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スマートフォンを置いて、ただ本を読む。そんなシンプルな時間を、何時間も過ごせる場所がある。
初台にある「fuzkue(フヅクエ)初台」は、2014年10月にオープンした「本の読める店」。店内には、店主の私物の小説やエッセー、雑誌など約1000冊が並ぶ。本を持って来てもいいし、店内から気になる一冊を選んでもいい。6〜7時間滞在する常連客や、途中で近くの本屋へ出かけ、新しい本を買って戻ってくる客もいるという。
その環境を支えているのが、「みんなが本を読んでいる」という状態そのものだ。店内では、会話や仕事、勉強、動画視聴など、読書以外を目的とした利用を控えてもらうなど、読書に集中するためのルールが設けられている。
友人同士で訪れ、会話をするのではなく、それぞれ好きな本を読むグループもいるという。ここでは「一緒にいること」と「一人でいること」が、緩やかに両立するのだろう。
店内には、体がすっぽり収まる一人掛けのソファや、足を伸ばして座れるロッキングチェア、寝そべって読書できるソファも用意。さらには書見台や読書灯、スリッパ、ブランケットまで揃っている。希望すれば、スマートフォンを店主に預けられ、「読書のための環境」が隅々まで用意されている。
デジタルから離れることが目的なのではなく、何か一つのことにじっくり時間を使う。その選択肢として、本を読む一日を過ごしてみたい。
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