せんなん里海公園
Photo: Kisa Toyoshima

せんなん里海公園エリア、ご近所ガイド

大阪ベイエリアのおすすめスポットを紹介

テキスト:
Time Out Tokyo Editors
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大阪府南部に位置する泉州エリア。ここにあるのが、地元住民と海を結ぶ場所として親しまれている「せんなん里海公園」だ。

春の潮干狩りや夏の海水浴はもちろんのこと、日本国内で唯一観覧席を設けたビーチスポーツの専用コートも敷地内に設置されており、ビーチバレーやビーチサッカーといったスポーツイベントも多数開催。4月から11月末には、スケルトンカヤックに乗って海上散歩を楽しむこともできる。

ここでは、せんなん里海公園がある泉州エリアのおすすめスポットを紹介。大阪湾を眺めながらのんびりできる関西最大級のレクリエーションスポット「泉南りんくう公園」や、大阪府と和歌山県両方もおいしいものがそろう「道の駅みさき」、重森三玲が手がけた名庭で一息つける「林昌寺」などをリストアップする。

新大阪駅からせんなん里海公園へのアクセスは、電車で約1時間30分。関西国際空港からの場合は、電車で40分ほどだ。大阪市内から訪れる際は、行きも帰りも時間に余裕を持っておくのがいいだろう。園内はかなり広く、初めての場合は迷子になる可能性が高いので、イベントに参加する場合は開催地も事前によくチェックしておこう。

  • Things to do

せんなん里海公園

自然を思い切り堪能したいなら「せんなん里海公園」へ。ここは、大阪府阪南市と岬町にまたがる海岸沿いの大きな公園。箱作海岸の「ぴちぴちビーチ」、淡輪海岸の「ときめきビーチ」に隣接していることから、春の潮干狩りや夏の海水浴に興じる人々でにぎわっている。

人工的に作られた「さとうみ磯浜」では、生き物の観察などの磯遊びが楽しめる。四季によって植物が異なる顔を見せるのも同園の魅力の一つで、春には数種類の桜に加え、初夏には青々としたアジサイが咲き誇り、秋にはマテバシイやシラカシなどのどんぐりが実る。

園内には多目的トイレや、砂浜へ移動できるスロープを設置。砂浜に対応した車椅子の貸し出しも行っている。誰でも温かく迎えてくれる公園で、自然と触れ合ってみては。

道の駅みさき

大阪湾が見渡せる「道の駅みさき」。泉南郡岬町という、大阪府の中でも和歌山県にほど近い場所にあるので、その両所のおいしいものが揃っている。

直売所では、漁をした日に卸されるという新鮮な魚介をはじめ、地元で採れた野菜や自慢の「たこめし」や、スーパーではなかなか見かけないドレッシングなどを販売。ご当地アイスやスナックは、ローカル感のある愛らしいパッケージにも注目だ。

食堂も併設されており、ここでも地元の名物を提供。丼や麺類を中心にラインアップしているが、欲張りな人におすすめなのは「和歌山ラーメン&ミニしらす丼セット」だ。「ミニしらす丼」は350円を追加することで、近海でとれた「ミニ生しらす丼」に変更することも可能。さらにプラス50円で、生卵もトッピングできる。

公共交通機関で訪れる際は、南海本線みさき公園駅からコミュニティーバスの利用が便利だ。

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  • Things to do

センナン ロング パーク

心と体をリセットするのに最適な場所である「センナン ロング パーク(SENNAN LONG PARK)/泉南りんくう公園」。大阪府泉南市の海岸沿いにあり、4つのエリアから構成される広大な敷地では、ビーチスポーツやフィットネスなど多彩なアクティビティを用意する。

「アクティビティエリア」にある西日本最大級のアスレチック「ハートスロブ」は、最高部が地上から15.5メートルにも及ぶ。スリルを求めている人は必ずチェックしよう。海を背景にスケートボードやバスケットボールで汗を流すのもいい。

「マルシェエリア」では、岡田浦漁港とタッグを組んだ市場を週末に開催する。鮮魚店やキッチンカーなど、泉州エリアの食材が一堂に会するイベントだ。「泉南あなご」や「泉だこ」といった名物にも出合える。

「コミュニティエリア」にはカフェとレストランが並び、手ぶらでのバーベキューが楽しめる。独立型のヴィラが並ぶ「グランピングエリア」も併設。スケジュールやシーンに合わせて、思い思いの時間をカスタマイズしてみては。

  • Things to do

美笹のゆ

大阪府貝塚市にある温浴施設。2019年に源泉を得た「積善温泉(しゃくぜんおんせん)」という天然温泉が流れている。この温泉名は、かつて存在した「積善寺城」をはじめとする同地の歴史に由来している。

浴場にはバラエティー豊かな風呂がラインアップ。地下約620メートルから湧き出た弱アルカリ性の「積善温泉岩風呂 療養泉」では、日頃の疲れをじっくり癒やしたい。滑らかな「シルク風呂」や気泡が体に付着する「人工炭酸風呂」、アヒルが浮かぶ「​​幼児遊楽風呂」など、さまざまなスパ体験を楽しもう。貸し切りの「家族風呂」(要予約)で思いっ切りはしゃぐのもいい。

施設には岩盤浴とレストランも併設しているので、一日中のんびりしてみては。

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  • レストラン
  • カフェ・喫茶店

ロジカ

大正時代から昭和時代の初めにかけて、紡績の街として栄えた樽井。樽井は赤れんがの製造も盛んであったことから、当時は赤れんが造りの紡績工場が多く建てられたのだという。そんな工場の一つをリノベーションして現代に残すのが、多目的スペースの「ロジカ(ROJICA)」だ。

もともとは、東南アジアを中心とした国々の雑貨や家具を扱う店としてスタート。現在は、現地で買い付けた商品の販売をするショップ、自慢のランチやスイーツを提供するカフェ、コンサートや絵画展などで利用できるイベント会場の3軸で、地域のにぎわいを生み出している。

約50人を収容できる空間は、広々としつつもどこか落ち着く雰囲気。高い天井には工場時代に使われていた滑車が残っており、当時の趣も随所に感じられる。スイーツ好きであれば、自家製ケーキは必食。特に「クリームチーズブラウニー」は甘さ控えめで、食後にもぴったりの一品だ。

  • Things to do

林昌寺

大阪府南部の泉南市にある寺院。奈良時代に、聖武天皇の祈願によって行基が建立したと伝わる。

坂を登った先で出迎えてくれるのは、日本を代表する作庭家・重森三玲が手がけた寺庭だ。重森は、京都府は東福寺の「本坊庭園」や、同じ大阪府内にある岸和田城の「八陣の庭」などが代表作として知られるが、ここ「林昌寺」では、山の斜面を生かした美しい庭を眺めることができる。春にはツツジやサツキ、夏には鮮やかな緑と、季節によって表情を変える庭を楽しみたい。

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  • 音楽

アコースティック ライブ カフェ バー 小春

JR阪和線の熊取駅から徒歩6分のところにある、アコースティックライブが楽しめるカフェバー。毎週末にライブが企画されているほか、平日の夜には「オープンマイク」も定期的に開催されている。

オープンマイクとは、誰もが気軽に参加できるステージを開放したイベント。楽器を持ち込むことも、スタッフに演奏をリクエストして好きな曲を歌うこともできる。もちろん、聴くだけの参加も可能だ。「煮込みハンバーグ」や「グラタン」「ホットサンド」などといった店自慢の料理を味わいながら、歌う一人になったり、演奏に耳を傾けたりとおのおのの過ごし方で楽しもう。

  • トラベル

水間観音駅

「水間観音」への参詣鉄道である水間鉄道の終着駅。鉄筋コンクリート造平屋建ての駅舎は左右対称で、正面中央部を寺院のように造り、両端に円形平面の張り出し部を設けるなど、独特の外観をしている。

改札前など、駅舎内は吹き抜けの空間になっており、「卍(まんじ)くずし」をデザインした明かり窓から光が差し込む。大正時代に建設された、地域でも初期の頃の鉄筋コンクリート造りの建物は国の登録有形文化財に登録され、「近畿の駅百選」の認定駅にも選ばれている。

YouTubeで公開されている「水間観音駅」を舞台にした、俳優の松平健主演のドラマ「アワーホーム」も必見だ。現地の雰囲気を予習するのにいいかもしれない。

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  • アート
  • 絵画

小林美術館

万葉の時代から「高師の浜」と呼ばれ、美しい松林の残る浜寺公園の隣に、2016年6月にオープンした私立美術館。横山大観、竹内栖鳳、上村松園など、文化勲章を受章した日本画家39人全員の作品を所蔵する。

近代日本画を中心に、藤田嗣治や小磯良平の洋画なども含め約400点を所蔵。テーマを設けた「特別展」と、四季折々の風情を味わえる「季節展」は、それぞれ季節ごとに年4回展示替え。展示室では作品を間近に見られるので、筆遣いや絵の具の輝きなど、絵画の魅力を存分に堪能しよう。週末だけでなく平日も学芸員による展示解説を行う。

鑑賞後は「絵画喫茶 羽衣珈琲」で一休みしよう。日本庭園を眺めながらこだわりのコーヒーやスイーツが味わえる。絵画の購入ができる併設の「羽衣ギャラリー」も必見だ。

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