パブリックキャット 第30回

沖縄居酒屋の看板猫:ミュウ(12歳)東京、西荻窪の赤い鼻にて
作成者: Shiori Kotaki |
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テキスト:Shiori Kotaki、写真:Kisa Toyoshima

個性的な酒場が集まる柳小路は、西荻窪駅南口を出てすぐのところに広がる飲屋街。店の外にまで立ち込めてくる焼き鳥屋の煙に、昼過ぎから酒を飲んで盛り上がる客たちの笑い声が聞こえるこの空間は、呑んべえにとってまさに幸福な場所といえよう。今回は、ここ柳小路で看板猫として長年仕事に励むミュウを紹介する。

ミュウ(♂)
チャームポイント:赤い鼻ならぬ綺麗なピンク色の鼻、大きな耳、大きな足、そして短い尻尾(その尻尾が揺れる様子を見た暁には、誰しも彼を愛さずにはいられないだろう)。
性格:おっとりとした性格
好きな食べ物:『シーバ』と『チュール』

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彼が働くのは、沖縄料理や台湾料理を楽しむことのできる居酒屋、赤い鼻だ。1階はカウンター席、2階は20人まで入れる座敷という造りで、初めて訪ねても不思議と居心地の良い店。もちろん常連客も多く、なかにはミュウを目当てにやってくる常連客もいるそうだ。この日も店の戸を引くと、フレンドリーな店主とミュウに会いに来たという常連客、そして大きな身体のミュウが迎え入れてくれた。

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まだ幼いころ、以前の店主に保護されたことをきっかけに赤い鼻へとやって来たミュウ。彼も今や12歳で、かれこれ10年ぐらいは看板猫を務める大ベテランだ。そんなミュウは、どんなに触られても、カメラを向けられても逃げ出すことのないおっとりとした性格。この猫らしからぬ落ち着きには、猫を飼っている人ほど驚くことが多いという。また、以前の店主が亡くなってしまって以来店を切り盛りしている現在の店主は、ミュウと出会って6年ほどの仲だというが、この6年間一番一緒にいたであろうその彼女が、基本的には静かで大人しいミュウしか見たことがないと言うから驚きだ。

カメラを向けるとしっかり目線をくれるミュウ。さすが、現役の看板猫として長年活躍しているだけある

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彼はまさに接客向きで、「ミュウ〜」と呼ばれたら振り向いてみたり、来店客の膝に乗ってみたりと、看板猫として真面目に仕事に励む姿には頭が下がる。しかし、話を聞いているとどうやらメンズならではの一面も持ち合わせているようだ。そう、ミュウは女性が大好きなのである。この日は、常連客の男性の膝に飛び乗っていたが、普段は比較的女性の膝をめがけて飛び乗ることが多いというのだ。彼ならではの特権を存分にいかし、ここぞとばかりに女性の膝の上を占領するとは、なんというちゃっかり者なのだ......。しかし、そんな下心が感じられるところも許せてしまうくらいに愛くるしいから仕方がない。

決して女性だけを好むというわけではないので、男性も希望を捨てずにミュウと交流してみてほしい
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反対に、どんなに可愛いと撫でられても絶対に近づかない女性もいるそうだ。少々ショックではあるが、万が一拒否されてしまったとしても、ミュウを怒らないであげてほしい。大人しく、おおらかな性格のミュウといえど、彼にだって女性の好みはあるのだ

また、おっとりした性格ゆえ、時々足を上げたことを忘れてしまい、しばしそのままの状態でいてしまうことも多いというミュウ。まずは、その抜群なバランス感覚を評価したいが、その光景を見かけた際は優しく教えてあげよう。

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左の後ろ足に注目

まわりで店を営んでいる人が餌をくれることもあるというミュウは、店を訪れる人からも、同じエリアで働く同業者からも愛されている看板猫だ。「おでこを撫でて」と頭突きをしてくることもあるほど額を撫でられることも好きなので、ミュウと仲良くなりたい人は優しくおでこを撫でてあげるのも良いだろう。店自体も地元の人からも愛される温かい雰囲気の店なので、西荻窪を訪ねた際はミュウの接客でほろ酔うべく、ぜひ赤い鼻に立ち寄ってみてほしい。

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名前:ミュウ(♂)
勤務先:赤い鼻
看板猫になるまでの経緯:幼いころ、以前の店主に保護されて以来自然と看板猫として働くように。もう10年ほど看板猫を務める大ベテランだ。

—ある1日のスケジュール—
19時 店のオープンと同時に仕事開始
27時ごろ 店が閉まるのと同時に仕事終了(その後は2階のベッドで就寝)

パブリックキャットシリーズ
バー

赤い鼻

icon-location-pin 西荻窪

西荻窪駅南口を出てすぐ、個性的な酒場が集まる柳小路に店を構える沖縄居酒屋。沖縄料理を中心に台湾料理も提供している。また、定番のビールやサワーに加え、泡盛からハブ酒、紅芋梅酒など、沖縄を感じられるアルコールのラインナップにも注目だ。また、同店で10年ほど看板猫として働くミュウへの挨拶も忘れずに。初めて訪れても不思議と居心地の良い同店は常連客も多く、つい時間を忘れて飲んでしまう店である。

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