庫 パブリックキャット
Photo: Kisa Toyoshima

パブリックキャット 第40回

雑貨店の看板猫:のぶにゃが(2歳10ヶ月)八丁堀の庫にて

テキスト:
Shiori Kotaki
広告
テキスト:Shiori Kotaki、写真:Kisa Toyoshima

八丁堀で働く人はラッキーだ。なぜならば、ここには仕事で疲れた心を癒やしてくれる雑貨店があるからだ。雑貨店で癒やし......と疑問に思った人もいるかもしれないが、その秘密は店長(見習い)にあり。この店の店長、のぶにゃがは、クリクリとした目に、ふにゃふにゃの体、そして、脱力系の接客で、店に来て以来、近隣で働く人々に癒しを与え続けているのだ。

Photo: Kisa Toyoshima

名前:のぶにゃが(♂)
性格:意外といたずらっ子な一面あり
好きなこと:鈴で遊ぶこと

広告

のぶにゃがが働くのは、八丁堀駅から徒歩4分のところにある雑貨店、庫。プロモーションの企画やデザインなど、広告の仕事をしているAABインク社が、オフィスの一角で営むショップだ。店内では、スタッフが仕事で使いやすいと感じた筆記用具や、出張の際に買い付けてきたという、ベトナムをはじめとした各国の雑貨などを販売している。

彼が店にやってきたのは、生後2ヶ月の頃。オフィスで働く1人のスタッフが、「猫を飼いたい」と言ったことがきっかけだったそうだ。ちなみに、のぶにゃがという、ついつい呼びたくなってしまう秀逸な名前をつけたのは、そのスタッフの息子。人気漫画『妖怪ウォッチ』に出てくるキャラクターからとって名付けたそうだ。

Photo: Kisa Toyoshima

淡々と鈴で遊ぶのぶにゃが

広告
Photo: Kisa Toyoshima

真顔だが、鈴好きの本人は楽しんでいるのでご安心を

「のぶにゃがが来てから、地域の人との触れ合いが増えました」。そう話すのは、AABインクのスタッフ。近くで働く会社員や、犬の散歩で店の前を通る老夫など、のぶにゃがに会いたくて、ふらっと店に立ち寄ってくれる人が増えたのだという。また、仕事でよく店に来るヤマト運輸のスタッフもすっかりのぶにゃがにメロメロ。娘と一緒に、プライベートで会いにくることもあるのだそう。

さらに、近隣のオフィスで働く「のぶにゃがファン」の中には、デスクトップの画像をのぶにゃがの写真にしているという人も。どうやら皆、すっかりハートを射抜かれているようだ。

広告
Photo: Kisa Toyoshima

取材中にも、優しい笑顔でのぶにゃがを見つめながら店の前を通り過ぎていったサラリーマンや、のぶにゃがに会いに来た女性客がいた

アイドル並に多くのファンを持つのぶにゃがは、そんなファンのために、自身のオリジナルグッズも展開している(この辺り、抜かりない)。手ぬぐいやタオル、クリアファイルなど様々な商品があるが、ぜひ手に入れたいのはカレンダー。胸キュンショットはもちろんのこと、頭にミカンを乗せたおふざけ写真や、季節にぴったりの被り物をした写真など、12枚の愛らしいのぶにゃがを堪能できる。

広告
Photo: Kisa Toyoshima

カレンダーは、正方形のもの(800円)と、長方形のもの(1,000円)の2種類を用意。それぞれ違う写真が使われているので、どうしても両方ほしくなる

Photo: Kisa Toyoshima

餌代は自分で稼いでいる、やり手看板猫

広告
Photo: Kisa Toyoshima

寒くない時期限定の定位置

定位置は、外の様子を眺められる窓際。しかし、寒くなってきてからは、店の奥の事務所スペースにある猫用のこたつで、のんびりしていることが多いのだとか(なんという幸せ者なんだ...のぶにゃが......)。また、店では毎年のぶにゃがの誕生日にスペシャルイベントを開催しており、昨年は、買い物をした人への特典として「のぶにゃがビスコ」を用意したそう。のぶにゃがへの愛をひしひしと感じる。

店のスタッフからも、地域の人々からも溺愛されているのぶにゃが。忙しいスタッフの邪魔をしたり、商品の上で寝てしまったり、少々いたずらっ子な一面もあるが、そんな姿もまた、我々を夢中にさせるのだろう。一度会えば、きっと誰もが彼の虜になるはず。近くに足を運んだ際は、ぜひ店に立ち寄ってみてほしい。

ちなみに、のぶにゃがの誕生日は3月26日。今年は、3歳の誕生日を皆で祝いに行こう。

広告
Photo: Kisa Toyoshima

名前:のぶにゃが(♂)
勤務先:庫
看板猫になるまでの経緯:オフィスで働く1人のスタッフが「猫を飼いたい」と言ったことをきっかけに

—ある1日のスケジュール—

11時00分 店のオープンに合わせて仕事スタート。暖かい時期は窓際で、寒い時期は専用のこたつで来店客を待つ

19時00分 店が閉まるとともに、奥のオフィススペースで就寝

庫
  • ショッピング
  • 中央区

八丁堀駅から徒歩4分のところにある雑貨店。プロモーションの企画やデザインなど、広告の仕事をしているAABインク社が、オフィスの一角で営むショップだ。店内では、スタッフが仕事で使いやすいと感じた筆記用具や、出張の際に買い付けてきたベトナム雑貨などを販売。デッドストックのホーロー食器や、「ソンベー焼き」と呼ばれる、ベトナム南部の伝統的な焼き物など、日本ではあまり見かけない商品も扱っているので、訪ねた際はじっくりとアイテムをチェックしたい。

東京の店で働く看板猫たち

  • Things to do

都内や東京近郊の店で働く看板猫を紹介するシリーズ。カフェや花屋、セレクトショップなど彼らの職場は様々だが、その愛らしい姿にきっと誰もが癒されることだろう。豊かな表情を収めた写真とともに、店にやってきた経緯や好きな食べ物、性格なども紹介していくので、仕事に励む姿はもちろん、彼らのマイペースな一面もぜひ覗いてみてほしい。

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告