ手と、大太鼓に導かれて進む光景は圧巻だ。
※時間はイベントにより異なる/観覧は無料
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「TOTOギャラリー 間」で、建築家・山田紗子の初個展が開催。ギャラリー空間を「環境」と捉え、自然、生物、ランドスケープなどが複雑な旋律を奏でながら共鳴する独自の世界を表現する。
自由な造形や大胆な構成、鮮やかな色彩、生命感あふれるインスタレーションなどを通じて、建築に新たな息吹を吹き込む山田。「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)では休憩所の設計を手がけ、樹木群と人工物が溶け合う環境を実現させた。近年は、観光牧場のリニューアルや公共図書館のプロポーザル最優秀者にも選ばれている。
山田は、野生動物を記録する映像ディレクターを母に持ち、大自然の中で命を営む生き物たちの情景を観ながら育った。彼女のルーツには、絶え間なく風景が移り変わる悠久の時間の中で多様な生命が奏でる、無数の歌声が響く大地がある。
「いくつもの歌が同時に響くような建築」を掲げる山田は、要素同士がぶつかり合いながら新たな調和を生むポリフォニー(多声音楽)の在り方を空間として立ち上げる。日々複雑さを増す世界を多声的と捉えて肯定しつつ、躍動感のある豊かな環境の創出を目指す。
なお、2026年5月29日(金)には山田による講演会も実施されるので、チェックしてほしい。
※11〜18時/休廊日は月曜・祝日、5月4・5・6日/入場は無料
「資生堂ギャラリー」で、日本を代表するグラフィックデザイナーの仲條正義(1933~2021年)による個展「うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と」が開催。企業文化誌「花椿」をはじめ、資生堂の広告ポスターや資生堂パーラーのパッケージ、さらには貴重な原画など約200点の作品を紹介する。
仲條は長年にわたり同社のデザインおよびアートディレクションに携わる一方、「松屋銀座」や「東京都現代美術館」のロゴデザインなどでも知られ、鋭敏な時代感覚とアバンギャルドな精神に裏打ちされた独自の造形世界を築き上げてきた。とりわけコンピューターによるグリッドデザインが主流となった2000年代以降、自由な構成や手描きの要素を取り入れたその表現は改めて注目を集め、次世代のデザインに影響を与え続けている。
本展では、仲條のライフワークともいえる「花椿」約350冊を手に取って閲覧できるライブラリーコーナーを設置。ページの展開や構成も含め、彼の真骨頂ともいえるグラフィカルなエディトリアルデザインを肌で感じられるだろう。
仲條デザインの本質の一端に迫ろうとする試みの本展。普遍的な美をすくいあげ、新たな形で表現し続けていた仲條の前衛的であり、かつ色あせない世界を体感するはずだ。
※11~19時(日曜・祝日は18時まで)/休館日は月曜/入場は無料
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「エスパス ルイ ヴィトン東京」で、南アジア系ディアスポラのアーティスト、リナ・バネルジー(Rina Banerjee)による展覧会「You made me leave home…」が開催。インスタレーションや彫刻、絵画など、厳選した19点の作品を紹介する。
本企画は、「エスパス ルイ ヴィトン」の20周年および「フォンダシオン ルイ ヴィトン」による「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラム10周年を記念したもの。バネルジーは、約30年にわたる創作活動を通じて、現代社会における重要なテーマを探求してきた。本展では、地球規模の移動や植民地主義の遺産といったテーマの作品群を届ける。
※12〜20時/休館日に準ずる/入場は無料
「銀座メゾンエルメス ル フォーラム」で、アルメニア/リトアニア出身のアーティストで作曲家でもあるアンドリウス・アルチュニアン(Andrius Arutiunian)による日本初個展「Obol」が開催。ゲストキュレーターには、オルタナティブなキュラトリアル実践で注目を集める「The 5th Floor」のディレクター・岩田智哉を迎える。
アルチュニアンは、2022年の「ヴェネチア・ビエンナーレ」で「アルメニアパビリオン」の代表を務めたほか、世界各地の国際展に参加し、音と時間を軸にした実践を展開してきた。音楽を「ゆがんだ時間の建築」と捉え、ヴァナキュラーな行為や思弁的儀礼、政治的同調と音の調和の関係性を探究し続けている。
本展でアルチュニアンが描き出すのは、冥界の未来的ビジョンだ。文明が神話や儀式を通じて今世と来世の生を統御してきた歴史を参照しつつ、秘教的文献や神話の断片、トランスや消失の象徴が「地下レイヴの美学」を媒介に立ち上がる。
展示は「冥界者のためのクラブ」として、時間、未来、神話を巡る問いを投げかける。作品世界に静かに身を委ねる時間となるだろう。
※11〜19時(入場は18時30分まで)/休館日は水曜/料金は無料
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