Nobody Knows Tours
Photo: Nobody Knows Tours

誰も知らない日本を見つけに、「NOBODY KNOWS」が日本のバーチャルツアーを開催中

大切に守り継がれてきた歴史や伝統芸能を学べる同プロジェクトの魅力を外国人目線で紹介

Written by Time Out. Paid for by Geidankyo
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伝統芸能や舞台芸術、活気あふれる祭りなど、豊かな文化が根付く日本。『NOBODY KNOWS』は、こういった日本の文化に光を当てようと、日本遺産を舞台に、その歴史を巡るツアーと、新たな形の伝統芸能ライブを提供するプロジェクトだ。ここでは、タイムアウト東京の英語編集部に所属するエマ・スティーンの視点で、同プロジェクトの魅力を紹介する。

2019年度は、6カ所でツアープランを実施した『NOBODY KNOWS』。2020年度は新型コロナウイルスの影響から現地でのツアーは控え、オンラインで楽しめるビデオツアーの提供をしている。シリーズの1本目となる動画で見られるのは、神奈川県伊勢原市にある大山でのお参りの様子だ。

古くから、山頂の大山阿夫利神社への参拝を目的とする登山客を多く集めてきた大山。ツアーは、山の麓から開始され、江戸時代(1603〜1868年)の人々と同じルートでの登山の様子を見ることができる。登山道の途中では、大山阿夫利神社に供えられてきた玩具やお守りを販売する土産物店の紹介もあったりと、実際にその場所を歩いているような気持ちになれるのも面白い。江戸時代には毎年、江戸の人口の最大5分の1が登山にやってきたのだそうだ。

一行は、神社に続く最後の108段を上る前に手を清める。108という数字は、仏教における煩悩の総数だ。神社に着いて参拝を済ませたら、御朱印を集めることもできる。

ツアーで最後に立ち寄る茶室では、日本舞踊家の花柳源九郎と、三味線方の杵屋勝十朗による、江戸様式の舞台芸術の説明を受ける。巡礼の逸話に登場する人物の詳しい説明を花柳から聞くと、江戸時代の生活の様子が目に浮かぶようだ。

1本目の動画を見たスティーンは「案内人やフォトグラファー、編集者、そして地元のお店の人々の交流があるこの動画は、ただスポットを紹介していくだけでは生まれない、旅のライブ感が出ていると思いました。スクリーン上では山の空気感を体感することは難しいですが、土地の歴史や背景、自然の魅力が伝わり、自分もツアーに参加しているような気分です」と話す。

2本目のオンラインツアーの舞台となるのは、鹿児島県(旧薩摩藩)。1本目でも紹介のあった伝統的な舞台芸術についてさらに詳しく学ぶために、鹿児島県薩摩川内の舞踊を取り上げている。

薩摩藩が繁栄した江戸時代、舞台芸術は故郷を愛する心や精神的な崇拝を表現する手段として、価値があるものと考えられていた。実際、いくつかの伝統和楽器は薩摩藩で生まれたものであり、また薩摩藩は日本国歌の成立にも寄与している。

そして、新型コロナウイルスの大流行のなかでも、地元の人々は、疫病退散を祈る入来神舞を踊り続けてきた。この動画では、地元の神社で受け継がれている入来神舞から4つの舞を鑑賞し、それぞれの舞踊の逸話や歴史的意義に関する説明を聞くことができる。最初のトークは薩摩琵琶(薩摩地方で武士が一般的に演奏していた4弦の弦楽器)奏者の友吉鶴心だ。

その後紹介される雅楽とのアンサンブルでも琵琶は再登場。この演目では、花柳源九郎が「シルクロード」という作品を披露する。これは4部に分かれた作品で、それぞれが異なる四季を表しているものだ。演目は力強く、音楽家や舞踊家たちがそれぞれの分野に注ぎ込む情熱が伝わってくるため、オンラインでのパフォーマンスとはいえ、畏敬の念を感じさせる体験になる。

芸能には祈りや願いが大切だという部分も強く伝わった2本目の動画。日本の伝統芸能はスティーンの目にどのように映ったのだろうか。

「さまざまな文化圏で伝統芸能を見ることができますが、悪い意味で観光化されたものになりがちです。そんななか、日本はその土地に根ざした信仰や文化を忠実に守ろうとする数少ない国であると感じました。この動画は、日本の伝統芸能と人の根源、そして信仰の密接な関係性が垣間見られる動画になっていると思います」

『NOBODY KNOWS』では、新たなバーチャルツアーの提供を2月に予定している。Zoomで現地とリアルタイムにつなぐもので、舞台は山形県鶴岡市。出羽三山の山岳信仰をめぐり、精進料理の料理長と神職の話を生で聞くことができる(ツアーの様子は英語字幕なし)。現在は3本目の予告動画として、出羽三山神社禰宜(ねぎ)の吉住登志喜、能楽師の山井綱雄、山伏の坂本大三郎のクロストークを配信中。こちらもぜひチェックしてみてほしい。

気軽に旅ができない今、日本の文化や習慣について学べる『NOBODY KNOWS』のバーチャルツアーは、世界中の旅行愛好家にとってうれしいものだ。同プロジェクトの今後について、スティーンは以下のように楽しみを語った。

「高校時代の修学旅行で、中山道のトレッキングに参加したことがあります。民家に宿泊し、タイムワープしたかのような古い外観の街並みや、雪が残るハードな道を歩いたんです。その時に味わった、昔の日本の旅人になったような気持ちをこのプロジェクトの動画を見た時に思い出しました。

私は、東京に住み、東京を愛しています。しかし、新型コロナウイルスの影響で気軽に旅ができなくなった今、さまざまな場所に出かけたいという気持ちもとても強まっています。状況が落ち着いたらどこに行こうかと考えている人も、きっと多いでしょう。提供される動画を通して、私も引き続き日本の隠れた魅力にもっと触れていきたいと思っています」

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