「東洋のナイアガラ」と称され、国の天然記念物にも指定されている名瀑「吹割の滝」。川床にある柔らかい岩盤が侵食され、多数の割れ目を生じ、その中の大きく割れたところが滝となった。まるで巨大な岩が吹き割れたように見えることから、「吹割(ふきわれ)の滝」の名で呼ばれる。
整備された遊歩道を一周すると、途中にある3つの観瀑台から、それぞれ違った角度で渓谷を眺められる。もう一つの滝「鱒飛の滝(ますとびのたき)」やつり橋といった周囲の見どころも豊富で、ハイキングも楽しめるだろう。
また滝の下流では、いろいろな大きさの川底や川岸の岩盤にできる円形の甌穴(おうけつ)を見ることができる。川底のくぼみにあった石が、水の力で回転しながら岩を掘り下げることにより穴ができるが、水と礫(れき)の巧みな造形が興味深い。深いところでは水の色が緑がかり、とても魅力的だ。
自然美に心が洗われていくに違いない。